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ロンドンから徒然に

落書き?アート?

2010-06-12 | アート
 犯罪を減らすにはまず落書きから消すこと(割れ窓理論)と言われているように、世界中の特に犯罪多発都市ではこの対策に力を入れています。
 ロンドンでは交通局にプロの清掃業者で構成された落書き対策チームがあって、日々活躍しているようです。

 ところが3年ほど前、このチームがある“落書き”を消したために市民から非難されるという事件が。
 この絵、映画『パルプフィクション』の中のジョン・トラヴォルタとサミュエル・L・ジャクソンを描いたパロディで、ふたりの手には銃ならぬバナナが握られていました。

 観光客がわざわざ訪れて写真を撮るほど有名になったこの“落書き”、実は世界的に有名なグラフィティ・アーティスト、バンクシーBanksyの手になるもので、30万ポンド(約4200万円)もの価値があると言われていた作品だったんです。

 街中のグラフィティ・アーティスト達にとって、バンクシーは言わば神様みたいな存在で、あちこちにその真似をしたと思われる落書きを見ることができます。
 


 昨日プリムローズ・ヒル近くのあるパブで事件がありました。
 朝、店を開けてみると、ビア・ガーデンの壁面に、ハート型の赤い風船を持った少女と大きなライオンが描かれ、“Run For Your Lives !!!”と添えられていたのです。そして備え付けのCCTVに映っていたのは、フードを被った男がスプレーで壁画を描く姿。



 パブの経営者はこれが本物のバンクシーの作品であることを願っているとのことでしたが、これ凄く良く出来ていて綺麗なので、偽物だとしても消さずに残しておいて欲しいものです。
 大きく新聞でも取り上げられて、既にお店の大きな宣伝にもなったでしょうしね。

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