英語・ダイエット・その他徒然なるままに

趣味の英語学習(TOEIC 970点)やダイエットの成功談など、色々書いていきます。

関係代名詞節(?)なのに。。。

2017年04月21日 22時47分05秒 | 英語
またまた、少々悩ましい英文を見つけました。

If interested, please fill out the form attached, which includes sections such as preferences of what kind of apps and software you would most enjoy beta testing and how often you would want to be included in the test.
(出典:TOEIC Testプラス・マガジン 2017年5月号、pp.082)

問題文全体のストーリーを簡単に述べておくと、ソフトウェア会社から顧客への電子メールで、希望すればアプリやコンピュータソフトのベータ版のモニターになれますよ、という内容です。なので興味があれば、どのアプリやソフトを希望するか、どれくらいの頻度でモニターを希望するか、を添付の様式に書いて送り返してくれ、と言っています。

はい、この英文のどこが悩ましいでしょうか?どこも悩ましくないって?そう思うあなたは、ネイティブ並に英語ができる人か、あるいは逆に、英文を文法的な視点から注意深く眺める能力がまだまだ足りてない人、です(ゴメンネ)。

以前、この雑誌の練習問題を本当に味わい尽くすにはTOEIC 900点くらいの力が無いと無理だろうという話をしましたが、今回の箇所も、力が無い人だと「意味は分かる。問題なし」ということで特に何も意識しないで素通りしてしまう所だと思います。でも、それではお宝を取り損ねてしまうんです。

前置きはこれくらいにして本題に切り込みましょう。私の目に留まったのは、apps and software you would most enjoy...の所です。

you would most enjoy以下の部分は、apps and softwareという名詞の直後にSVが来ている、いわゆる”接触節”になっているので、apps and software とyou wouldの間には何か関係詞が省略されているはずです。で、apps and softwareというのは、場所とか時間を表す名詞ではないので、上記の部分にはおそらく関係代名詞が省略されているのだろうと、普通は思うわけです。

しかし、、、しかしですよ。何か変じゃないですか?ここまで言われてまだ何が変なのかさっぱり分からないという人は、残念ながら、関係詞(関係代名詞)の基本ができていません。だって、you would most enjoy beta testing の部分が関係代名詞節なのだとしたら、文の要素が抜け落ちた”不完全な文”になっていないとオカシイでしょ?

主格の関係代名詞が導く関係代名詞節は主語、目的格の関係代名詞節が導く関係代名詞節なら目的語、が欠落しているはずです。しかし、上の' you would most enjoy beta testing' は完全文です。文の要素の欠落は一切ありません。他動詞enjoyの目的語はしっかりと存在(beta testing)しています。

一体どういう事なのでしょう?この部分にきちんとした文法的説明を与えるには、どのように考えるべきでしょうか?

実は私も確固たる自信は無いのですが、おそらくこういう事じゃないかな?と思う案はあります。次回でお話しします。皆さんもちょっと考えてみて下さい。

この雑誌の練習問題の英文をここまで注意深く観察できて、そして頭をひねって自分なりの回答も用意できるようになってくれば、夢の900点台後半も見えてくるんじゃないでしょうか。問題解いて、知らない単語を調べて終わり、みたいな勉強もどきとは次元が違うでしょ?

either A or B

2017年04月15日 20時10分38秒 | 英語
このところ肩こりと目の疲れが酷くて体調が悪かったので更新が滞っていました。それでも英語の勉強は休まず続けていましたが、ブログを更新するまでの余裕はなかったので、しばらくぶりの更新となりました。皆さんもスマホの見すぎには気をつけた方がいいですよ。

さて、TOEICの問題集をやっていて目について英文を。

Thanks. I appreciate it. We are having discussions about using the designs either to restructure the original BH project or possibly using them to start the new Wilder project next spring.
(出典:TOEIC Testプラス・マガジン 2017年5月号 pp.075)

まあ、今回のお題は簡単なのですぐに分かる人も多いと思いますが、実は私はこの英文を見た当初混乱してしまって、一晩空けた次の日に”ああそうか”と気づいた次第なので、ここに紹介しておきます。

お題というのは、表題に書いた either A or Bという構文のことです。上の例文でも使われていますね。この構文の中のorは等位接続詞なので、当然の事ながら文法的に対等なものを結ぶはずです。

ところが、上の例文では、片方がto restructureというto不定詞が来ていて、もう片方はpossibly using themのようにto不定詞とは異なるものが来ているように見えます。いやそうではない、orが結ぶ2つ目のものは後ろのto startだ、と仰る方もいると思いますが、だとするとpossibly using themの部分は何なのでしょうか?

ちなみに、この問題はパート7の、登場人物どうしの会話がLine形式で提示されているあのパターンの問題です。内容はこのパターンの問題でお約束の、”忘れ物したから届けてほしい”という例のアレで、appreciate itは、ことづけを了承してくれた事に対して感謝するという意味。また、the desingsはプロジェクトの設計書類のことで、この書類を他のオフィスに忘れてきたので届けてほしいとお願いしている、というのがこの問題文のストーリーになっています。

さて、上のpossibly using them は何者なのでしょうか?discussions aboutのaboutの目的語なのでしょうか?

言われてみれば簡単なことなのでもう既にお分かりの方もいらっしゃると思いますが、この部分はdiscussions aboutとは関係ありません。正解は、

usingを分詞とする分詞構文で、to start以下を修飾する副詞節

なんですね。要するに、”~しながら”という意味の分詞構文で、それが副詞節としてひっついている形なのです。

「そんなの当たり前じゃないか。見た瞬間に分かるよ。」と仰る方も多いでしょう。はい、その通りです。でも、私はしばらくの間混乱して、こんな簡単な事に気づくのに一晩を要してしまった次第です。まったくお恥ずかしい限りで。やっぱり、体調が悪いとパフォーマンスが下がるんですかね。

念のためにまとめておくと、either A or BのAに相当するのがto restructure, Bに相当するのが to startで、後ろのto startの部分に対してpossibly using them(おそらくその設計書を使いながら)が修飾節としてひっついている、ということです。possibly using themの部分を括弧でくくってしまえば構造がはっきりすると思います。

ちなみに、discussions aboutの目的語がusing the designsなので、問題にした分詞構文の部分の意味(おそらくこの設計図を使いながら)は、discussions aboutの目的語の部分(設計書を使うこと)の意味と重複していることになります。要するに”この設計書を使う”ということを二重に言っていることになります。まあでもこれは、言葉のあやというか構造上のあや、というものでしょう。possibly using themはあくまで、to start以下の部分を修飾するために付与されているのです。

はい、今回は簡単なお題でした。でも、そこのあなた、日頃からここまで気をつけて英文の構造を見抜く練習してますか?