英語・ダイエット・その他徒然なるままに

趣味の英語学習(TOEIC 970点)やダイエットの成功談など、色々書いていきます。

誤訳。。

2015年06月12日 00時05分34秒 | 英語
TOEIC Test プラス・マガジンの最新号のreading sectionの問題を一通り解きましたが、今月号の中で「これって誤訳じゃね?」と私が感じた所が二カ所ほどありました。揚げ足を取るつもりはないし、訴えられたくもない(笑)のであまり声高に叫ぶつもりはないのですが、ちょっと気になる所を提示しておきます。

(1)Questions 176-180

AC (Air Conditioner) unit のAirCooler1000という品を注文した客に対し、間違ってCoolmax25という品を発送してしまったというストーリーが前半にあって、以下のように続きます。

We would like to send one of our drivers to your office whenever it is convenient to pick up the unit. We can send out the correct order in about a week.

I am including a five-year maintenance contract for your unit for free. These contracts usually run from $200-300, and are a separate purchase. We hope that you sill continue to choose Hvac for your heating and cooling needs.

Please don't hesitate to call me with any questions, or to set up a time to get your new AC unit. 800-555-6767.

雑誌の解説部分では赤字部分の日本語訳は以下のようになっています。

「ご質問いただくさいや、新しい空調機を設置する時間をお伝えいただくさいには遠慮なくお電話ください。」

オイオイ、”空調機を設置する”なんてどこにも書いてないでしょ。それに、カンマの後の二つ目のtoはhesitateに続く二つ目のtoであって、一つ目のtoの後ろにあるcallとは関係ないですよね。call me することと set up a time することを hesitate するなと言っているのであって、set up timeするためにcallすることをhesitate するなとは言っていません。なので、正確に訳すと

「ご質問の際は遠慮なくお電話ください。また、新しい(注文した正しい方という意味で)空調機をお受け取りになりたい日時を遠慮なくお申し付け下さい。」

となるのではないでしょうか。もちろん実際には、set up a timeする際には電話はするでしょうし、new AC を get する時には設置もしてもらうのでしょう。でも、英語そのものはそういう風に書かれていないのですから、勝手にアバウトな訳出をしてはいけません。ちなみに、上の方で、一週間後に(withinじゃないよ、inだよ)発送可能となりますと言っていますが、これはあくまで発送が可能になる時期が一週間後、つまり、それ以前は何があっても発送できないと言っているのであって、実際に(受け取り時期を加味して)発送する日はあなたが set upする時期にしたがう、ということです。もう一つ、間違って発送した方をpick upするのはあなたの都合の良い時ならいつでもいいと言っていますが、これは、正しい品を送り届ける日とは基本的には別でしょうね。これは一週間経っていない間でも、希望すればすぐにでもドライバーさんが取りに来てくれるということでしょう。

このように、TOEICのPart 7の英文を読む時には、英語だけでなく”常識”、”国語力”を働かせて辻褄を把握していく能力が必要です。単語帳ばかり暗記しててもダメですよ。

(2)Questions 191-195

二つの英文記事から成る英文の問題です。一つ目の英文記事は、家の修繕を請け負ってくれる会社とその業務価格などの情報をインターネット上にリストアップしているサービスに対するレビューが載っている雑誌の記事で、二つ目の英文記事はその雑誌にレビュー記事が書かれた当のインターネットサービスを運営する会社がその雑誌宛てに出した(記事掲載の)礼状、という構成です。

一つ目のレビューの中で、そのインターネットサービスの唯一の難点が、修繕業務の価格帯を掲載していない修繕会社を一部含んでいることだという内容が書かれていて、二つ目の記事では、当のインターネットサービスの提供会社がその点について弁解しています。

I did want to point out one fact regarding the review. It is not our policy to require all contractors to post their rate range on their listings, but we do strongly encourage it. Some contractors have told us that their fees are too variable to post an accurate price range. While I disagree, I don't want to tell people how to run their business.

解説部分では赤字部分の訳が以下のようになっています。

「私は賛成しておりませんが、どうやって彼らが事業を経営しているのかまで一般の人々に伝えたくはないのです。」

これは誤訳でしょう。まず、”私は賛成しておりませんが”の部分は誤訳とまでは言えませんが、やや意味不明です。何にdisagreeしているのかがこの訳では伝わりにくいです。下手をすると、”(強く推奨しているにも関わらず)価格帯を載せたがらない業者が一部にいる。それに賛成しかねる”と言っている風にも取られかねません。それは違いますよね。”価格帯が変動し過ぎるために正確な価格帯を載せられないのだ”という業者の主張に対して、”そうは思わない”と disagreeしているのです。それがしっかりと伝わる訳にすべきでしょう。

後半は完全に誤訳ではないでしょうか。how+ to 不定詞ですから、”(実際に)どうやって~しているのか”ではなくて、”~の仕方”という意味ですよね。to 不定詞は実際に行っている事ではなくて未来志向の事柄を述べるわけだし、how toが”~の仕方”というのはもうほとんど決まり文句みたいなものでしょう。なので、赤字部分の訳は

「そういう彼らの主張には賛同しかねるものの、私は人々の商売の仕方にまで口を出したくはないのです。(だから、価格帯を掲載しない一部の業者を許容している)」

となるのではないでしょうか。peopleはこのインターネットサービスの一般利用者のことではありません。商売をする人々という意味だと思います。

そんなに高度な話をしているつもりはありません。私の解釈は間違っていないと思いますし、ブログを読んで下さる方にとっても悩むほどの内容ではないと思います。えっ、と思うような事が時々あるんです。