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受験数学が出来るとはどういうことか(2)

2018年02月03日 22時42分59秒 | 日記
だいぶ間が空いてしまいましたが、前回の続きです。

前回、受験数学の攻略において”解法暗記”と言われることが多くなってきた背景もあって、その点はみんな意識し始めているのだけれど、まだ多くの方がおそらく気づいていない点が2つほどあるのではないかと思っている、といいました。それは何か?結論から書きます。

(1)スピードに対する意識が希薄である
(2)磨くべきは、”解法”よりももっとミクロな能力である

今回は(1)について述べます。

スピードというと、限られた制限時間の中でできるだけ多くの問題を解ききるとかそういう話のことだと思うでしょう。もちろんそれも重要なのですが、ここで言いたいのはそういう結果論としてスピードが必要だという話ではなくて、普段の問題練習においてもスピードを上げる訓練を意識的にしないといけない、ということなんです。

実力がついてない段階で速く解くなんてできっこないよ、それができないから苦労してるんでしょ?なんて声が聞こえてきそうですが、何もいきなり入試レベルの難問を素早く解く練習をしろ、なんて言っているわけではありません。教科書に出てくる公式や基本的な解法暗記の参考書に出てくるような定石をつかって簡単な基本例題を解いてみる場合でも、最初は遅くてもいいけど、最終的には目にも止まらぬ速さでその基本例題が解けるようにしなさい、ということなんです。

なぜか?これは私が英語の勉強を長年続ける中で気づいたことなんですけど、記憶すべき事柄が完全に身に付いたと言えるのは、その知識が猛スピードで使えるようになって初めて言えることだからです。途中で手が止まらなかった、くらいでは全然だめで、物凄いスピードで計算も含めて最後まで解ききれるようにならないといけません。

少し処理が遅かったけど、途中で手が止まらずに最後まで自力で解けたからそれで良しとする、多くの人はそんな風に考えると思いますが、実はそれでは”知識の定着度”に対する考え方が甘すぎます。

処理に時間がかかる知識というのは結局まだまだ完全には身に付いていないわけで、そういう知識はいざ試験という場面になった時には往々にして意識の上に登ってこないものです。「こんなのどうやって思いつくんだよ」というのは受験数学に泣かされている学生が口をそろえて言うことですが、結局、そういう事が起こる背景には、1つ1つの知識の定着度が実は自分の想像以上に低い、ということが1つの要因としてあり、その原因は上で書いたように普段の勉強における自己判定の方法、つまり、思い出せたかどうかだけを見てスピードまで精査していないという点に甘さがある、ということなのです。

要するに、スピードまで意識して頭に猛烈な負荷をかけることによって記憶も強固になる、そこまで強固に固めた知識でないと実践では役に立たない、ということです。受験数学も英語と同じで(どちらも技術ですからね)スラスラーっと処理する練習をしないとダメなんですよ。もちろん、これはゴールとしての話で、最初に覚えるときはたっぷり好きなだけ時間をかけて、自分が納得するまでゆっくり斟酌すべきです。ただ最終ゴールとしては、その知識を猛スピードで自由自在に操れるところまで見据えないとダメですよ、ということです。

次回は、受験数学においてその記憶すべき”知識”とは何なのか?単に解法という言葉で片付けてよい物なのか?という点についてお話しします。「そんなの思いつかねーよ」問題は、基本事項の習得度の甘さという上に書いた話もあるのですが、実はもう1つ、「何の能力を磨かないといけないのか」があまりきちんと意識されていない、という問題もあると私は思っています。次回はその辺をお話しします。そして、今日の最初に書いた(1)と(2)は実はつながっているんだよ、ということも述べたいと思います。