ここ何日か、車の運転をしながらこの間ネット購入した「雪村いずみスーパー・ジェネレーション」 を聞いていますが、
前に聞いたときはあまり印象に残っていなかった
「昔のあなた」(服部良一曲 山上路夫詞)が何故か一番ジンと来ます。
他の曲はあまりに有名な昭和歌謡なのに対して、
これは全く聴いたことのない曲だったので、
記憶に残らなかったんでしょうね。
歌を聞いていると、男と女が別れた後、
偶然再会したらどんな感じなんだろうと考えてしまうのですが、
この歌詞のようにロマンティックなことにはならないんじゃないかと私は思うのです。
過去の思い出は自分の中で美化してしまいがちですが、
現実には別れた後のそれぞれの生活があり、
昔の感情に(或いは関係に)単純に戻れるわけもなく、
だからこそありえない情景を設定したこの歌詞が沁みるのではないかな?
と私は思ってしまいました。
そして、我が新旧王子の映画の結末について考えてしまいました。
ロバート・レッドフォードの「追憶」では、
街角で偶然再会した2人は互いの近況を語り合って
あっさり(表面上はね)別れて別の方向に歩いていきます。
しかも、彼女の方は嘘をついて…。
あのラストには泣きました。
ペ・ヨンジュンの「四月の雪」の結末も、
季節はずれの大雪で互いのことを思い出した二人の、空想の中の再会だと、
私は思っていました。
だから、泣けました。
だって、車の中には二人の姿は映されていなくて、
台詞だけが流れたんですもの。
だけど、沢山の人の感想を読むと、
雪に触発された2人は懐かしさに駆られて連絡を取り合い、再会し、車に乗って、
「私達、何処へ行きましょうか?」と言うラストの台詞になると言うのです。
(つまり、ある意味でのハッピー・エンドなのだと…)
私のように解釈している人が全くいないので、
私の描いたストーリーは間違っているようですが、
それでは面白くないと私は思っています。
監督に聞いてみたいな。
思い出はそっとしておいた方がいいと思うんだけどなー。