まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

寄贈本 2月

2018-02-18 12:38:57 | 文庫のページ
ありがとうございます。
■中学3年生のあそつぐみさんから家庭科の授業で作った手作り絵本をいただきました。
『おおきくなったらなにになる?』
 あそつぐみ
 お話は、青虫が大きくなったら何になるか、オタマジャクシが大きくなったら何になるかという、シンプルな展開ですが、作り方がとても凝っています。仕掛けとからくりを上手に使っておもしろい絵本作りをしています。絵は色鉛筆でやさしいタッチで描いていますが、ところどころにコラージュの手法も取り入れて、変化を持たせています。
 文庫に置いておきますので、楽しんでください。
■佐藤和子さんからいただきました。
『ドームがたり』
 アーサー・ビナード/スズキコージ 玉川大学出版部 2017.3
 1月の文庫だよりでアーサー・ビナードさんの本を2冊紹介しましたが、もう1冊、文庫で購入したいと思っていた本がありました。それがこの絵本です。寄贈していただいてうれしかったです。
 広島の原爆ドームを主人公にした絵本です。1915年に建てられた「広島県物産陳列館」の真上で、1945年8月6日、一体何が起きたのか、どうして今のような姿になってしまったのか、「ドーム」は静かに語ります。広島の原爆について考えることのできる絵本です。大型の絵本の見開きいっぱいに描かれるスズキコージさんの絵も印象深いです。ビナードさんのあとがきもぜひ一読を。
■内田麟太郎さんからいただきました。
『大どろぼう ジャム・パン』
 内田麟太郎/藤本ともひこ 文研出版 2017.12
 警視総監も公認の大どろぼうのジャム・パンが主人公の物語。
 どんなものでも盗み出すことができるジャム・パンが暴れ出した兵隊ロボットから盗み出したものはすごいものでした。ちょっと感動的です。字も大きく、さし絵も楽しく、低学年の子どもたちにおすすめです。シリーズになるとうれしいです。
■松本千恵さんからいただきました。
『おりがみ 傑作選4 おってあそぼう!!編
 日本折紙協会 2005.12
 松本さんが九州の久留米から1月27日の文庫の日と29日のレンゲの会に来てくださいました。その時いただいた本です。折って遊べる折り紙がいっぱい紹介されています。文庫で作ったことのあるものも載っていますので、楽しんでください。
■賀屋義郎さんからいただきました。
①『うまたび モンゴルを20年間取材した写真家の記録
 清水哲朗 玄光社 2017.11
 23歳で写真家として独立した清水さんは1997年からモンゴルに通い続けます。モンゴルの人々の生活や暮らし、遊牧民としての生き方、子どもたちの貧困、壮大な自然とそこに生きる人々と生きものたちなど、たくさんの写真を撮っていきます。この本はその20年間の記録です。写真もたくさん紹介されています。とても興味深いです。
②『世界のともだち モンゴル 草原で暮すバタナー 清水哲朗 偕成社 2014.2
 草原で遊牧民の両親と暮らす12歳の男の子バタナーの生活をたくさんの写真と文章で紹介した本です。広い草原の写真もバタナーたちの住むゲルと呼ばれる家の写真もどれも興味深いです。元気いっぱいのバタナーのはじけるような笑顔もいいです。
③『北上川河口物語 未来へのメッセージ 監修/竹内敏信 北上川河口物語プロジェクト 日本写真企画 2016.3
 2011年3月11日の東日本大震災は北上川河口の町に生きる人々の豊かな暮らしと自然を奪いました。震災前と震災後の町の様子を撮った写真集です。たくさんの写真家の撮った写真が集められています。震災後、石巻に通い続けた清水哲朗さんの写真もたくさん載っています。
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レンゲの会・あそびの学校、そしてお願い 2月

2018-02-18 11:58:37 | 文庫のページ
文庫からのお願い 文集「なかま」40号に原稿をお寄せください!
 今年も文集の原稿をお願いする時期になりました。
 文集も40号になります。記念の号になりますので、沢山の人の声を載せたいと思っています。ご協力ください。
<子どもたちへ 〆切は3月末
 ①おもしろかった本を5冊あげてください。
 ②その中で、ぜひお友だちにすすめたい本がありますか?
 ③おはなし会で聞いたお話でおもしろかったお話・好きなお話を挙げてください。
 ④文庫で楽しいことはどんなことですか?
 ⑤おばさんへ…なんでもいいです。自由に書いてください。
 ※※※文庫にアンケート用紙がありますので、それに書いてください。
<大人の方へ> 〆切は4月末!
 「ひろば —お母さんたちのページ―」に原稿をお寄せください。
 長さは自由です。子どものこと、文庫のこと、本のことなど、何でもかまいません。
 2004年から始めたあそびの学校も今年度で終わりますので、あそびの学校に参加の方も原稿をお寄せいただけたらと思います。

レンゲの会 2月26日(月)10;00~13:00
  月1回、子どもの本についておしゃべりしています。どなたでも参加できます。
2月は大人向けおはなし会です。たくさんのお話が語られます。
どうぞ聞きに来てください。語ってくださる方も歓迎です。ご連絡ください。
  ◇◆  ◆◇  ◇◆  ◆◇  ◇◆
 ・きつねがわらう(日本の昔話)     桜井
 ・だめといわれてひっこむな(プロイセン)今野
 ・飢饉魔退治(アイヌの昔話)      高橋
 ・へドリー・クー(イギリスの昔話)   菅生
 ・牛方とやまんば(日本の昔話)     佐藤真弓
 ・100万回生きたねこ(佐野洋子)    佐藤しげ子
 ・七わのカラス(グリムの昔話)     佐藤和子
 ・長者さまの姉むすめ(佐藤さとる)   武田
 ・きつね山の赤い花(安房直子)     佐々木
 ・毒殺毒消し(宮城の昔話)       東海林
 ・炎の馬(アイヌの昔話)        松尾
  ◆◇  ◇◆  ◆◇  ◇◆  ◆◇
 次回は3月19日(月)  『車夫』『車夫2』 いとうみく 小峰書店 を取りあげます。
 2018年度の計画も立てたいと思っています。読みたい作家・作品をお持ちください。

あそびの学校 3月17日(土)10:30~12:30
      <大人向けの講座>年8回の講座です。参加費200円
      ※毎回15分、詩やわらべうた、手遊び、絵本の紹介をしています。
 びゅんびゅんごまを作ります。おりがみは六角封筒。昔のあそびはあやとりです。
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2月・3月の文庫の日

2018-02-13 16:31:53 | 文庫のページ
2月7日(水)
 3:30 おはなし「だんなもだんな大だんなさま」 松尾
 4:00 あやとりであそぼう!
2月10日(土)
 第2土曜日は文庫お休みです
2月14日(水)
 3:30 おはなし 「おふくとおに」 武田
 4:00 あやとりであそぼう!
2月17日(土)
 3:30 おはなし「マメ子と魔物」 松尾
 4:00 あやとりであそぼう!
2月21日(水)
 3:30 おはなし「三びきのこぶた」 松尾
 4:00 こまであそぼう!
2月24日(土)
 3:30 おはなし「まめたろう」 松尾
 4:00 こまであそぼう!
2月28日(水)
 3:30 おはなし「ふくろうの染めもの屋」 實井
 4:00 さくらもち
3月3日(土)
 3:30 おはなし「まぬけなトッケビ」 松尾
 4:00 さくらもち!

◆◇年度末の文庫は3月24日(土)までやっています。3月28日(水)~4月14日(土)は文庫の春休みです。
◇◆4月は18日(水)から始めます。

「あやとり」と「こま」で、いっぱい遊びます!
あやとり 「あやとり検定」が始まって1ヶ月が経ちます。あやとりに夢中になる子どもたちの熱気で、文庫はいつになく活気があります。今、検定に取り組んでいるのは、子どもが9人、大人が2人です。5年生のりこちゃんとまおりちゃんが早くも5年連続で1級に合格しました。りこちゃんは1月20日、まおりちゃんは1月31日に、ふたりとも1日で1時間もかからずに、30の技をクリアしました。2月3日には3年生のこたろうくんが1級に合格しました。2度目の1級です。3人ともいくつか忘れて思い出せないものもありましたが、ちょっとヒントをもらうと手が動いてできてしまう様子は、見ていてうれしくなります。
 あやとり検定は3月まで続きますので、これからでも挑戦できます。どうぞやってみてください。3月には挑戦した全員に賞状が出ます。大人の方もぜひ一緒に楽しんでください。
こま 昨年11月に久しぶりにこまで遊びました。3年生の子どもたちが喜んで挑戦していましたので、今年は少し、こまを楽しみたいと思っています。1月に2回、2月にも2回やりますので、ぜひ回せるようになるといいですね。
 上手に回せるようになったら、いろいろな技に挑戦してみてください。まず「線香花火」、それから「カツオの一本釣り」の板のせ・手のせ、「つばめ返し」の板のせ・手のせ。ここまでできたら楽しいです。4年生のそうくんが上手でしたね。3年生のこたろうくんは「つばめ返し」の板のせに挑戦中です。
 ◇◆  ◆◇  ◇◆  ◆◇  ◇◆  ◆◇
 2月28日と3月3日は「さくらもち」を作ります。ホットプレートで焼いて作ります。ほんのり温かいさくらもちはおいしいですよ。どうぞ 食べに来てください。お家の方もどうぞおいでください。
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2月の詩によせて

2018-02-13 15:18:49 | 文庫のページ
 立春も過ぎ、日ざしがほんの少し暖かくなってきたような気がしますが、2月の仙台はこれからまだまだ寒さは続きますね。インフルエンザも猛威を振るっているので、油断はできません。
 今月の詩は谷川俊太郎さんの「あいうえおうた」を選びました。愉快な言葉遊びの詩です。大きな声で唱えて、寒さを吹き飛ばしましょう。繰り返し声に出していると、リズムがあるので、覚えられます。降矢ななさんの絵で絵本(こどものとも年少版)にもなっていますので、楽しんでください。
 言葉遊びをいくつかご紹介します。覚えて語るとたのしいですよ。谷川さんの『ことばあそびうた』から、よく知られている「かっぱ」。
上手に言えますか?
  かっぱかっぱらった /かっぱらっぱかっぱらった /とってちってた 
  かっぱなっぱかった /かっぱなっぱいっぱかった /かってきってくった
マザー・グースの「これはジャックのたてた家」(谷川俊太郎訳)や『これはのみのぴこ』(谷川俊太郎/和田誠)も楽しいです。ことばがどんどんつながっていく、積み上げ唄です。
 「しんぶんし」「たけやぶやけた」は前から読んでも後ろから読んでも同じ言葉で、回文(かいぶん)と言います。江戸時代にとてもはやった回文があります。五七五七七でできている回文歌です。
  なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな
  (長き夜の 遠の眠りの 皆目覚め 波のり船の 音のよきかな)
以前、文庫を利用していた方から教えていただきました。お正月にこれを半紙に書いて、その紙で船を折り、枕の下に置いて寝るといい夢(初夢)が見られると、子どもの頃その方の祖父に聞いたそうです。瀬田貞二さんの『お父さんのラッパばなし』の11話「インドの夢うらない」にも出てくる回文です。
 「今日は朝から晩だった」(あべこべ話)も一種の言葉遊びですね。
  今日は朝から晩だった 生まれたばかりの ばあさんが 85、6の孫つれて
  てくてくてくてく 歩いてた とうふのかけらにつまずいて 
  海からがけへ落っこちた 見てないやつが発見し あわててゆっくり 電話した  
  一人の警官 ぞろぞろと 曲がった道をまっすぐに 前へ前へとバックした
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今月の詩 ’18.2月

2018-02-13 15:03:59 | 文庫のページ
  あいうえおうた 
       谷川俊太郎

 あいうえおきろ
 おえういあさだ
 おおきなあくび
 あいうえお

 かきくけこがめ
 こけくきかめに
 けっとばされた
 かきくけこ

 さしすせそっと
 そせすしさるが
 せんべいぬすむ
 さしすせそ

 たちつてとかげ
 とてつちたんぼ
 ちょろりとにげた
 たちつてと

 なにぬねのうし
 のねぬになけば
 ねばねばよだれ
 なにぬねの

 はひふへほたる
 ほへふひはるか
 ひかるよやみに
 はひふへほ

 まみむめもりの
 もめむみまむし
 まいてるとぐろ
 まみむめも

 やいゆえよるの
 よえゆいやまめ
 ゆめみてねむる
 やいゆえよ

 らりるれろばが
 ろれるりらっぱ
 りきんでふけば
 らりるれろ

 わいうえおこぜ
 おえういわらう
 いたいぞとかげ
 わいうえお

 ん
  (『どきん』谷川俊太郎 理論社 より)

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1月 新しく買った本

2018-02-13 14:04:40 | 文庫のページ
①『とのさま1ねんせい』 作・絵 長野ヒデ子 本田カヨ子 あすなろ書房 2017.3
 遊ぶのが大好きで、学校には行きたくないというとのさまが、元気な1年生になる愉快なお話。
 逃げまわるとのさまを探す場面で、見開きいっぱいに描かれるお城全体の俯瞰図は見ごたえがあります。とのさまがどこにかくれているか探してみてください。
②『しめかざり』 森 須磨子 福音館書店 2010.12
 お正月の神さま、「年神様」を迎えるために、家の門や玄関に飾るしめ飾りについてとりあげた興味深い本です。日本全国のさまざまなしめ飾りがたくさん紹介されています。俵や鶴や亀の形をしたしめ飾りや、ごぼうのように長くてまっすぐな「ゴボウジメ」というしめ飾りもあります。「ゴボウジメ」のつくりかたも丁寧に紹介されています。しめ飾りにはいろいろな思いも込められていることを改めて知ることができます。
③『じょやのかね』 とうごうなりさ 福音館書店 2017.
11
 大みそかの夜、新しい年を迎えるため、父さんと一緒に近くのお寺に除夜の鐘をつきに行く男の子の話。家を出て、暗い夜道を歩いていく。お寺の門のところには人がいっぱい並んでいる。12時20分前、男の子も父さんと一緒に並ぶ。
 白黒の版画で描かれた夜道もお寺の境内も大きな鐘も迫力があって素晴らしいです。
④『ごちそうの木』 ジョン・キカラ作 さくまゆみこ訳 西村書店 2017.8
 タンザニアの昔話です。大地のまん中にたくさんの実をつけた一本の木。日照りで、作物が取れず、おなかをすかせた動物たちは、どうやったらその実をとることができるか、かしこい亀に聞きに行きます。大きな動物たちが次々と出かけていくのですが、みんな役に立たず、最後に出かけた小さなノウサギが立派に役目を果たします。
 ごちそうの木からおいしそうな実が雨のように降ってくる場面は幸せに満ちています。動物たちの表情も豊かで、動物たちが身につけている洋服や木々の色もカラフルで美しく、すてきなアフリカの絵本です。
⑤『さがしています』 アーサー・ビナード作 岡倉禎志・写真 童心社 2012.7
 以前読んで気になっていた絵本です。12月にアーサー・ビナードさんの講演を聞き、会場で購入しました。ビナードさんのサインが入っています。
 1945年8月6日の広島の原爆で、一瞬にして持ち主を失ってしまったものたちの声なき声を14枚の写真を通して物語った衝撃的な写真絵本です。理髪店にかけてあった時計や、市立第一高等女学校の渡辺玲子さんの、炭化したご飯と緑豆の入ったアルミの弁当箱、米軍の捕虜を閉じ込めていた収容所の鍵など、どれも広島で落とされたたった一発のウラン爆弾がどんなに恐ろしいものであったか、如実に物語っています。絵本の形をとっていますが、大人の方にもぜひ手に取ってほしい本です。
⑥『知らなかった、ぼくらの戦争』 アーサー・ビナード 小学館 2017.4
 「日本語の『戦後』に遭遇して、初めて『戦後のない国』に自分が育ったことに気づいた」というビナードさんは、戦後70年の2015年に先人たちの戦争体験を聞こうとマイクを握ります。この本は、2015年4月から2016年3月に放送された文化放送の番組「アーサー・ビナード『探しています』」のうち23名の戦争体験談を採録し、加筆修正して再構成したものです。どのお話も衝撃的です。ビナードさんのインタビューの後、亡くなられた方も多く、その意味でも貴重な話ばかりです。
 ビナードさんの戦争や原爆、平和について考える姿勢から多くのことを学ぶことができるように思います。中高生にも薦めたい本です。もちろん大人の方もぜひ一読を。
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