今年8回目のボカシ肥料は上々の出来でありました。先ほど9回目を仕込みました。ここ数年来、何度も繰り返し作って、園芸に使用して、自分が確かめ収穫して食べているので、その安全性と効果は折り紙付きです。今は少し在庫は多めになっていますが、あまり沢山有機肥料を畑や果樹に施すのもいいことではないのです。特に窒素分が過剰になると、ツルボケ、花振い、徒長などの悪影響が出ます。花が付かなくなったりして肝心の果実や野菜の収穫につながらないのです。
そこであまったボカシ肥料は捨てるわけにはいかないので、他にお譲りしましょうということになります。勿論無償で構わないのですが。
以前このブログでも触れましたが戦後まもなく施行された「肥料取締法」というカビが生えたような法律が今も生きているのです。その骨子は、許可なく肥料を売ってはならない、ということです。口に入るものを作るための肥料は品質を保ち、健康被害を生じるようなものを使ったり、逆に効果が確認できないようなものを販売したりしないようにするのです。
しかしながら、植物は不要なものは吸収しません。そういう肥料全般で、毒でも入れない限り、根から吸収して葉や果実になるまでにろ過され、分解、無毒化されるのでほとんど健康被害につながる懸念は無いのです。昔人糞で育てていた野菜が主流でしたが、糞のにおいも香りもしませんでしたよ。
40年以上前、鎌倉円覚寺の中で見かけた張り紙「水を飲んでも牛ならば乳となり、蛇ならば毒となる」という主旨の、有難いお言葉をみかけました。今でも忘れられない仏教説話です。円覚寺さんのオリジナルかと思ったらさにあらず、古代中国のナントカという経典に記されているそうであります。
先日偶然にもネットで肥料を無許可販売していたという罪で数人の方が書類送検されたそうであります。自宅で作った草木灰がもったいなくて売った、とか、市販の肥料を小袋に詰め替えて販売したという微罪であります。罪になるとは思わなかったと言っているそうでありますが、多分そうでしょう。法律違反のリスクを知りながら、数百円の品物をちまちまフリマやメルカリで売って、よもや違反などとは思わないでしょうよ。
本法律によれば、自らが使用するために生産すればセーフで、有償無償に限らず、他者に譲渡する場合は、登録や届出なんだそうです。違反すると3年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金です。実際は、継続的に営利目的で販売することが取り締まり対象になるようですが。
名前がもう駄目でしょう。大麻・覚醒剤の取締法から始まって毒劇物、爆発物、通貨偽造、銃刀法など「違法で危険そのもの」の名称に取締法とつけられています。「肥料」を麻薬や毒物、武器等と同等に扱っていることが時代錯誤であり認識不足の表れでありますね。
市販された肥料の余りや自家製肥料を作って、他人に譲るのが違法という法の基本概念がおかしいのです。一般の人は罰則があるなどよもや思いますまい。賭け麻雀は賭博行為なのに、掛け金の大きさと回数で見逃されるというのはありなんでしょうか。黒川事案に抗議して、街頭で、麻雀をやるという行為を官憲が法的根拠もなしに排除するのはありなんでしょうか。
買収して当選した議員の給料を全額返還させないのもおかしいと思いませんか。お金を受け取った地方議員を大量起訴すると、地方議会に支障を来たす、貰った人が多すぎるので見逃すという話が出ているのです。金を配ったら貰った方も同罪でしょうよ。
話は飛びますが、産経新聞であります。現役記者が黒川さんと麻雀していたという話。産経新聞社に限らず大手の新聞社は「偏向報道」はつとに有名でありますな。特にこの産経は露骨な野党の批判が目につきます。
そしたら、先日国会閉鎖の総理の記者会見に名指しされた産経の記者が「憲法改正」についての見解を聞いていました。この国会が閉鎖され、議員たちが一斉に外遊・夏休みに入ることの妥当性、様々な政府の疑惑追及隠し、コロナ対策など山積する問題にほとんどの国民が目を向けている所に、不要不急の安倍総理の謳い文句の憲法改正など誰が聞きたいんでしょうか。
あー、これはやらせ質問、だろうなと感じたのはワタシだけでしょうか。さらに、今度は産経グループ子会社による世論調査水増し事件です。オペレーター不足で、架空の回答を潜り込ませたというのです。少なくとも昨年の5月にはやっていたというのですから、コロナの影響は無かろうと思います。しかも肝心の架空回答は開示しないのだそうです。修正もなく取消しとなります。
卑怯者めが。
公器である報道・マスコミですよ。世論調査は、政治のみならず社会経済にまで重要な印象・情報操作をもたらしかねない極めて重要で厳正かつ公平であるべき指標です。意図的な質問で政府側に有利な回答結果を導き出すことと同列で、あってはならないこと、水増ししたものを除いた結果がどうであったかを検証しなければ許されないものです。早い話「プロパガンダ」だったのでありますまいか。騒乱罪・社会攪乱罪というべき暴挙です。やはり産経というのは、自民党政権とずぶずぶなのであります。
恐らくマスコミやジャーナリストはこれを大きく取り上げることはしないでしょう。皆さん多かれ少なかれ政府の片棒を担ぎ、似たようなことをやってるのですから。
いまや、報道番組すらバラエティー番組と思えてしまします。
冒頭のボカシ肥料からは大きく逸脱しましたが、公権力を持つ官憲、社会に大きな影響力をもつメディアなどは、もはや果たすべき本来の機能や責任、公正さを喪失しているように思えてなりません。
法律もまた然り。農家さんの経営を圧迫し、合理性のある生産物の製造流通を阻害する悪しき法律ばかり作り、真に必要な犯罪の取り締まりや適用はぞんざいなのであります。
そんな社会に抗議するため、試しに公然とボカシ肥料売ってみようかな。笑
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