本来は10種類ほどの四季咲きのバラが咲いているはずの秋の庭なのに、
今年はほとんど蕾をつけていない。
春に大分黒点病にやられたせいなのか、
肥料が足りなかったのか、
剪定の仕方が悪かったのか?
それらの諸々が原因なのだろうが、薔薇を育てる難しさがようやく分かってきた。
日々観察し、ちょっとした危険信号を見逃さず、
素早く対策を講じなければ綺麗な大輪の花を咲かせることは出来ないんだね。
気難しい女王様にお仕えするには相当な覚悟が必要のようで、
ずぼらな私めは召使失格のようだ。
我がスモールガーデンに薔薇を本格的に植え始めたのは今から6、7年ほど前だろうか。
当時同じ部署にいたF谷先輩が、
それはそれは素晴らしい魔法の手を持ったバラガーデナーで、
職場に持ってきた「レヂオタイム」と言うイングリッシュローズに目が釘付けになった。
私の惚れこみようが見ていても尋常でなかったのか、
先輩は「京成バラ園」のカタログを譲ってくれ、
それからは毎日舐めるように写真を眺め、解説を読み、
「初心者向き」「芳香」と言うのをキーワードに、最初の年は5本購入した。
それからは毎年何本も買い足し、
一時は25本ほどになり、
植える場所に困るところまで「バラ欲しい病」は進んだ。
バラが本来の自分に備わった力を発揮するのは2,3年目のようで、
2001年~2003年の春の我が庭は、
自分で言うのは気が引けるが、まるで園芸雑誌の写真のような見事さだった。
いろんな本で「バラは育てるのが大変。」と言う記述を見るたび、
「そうでもないじゃん。」と鼻で笑っていた私だった。
ところが去年あたりからめっきり蕾の数は減り、
黒点病やうどん粉病で葉っぱがごっそりやられ、
枯れていくものが続出している。
ここらあたりからがガーデナーの腕の見せ所なのだろうが、
それに気付くのがちと遅かったようで、
私はただ首をかしげ、手を拱いてここまで来てしまったのだ。
週末ガーデナーにとっては手ごわい相手、
来年はどうやったら無理なく綺麗に花を咲かせられるだろうか?