まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

文庫からのお知らせ 10月

2021-10-15 18:48:35 | 文庫のページ
  ♣月1回、子どもの本についておしゃべりしています。どなたでも参加できます。
  ♣残念ですが、今年度も会食なしでおこないます。
レンゲの会  10月25日(月)10:00~13:00
 安野光雅さんの絵本を取りあげます。「こどものとも」や「かがくのとも」でもたくさん出ていますし、その他にも『あいうえおの本』や『ABCの本』『旅の絵本』(全9巻)などもあります。好きな絵本をお持ちください。
♣♣♣次回は11月29日(月)10:00の予定です。「ナルニア国ものがたり」全7巻 C・S・ルイス(瀬田貞二訳 岩波書店)を取りあげます。1冊目の『ライオンと魔女』はぜひ読んでください。

≪大人のコーヒーサロン≫11月10日(水)1:00~3:00(月1回 第2水曜日)
 コロナが少しずつ収まっていますが、まだまだ心配は残ります。
 マスク着用でおしゃべりを楽しみたいと思います。どうぞお出かけください。
♦♦♦次回は12月8日(水)です。♦♦♦
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新しく買った本

2021-10-15 18:09:15 | 文庫のページ
新しく買った本 その2
⑥『クモのアナンシ ジャマイカのむかしばなし フィリップ・М.シャーロック/マーシャ・ブラウン 小宮由訳 岩波書店 2021.6
 クモになったり、時々人間になったりするアナンシの愉快なお話をたくさん(15話)楽しめる昔話集です。「アナンシとヤムイモ」は『おはなしのろうそく』にもはいっているお話ですが、それ以外は初めて出会うお話ばかりです。
 アナンシのお話の起源は西アフリカです。西アフリカの人々が海を渡り、カリブ海の島々にやってきたとき、アナンシのお話も一緒に海を渡ります。
 アナンシの思いつくことはいつも愉快なことばかりで、でも痛い目にあうことも多く、思わず笑ってしまいます。
 マーシャ・ブラウンの動きのあるコミカルな線画も楽しく、アナンシのお話にぴったりです。
⑦『火の鳥ときつねのリシカ チェコの昔話 木村有子 編訳 出久根育 絵 岩波少年文庫 2021.4
 チェコやスロヴァキアの昔話を収集、再話した19世紀の作家エルベンとニェムツォーヴァーの話を中心に集めたチェコの昔話集。
 表題作の「火の鳥ときつねのリシカ」は火の鳥を探しに行く王子の冒険物語です。次々と困難な課題を背負う王子を助けるのがきつねのリシカです。ふたりのやり取りが楽しいです。グリムの「金の鳥」と似ています。
 他にも「ものしりじいさんの三本の金色の髪」や「三人の糸つむぎのおばあさん」もグリムの昔話と似ていて興味深いです。
 「のっぽ、ふとっちょ、千里眼」も困難な課題に取り組む王子の物語です。王子を助ける3人の家来の想像を絶するような特技にワクワクさせられます。チェコ在住の出久根育さんのさし絵もすてきです。
⑧『本の力 私の絵本制作秘話 酒井京子 童心社 2021.6
 1969年に童心社に入社し、50年以上子どもの本にかかわってきた著者が、編集者として作家や画家とともに作り上げてきた絵本について、興味深く語ります。
 作家と画家と編集者が三位一体で作り上げた『おしいれのぼうけん』に始まる3作のこと。いぬいとみこさんとの出会いがなければできなかった『原爆の絵 HIROSIMA』のこと。この時ご一緒したデザイナーの方とは「14ひきのシリーズ」でも一緒に仕事をします。いわさきちひろさんに『花の童話集』のさし絵をお願いしたときのこと。入社する前に出版された松谷さんと瀬川さんの『いないいないばあ』のこと。
 作家、画家、デザイナー、編集者が一緒になって作る、1冊の本ができるまでのご苦労と喜びが伝わる興味深い本です。
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新しく買った本 10月

2021-10-15 17:19:51 | 文庫のページ
新しく買った本 その1
①『まよいみち』 安野光雅 福音館書店 1974
 ふたりの小人くんの案内で、だんだん複雑になっていく迷路の世界を楽しむことができます。さらに ひとふでがきの楽しい世界にも案内してもらえます。
 迷路は出口までたどり着けるかどうかを楽しみますが、ひとふでがきは同じ道を通らずに元のところに戻れるかどうかを楽しみます。あやとりで作った形が必ずひとふでがきできるというのは初めて気づかせてもらいました。いろんなひとふでがきが出ています。頭が痛くなりそうですが、挑戦してみてください。
②『かずのだんご』 安野光雅作/遠山啓監修 福音館書店 1972
 お馴染みのふたりの小人くんが登場し、案内役をつとめます。
 1,2,3と数字で数えるとはどういうことか、絵で楽しく語ってくれます。数の仕組みを興味深く理解することができる楽しい絵本です。
③『壺の中』 安野雅一郎/安野光雅 童話屋 1982
 表紙の青い壺が美しく印象的です。文を書いている雅一郎さんは安野さんの息子さんです。「壺の中に青い海があり、その海にはⅠつの島があり、その島には2つの国があり、2つの国にはそれぞれ3つの山があり、3つの山には……」というように数字が増えていき、「9つの箱にはそれぞれ10個の壺がある」で終わります。さてこのお話に出てくる数はいったいどのくらいになるか。
 後半はこのお話に出てくる数を小さな赤い点で表していきます。「7つの部屋には……」のところで、一気に見開きのページ一杯に赤い点が並び、絵本はここで終わります。10個の壺までいくには、なんとあと198ページも必要とか。
 数の面白さに出会えるユニークな絵本です。
④『きかせてあなたのきもち 子どもの権利ってしってる? 長瀬正子/momo ひだまり舎 2021.9
 コロナ下で生きづらさを感じている人は多いと思います。中でも子どもは我慢を強いられ、怖い思い、辛い思いをしても言葉に出せないでいるかもしれません。
 子どもに語りかけるように10の問いかけがされます。子どもが持っている「人間らしく生きる権利」が奪われていないかどうか教えてくれます。
 10の問いかけは、2020年4月8日に「国連・子どもの権利委員会」が発表した「新型コロナウイルス感染症に関する声明」をもとにしています。中高生の人にはもちろん、大人の方にもおすすめの絵本です。
⑤『くしゃみおじさん』 オルガ・カブラル 小宮由訳/山村浩二絵 岩波書店 2021.7
 とてつもなく大きなくしゃみをするおじさんの愉快な話です。山村浩二さんのさし絵が楽しいです。登場する人や動物たちの表情のなんと豊かなこと!目の動きが見事です。
 おじさんのくしゃみのせいで、うさぎは猫の耳になり、猫はうさぎの耳になり、犬はにゃんと鳴き、猫はワンと吠える始末。被害は3匹だけでは収まらず、がちょうもおんどりも男の子も女の子も大変な目にあいます。おじさんを見つけたみんなは、果たして元に戻してもらえるかどうか、おじさんのくしゃみは7回も続きます。
 ひとり読みの始まった低学年の人におすすめです。
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寄贈本 10月

2021-10-14 18:33:35 | 文庫のページ
寄贈本  ありがとうございます。
◆實井美知江さんからいただきました。
①『クネクネさんのいちにち きょうはマラカスのひ』(2013)
②『フワフワさんのいちにち フワフワさんはけいとやさん』(2014)
③『クネクネさんのいちにち きょうはパーティーのひ』(2017) 樋勝朋巳 福音館書店
 マラカスが大好きでパン作りの得意なクネクネさんと友人たちのちょっとすてきな物語。
 2019年には4冊目が出版されています。クネクネさん、フワフワさん、パーマさん、ブティックシマさんなど、ネーミングも楽しく、身に着けているものもそれぞれ個性的で楽しめます。
◆冠文堂書店の小野しづ子さんからいただきました。
④『あの日 ~おおつち保育園 3・11』 
           語り 八木澤弓美子 再話・絵 森谷明子 監修 静岡うみねこの会 2014.3.11
 震災の時、おおつち保育園(岩手県大槌町)では山に逃げた先生たちと子ども40人はみんな無事でしたが、親と一緒に帰宅した60人の子どものうち9人が亡くなります。年長のゆず組でも4人の子どもが亡くなります。ゆず組の7人の子どもたちが、失った4人の友達への思いを語る場面が感動的です。
 園長先生の話をもとに、静岡うみねこの会が絵本にしました。蒲生のご実家が津波で大きな被害を受けた小野さんにとっては、なかなかこの絵本を開けなかったそうです。
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10月・11月の文庫の日

2021-10-14 17:54:57 | 文庫のページ
10月13日(水)
 4:00 おはなし「赤ずきん」 武田
 4:30 紙テープのしおり
10月16日(土)
 4:00 おはなし「てんぐのこま」 松尾
 4:30 紙テープのしおり
10月20日(水)
 4:00 おはなし「だめといわれてひっこむな」 松尾
 4:30 おりがみ(ハロインのおばけ)
10月23日(土)
 4:00 おはなし「ホットケーキ」 武田
 4:30 おりがみ(ハロインのおばけ)
10月27日(水)
 4:00 おはなし「ブラックさんとブラウンさん」 松尾
 4:30 おりがみ(バスケット)
10月30日(土)
 4:00 おはなし「あるだんなさんとおかみさんの話」 松尾
 4:30 おりがみ(バスケット)
11月3日(水)
 祝日で文庫はお休みです
11月6日(土)
 4:00 おはなし「黒いお姫さま」 中村
 4:30 牛乳パックの変身箱パズル
11月10日
 4:00 おはなし「にんじん、ごぼう、だいこん」 佐藤(ま)
 4:30 牛乳パックの変身箱クイズ
11月13日(土)
 第2土曜日は文庫お休みです

秋の特別おはなし会 11月27日(土)4:00
 年3回開いている特別おはなし会です。子どもも大人も初めての人も誰でもお話を覚えて語れます。どうぞお話を聞きに来てください。
 覚えたと思っても人の前で語ると忘れてしまったり言葉が出なかったり、失敗することも多いのですが、失敗することを恐れず挑戦してみませんか。失敗を重ねながらお話が次第にその人になじんでいくように思います。語り終えた後の喜びもきっと大きいはずです。ぜひお話に挑戦してみてください。
 子どもたちの語りを楽しみにしています。
 語ってくれる方は11月10日(水)までお話の題名をお知らせください。
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りんごの絵本

2021-10-11 11:34:50 | 文庫のページ
  🍎🍏 りんごの絵本、楽しんでみませんか! 🍏🍎
             りんごがおいしいのは、もしかしてりんごの中で鈴がなっているからかもしれません。
🍎長谷川摂子さんの『たあんき ぽおんき たんころり』(降矢なな絵 福音館書店)という絵本を知っていますか。「りんご りんご りんご りんご/ りん りん りん/ りんごのなかで すずがなっている」というすてきな言葉に出会えます。
🍎『おほしさまのちいさなおうち』(渡辺鉄太/加藤チャコ 福音館書店)は、おほしさまの家を探しに行く男の子のお話です。お母さんは、おほしさまは扉も窓もない小さな赤いお家に住んでいるとヒントをくれます。りんごの季節になると、アメリカやイギリス、オーストリアなどの英語圏で語られるお話をもとに、ご夫婦で作った絵本です。さて、おほしさまのちいさなおうちとは何でしょう?
🍎『りんごがひとつ』(いわむらかずお 銀河社 1979)は、丘を転がるりんごを追いかけるなっちゃんと動物たちが愉快です。なっちゃんと動物たちが順番に一口ずつかじるりんごのなんとおいしそうなこと! 擬音語、擬態語がいっぱい出てくる楽しい絵本です。モノトーンの画面の中で、りんごと夕焼けの赤が印象的です。
🍎『りんごのき』(エドアルド・ペチシカ/ヘレナ・ズマトリーコバー 福音館書店)は、1954年、チェコで出版された絵本です。雪の積もった庭に一本のりんごの木があります。冬から春、夏、秋へと移り変わる季節の中で、りんごの木と豊かに触れ合う小さな男の子、マルチンのお話です。たった一個ですが、真っ赤なりんごを収穫できたマルチンの喜びが伝わります。
🍎『リンゴのたねをまいたおひめさま』(ジェーン・レイ 徳間書店)は、たった一粒のリンゴの種が奇跡を起こすすてきな物語です。お妃が亡くなって、悲しみに包まれた王国は荒れ放題です。王さまは3人の姫たちに、この国を治めるのにふさわしいことをやったものを跡継ぎにすると言います。上の2人のお姫さまがやったことは月や星まで届く高い塔を建てること。でも末のお姫さまはお妃の形見の箱に入っていた一粒のリンゴの種をまきます。やがて王国は以前のように木々の緑と花の香りを取り戻します。跡継ぎは末のお姫さまに決まります。絵が美しいです。
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今月の詩 10月

2021-10-11 11:21:47 | 文庫のページ
     かじる
             紅梅茂樹

 リンゴは丸ごとかじるのがよい
 芯まで思いっきりかじるのがよい
 やわらかくて赤いのを
 ザックリかじるのがよい
 ところきらわずかじるのがよい
 いやがって逃げるのを
 おさえつけてかじるのがよい
 汁をとばしてかじるのがよい

 リンゴをかじるとめまいがして
 僕はリンゴに巣くった虫になる
   (『詩のランドセル 4年』らくだ出版)

 りんごのおいしい季節になりました。
 今月は紅梅さんの「かじる」という詩を選びました。りんごを豪快に丸ごとかじる様子がコミカルに描かれています。
 りんごと格闘しているような愉快な詩です。りんごのさわやかなシャッキとした歯ごたえも伝わってきます。「ああ、おいしそう!」、りんごが食べてくなります。りんごは丸ごとかじるのがきっと一番なのだと改めて思います。もうしばらく丸ごとかじることをしていないなあと思いました。
 あなたは丸ごとかじったことがありますか。
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