英語・ダイエット・その他徒然なるままに

趣味の英語学習(TOEIC 970点)やダイエットの成功談など、色々書いていきます。

本当のところは分からない

2015年06月05日 22時09分57秒 | 英語
前回の続きです。

副詞節のwhenとifの使い分け(違い)についてはご存知の方も多いと思いますので簡単に済ませますが、要するに未来の事を語るときに

if : 分岐がある
when : 分岐がない

ということなんですね。ifは起こるかもしれないし起こらないかもしれない事について「もし起こったら」という場合を語るのに対し、whenの方は普通に事が運んだらかなりの確率で起こると想定される事について語る場合に使う(予定どおり~した際には、という感じ)、とまあ、こういうわけです。

だから、前回の問題の場合、「鍵をなくす」というような事は通常起こらないことだから(鍵をなくすことを予定してもらっては困る)、whenは不自然で不正解だというわけです。雑誌の解説にもそういうような事が書いてあります。

まあそれはそれで正しいのだと思いますが、私が今ひとつ釈然としないというか、上記のような日本人向けに取って付けたような理屈を覚えるだけでホントにいいの?とも思ってしまうんですね。2つの観点から。

(1)どの程度”オカシイ”英語なのかが知りたい

前回の設問の箇所に仮にwhenを入れた場合、ネイティブスピーカー達にとってはどの程度オカシイ英語に見えるんだろうかという疑問が湧きます。どう間違っても絶対にこんな言い方はしない!というチョー変な表現になってしまうのか、あるいは逆に、whenを使う人は少ないだろうけどひょっとしたら居るかもしれないね、という程度の微妙な話なのか。前者なのだとしたら試験問題として成立していますが、もし後者なのだとすると、試験問題としては不適切です。で、我々日本人の頭で考えてみた場合、whenでもそんなにムチャクチャな事にはならんだろうという感覚にどうしてもなりませんか?そんなに致命的にオカシイ英語になってしまうとも思えないんですよ。私には。結局、ここの所をはっきり納得して消化吸収しない限り、上記のルールは形骸化した、無味乾燥な後付け品に過ぎないということになると思います。

(2)変なルール付けは、'when you lose your card key'という表現自体が間違いだという誤解を生む

ネットで検索すると、'What to do when you lose your keys' という言い回しに出会いました。おそらくネイティブが書いたものでしょうから、when you lose your keys という表現自体は存在し得るのだと思います。鍵を無くすという行為は予定して行うものではないけれど、かといって、上記のルールを安直に適用して「鍵をなくす」という話題自体をすべて if にしなければならないと思ってしまっては、誤解なのでしょう。あくまで、時系列に話が流れている文脈の中で”未来のことに対して”分岐があるか無いか"で判断すべき事であって、単なる条件付けの物言いをする場合や、既に鍵を無くしてしまった場合を想定して”~した時には”という場合には、whenでもいいのだと想像します。こういう風なことを考えると、単純なルールを覚えて理解したつもりになるのは危険だと思うのです。

以上、何をごちゃごちゃと、とおっしゃると思いますが、結局、ネイティブスピーカーはルールや理屈のようなものに基づいて”こういう風にいう、こういう風には言わない”なんて判断はしてないハズなんです。もう感覚オンリーで、この英語はおかしい、この英語はOK、と判断しているだけだと思いますし、我々英語学習者も後付けルールの暗記ではなく、そういう感覚で正しい英語とオカシイ英語の判断ができるようにならないと、本当の英語力を身につけたことにはならないはずですよね。小賢しいルールに頼っているうちは本物ではないというか、所詮はぎこちないだけです。

頭で暗記したクソみたいなハリボテルールに基づく判断ではなく、感覚に基づく判断ができるようにする。TOEIC 900点超の人間がもっと上を狙うにおいてクリアしなければいけない、そんなハードルが確実にありますね。日本語頭で考えていたのでは解けない問題が多いPart 6の問題をみていると、そんな事を感じます。厳しいです。絶望感すら覚えます。950点くらいならそこまで力まなくても到達できると思いますが、満点を狙うとなると、本当にその辺りの能力が勝負になってくるのではないでしょうか。

TOEIC をクソだと言ってバカにする人も多いですが、なーんにも分かってないと思います。そして、甘いとも思います。このブログで私が取り上げた全ての問題を、間髪入れずに瞬殺できる奴なんて、ほとんどいないでしょう。なのに、真っ正面から向かい合おうとしない。甘いですよ。試験を作る側だって、最後の最後には私が言っているような能力を要求することで、そう簡単には満点が取れないように作っているんです。本当の実力が無い人間は、ちゃーんと900点ちょっとくらいのカワイイ点数に収まるようにできているんです。本物の実力者となんちゃって実力者を、900点ではなく、980とか990くらいの所でちゃーんと区別しているんですよ。

そんな事も分からずに900とか950で出来るようになった気になっているバカが何と多いことよ。