寄贈本 ありがとうございます。
■内田麟太郎さんからいただきました。
①『ともだちなんかいらない』 内田麟太郎/喜湯本のづみ 小学館 2017.2
友だちなんかいなくても平気と言うおばけのギザギザ。同じ考えのおばけのイガイガに出会い、だんだん彼のことが気になります。
■児童図書館研究会からいただきました。
②『子どもの本から平和を考える』 児童図書館研究会編 児童図書館研究会2017.2
山花郁子さんの講演記録「子どもの本から平和を考える」と機関紙「こどもの図書館」で特集した戦後70年関連の記事をまとめたものです。
■広野多珂子さんからいただきました。
③『ぼくのもものき』 広野多珂子 福音館書店 2017.3
ベランダで鉢植えの桃の木を育てる男の子の話。花が咲き、実がなり、熟すまでの経過が、絵と文で丁寧に語られます。花びらも葉っぱも1枚1枚、細部まで丁寧に描かれた美しい絵本です。完成まで5年かかっています。実際にベランダで桃の木を育てながら描いた絵本です。
新しく買った本
①『シノダ! 指切りは魔法のはじまり』 富安陽子/大庭賢哉 偕成社 2016.11
シリーズ10巻目。人間のパパとキツネのママを持つユイとタクミとモエは、それぞれキツネ一族の不思議な力を受け継いでいます。今回は魂よせの口を持つ3歳のモエが活躍する物語です。
幼稚園で出会った男の子と「うそついたらカエルの口になぁれ」と約束の指きりをしてしまったモエは、家族に男の子のことを話してしまい、心配になります。心配は的中しモエにキスされたキツネの鬼丸おじいちゃんがカエルになってしまいます。キツネのイツキおばあちゃんまで人間界にやってきて、緊迫した中で物語は展開します。男の子は竜神さまの使いで、300年前石にされたカエルの呪いを解くためには、どうしてもモエの力が必要だったのです。
8匹の色さまざまな竜たちが天を飛び回る光景は壮大な眺めです。
②『水の森の秘密』 岡田 淳 理論社2017.2
シリーズ12巻目。ウニマルに住むスキッパー、湯わかしの家に住むトマトさんとポットさん夫婦、木の上の屋根裏部屋に住むトワイエさん、ガラスのびんの家に住むスミレさんとギーコさんの姉弟、巻き貝の家に住むふたごなどこそあどの森に住む個性豊かな人々の織りなす物語です。
森に異変が起きます。9月なのにコスモスが咲かず、湿地帯に咲く花が咲きだします。そのうち森が一面水びたしになり、どんどん水位が増していくのです。ヨットに乗って原因究明に乗り出すスキッパーたち。水の精や水に住む生きものたちのおかげで原因が次第に明らかになります。
カエル語やイモリ語、サンショウウオ語が飛び交います。森が元に戻った時、スキッパーはカエル語をマスターしようと考えます。動物の言葉がわかるドリトル先生のようで、今後が楽しみです。
③『森の石と空飛ぶ船』 岡田 淳 偕成社2016.2
姿を変えることのできるカメレオンのレオンを覚えていますか。これまでレオンの物語は2冊出ています。桜若葉小学校とレオンの住む国は1枚の絵の表と裏のようなものだとレオンは言います(『カメレオンのレオン』)。いくつかの通路があって、これまでの物語では、レオンはいつも中庭の大きなクスノキを通路にしてこちらの世界に来ていました。
この物語では裏庭のプラタナスの幹を通ってレオンの国(サクラワカバ島)と行き来する少年が登場します。6年生のシュンです。島でカメレオンの少女エリに出会い、島の危機を救うため、「森の石」を守る「キノコのひと」をかくまって、石を奪おうとするロボットと闘います。3年前レオンがあったアミとトモロー(『小学校の秘密の通路』)もこちらの世界に来て、やっとレオンの船が空を飛ぶ場面は感動的です。
前2冊もあわせて読むと一層楽しめます。300ページを超える長編の物語で、読みごたえがあります。
④『生きる 劉 連仁の物語』 森越智子 童心社2015.7
戦争中、国内の労働力不足を補うためたくさんの中国人が強制連行され、日本の各地の鉱山で働かされました。その数は38,935人といわれています。その中の一人が劉連仁(リュウ リェンレン)です。この本は戦争中日本政府によって踏みにじられた劉さんの、長く困難な人生を描いたノンフィクションです。
1944年11月、31歳の彼は北海道の沼田町にある昭和鉱山で石炭採掘の仕事をさせられます。連日の疲労と飢えと寒さと暴力の中で、1945年7月、たった一人脱走を試みます。途中、同じ日にたまたま逃げ出した4人と会い、5人で逃げることに。北海道の西から北へ、東へ、そして西へと、その距離は1400キロといわれています。しかも闘争の途中で4人の仲間を失い、たった一人で12年間も逃げ続けます。中国に残してきた家族に会いたいという思いと、こんな理不尽なことは二度と起こってはいけないという思いが彼を支えます。彼が石狩郡当別町の山中で見つかったのは1958年の2月のことです。彼の闘いはその後も続いていきます。
茨木のり子さんは「りゅうりぇんれんの物語」という長い詩を書いています。松谷みよ子さんも『私のアンネ=フランク』で劉さんのことを取りあげています。あわせて読んでみてください。
■内田麟太郎さんからいただきました。
①『ともだちなんかいらない』 内田麟太郎/喜湯本のづみ 小学館 2017.2
友だちなんかいなくても平気と言うおばけのギザギザ。同じ考えのおばけのイガイガに出会い、だんだん彼のことが気になります。
■児童図書館研究会からいただきました。
②『子どもの本から平和を考える』 児童図書館研究会編 児童図書館研究会2017.2
山花郁子さんの講演記録「子どもの本から平和を考える」と機関紙「こどもの図書館」で特集した戦後70年関連の記事をまとめたものです。
■広野多珂子さんからいただきました。
③『ぼくのもものき』 広野多珂子 福音館書店 2017.3
ベランダで鉢植えの桃の木を育てる男の子の話。花が咲き、実がなり、熟すまでの経過が、絵と文で丁寧に語られます。花びらも葉っぱも1枚1枚、細部まで丁寧に描かれた美しい絵本です。完成まで5年かかっています。実際にベランダで桃の木を育てながら描いた絵本です。
新しく買った本
①『シノダ! 指切りは魔法のはじまり』 富安陽子/大庭賢哉 偕成社 2016.11
シリーズ10巻目。人間のパパとキツネのママを持つユイとタクミとモエは、それぞれキツネ一族の不思議な力を受け継いでいます。今回は魂よせの口を持つ3歳のモエが活躍する物語です。
幼稚園で出会った男の子と「うそついたらカエルの口になぁれ」と約束の指きりをしてしまったモエは、家族に男の子のことを話してしまい、心配になります。心配は的中しモエにキスされたキツネの鬼丸おじいちゃんがカエルになってしまいます。キツネのイツキおばあちゃんまで人間界にやってきて、緊迫した中で物語は展開します。男の子は竜神さまの使いで、300年前石にされたカエルの呪いを解くためには、どうしてもモエの力が必要だったのです。
8匹の色さまざまな竜たちが天を飛び回る光景は壮大な眺めです。
②『水の森の秘密』 岡田 淳 理論社2017.2
シリーズ12巻目。ウニマルに住むスキッパー、湯わかしの家に住むトマトさんとポットさん夫婦、木の上の屋根裏部屋に住むトワイエさん、ガラスのびんの家に住むスミレさんとギーコさんの姉弟、巻き貝の家に住むふたごなどこそあどの森に住む個性豊かな人々の織りなす物語です。
森に異変が起きます。9月なのにコスモスが咲かず、湿地帯に咲く花が咲きだします。そのうち森が一面水びたしになり、どんどん水位が増していくのです。ヨットに乗って原因究明に乗り出すスキッパーたち。水の精や水に住む生きものたちのおかげで原因が次第に明らかになります。
カエル語やイモリ語、サンショウウオ語が飛び交います。森が元に戻った時、スキッパーはカエル語をマスターしようと考えます。動物の言葉がわかるドリトル先生のようで、今後が楽しみです。
③『森の石と空飛ぶ船』 岡田 淳 偕成社2016.2
姿を変えることのできるカメレオンのレオンを覚えていますか。これまでレオンの物語は2冊出ています。桜若葉小学校とレオンの住む国は1枚の絵の表と裏のようなものだとレオンは言います(『カメレオンのレオン』)。いくつかの通路があって、これまでの物語では、レオンはいつも中庭の大きなクスノキを通路にしてこちらの世界に来ていました。
この物語では裏庭のプラタナスの幹を通ってレオンの国(サクラワカバ島)と行き来する少年が登場します。6年生のシュンです。島でカメレオンの少女エリに出会い、島の危機を救うため、「森の石」を守る「キノコのひと」をかくまって、石を奪おうとするロボットと闘います。3年前レオンがあったアミとトモロー(『小学校の秘密の通路』)もこちらの世界に来て、やっとレオンの船が空を飛ぶ場面は感動的です。
前2冊もあわせて読むと一層楽しめます。300ページを超える長編の物語で、読みごたえがあります。
④『生きる 劉 連仁の物語』 森越智子 童心社2015.7
戦争中、国内の労働力不足を補うためたくさんの中国人が強制連行され、日本の各地の鉱山で働かされました。その数は38,935人といわれています。その中の一人が劉連仁(リュウ リェンレン)です。この本は戦争中日本政府によって踏みにじられた劉さんの、長く困難な人生を描いたノンフィクションです。
1944年11月、31歳の彼は北海道の沼田町にある昭和鉱山で石炭採掘の仕事をさせられます。連日の疲労と飢えと寒さと暴力の中で、1945年7月、たった一人脱走を試みます。途中、同じ日にたまたま逃げ出した4人と会い、5人で逃げることに。北海道の西から北へ、東へ、そして西へと、その距離は1400キロといわれています。しかも闘争の途中で4人の仲間を失い、たった一人で12年間も逃げ続けます。中国に残してきた家族に会いたいという思いと、こんな理不尽なことは二度と起こってはいけないという思いが彼を支えます。彼が石狩郡当別町の山中で見つかったのは1958年の2月のことです。彼の闘いはその後も続いていきます。
茨木のり子さんは「りゅうりぇんれんの物語」という長い詩を書いています。松谷みよ子さんも『私のアンネ=フランク』で劉さんのことを取りあげています。あわせて読んでみてください。