まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

寄贈本と新しく買った本 2月

2019-02-10 17:53:42 | 文庫のページ
寄贈本 ありがとうございます。
■□■広野多珂子さんからいただきました。
『ウィリーのぼうけん』 マーガレット・ワイズ・ブラウン作/上條由美子訳/広野多珂子絵 福音館書店 2019.1
 小さな男の子、ウィリーのドキドキワクワクする気持ちを丁寧に描いた幼年文学。
 3つの物語が入っています。一つ目は、自分だけのペットがほしいウィリーにおばあちゃんが送ってくれたペットの話。二つ目は、新しい洋服についた7つのポケットをすてきなものでいっぱいにする話。3つ目は、おばあちゃんの家までひとりで出かける冒険の話。
 物語を豊かに語っている広野さんの絵も魅力です。表紙の絵も印象的で、つい手に取ってみたくなります。ひとり読みを始めた子にも手渡してあげたい本です。

新しく買った本
『やねはぼくらのひるねするばしょ』 小野かおる 福音館書店 2018
 『たくさんのふしぎ』は2018年7月号で400号を迎えました。これは、それを記念して復刊された8冊のうちの1冊。最初の出版は1989年(5月号)。「傑作集」として1992年に出版。屋根についての興味深い本です。
 大昔から人々はどうやって家をつくってきたのか、今と昔の違い、東洋と西洋の違いを絵と文で詳しく紹介しています。屋根の材料も住む地域によってさまざまで驚きます。この地球上に暮らす人々のさまざまな暮らしぶりが、屋根を通して見えてきて興味深いです。
『コクルおばあさんとねこ』 フィリパ・ピアス/アントニー・メイトランド 前田三恵子訳 徳間書店 2018
 ロンドンの街角で風船を売っているコクルおばあさんと黒ねこのピーターの物語。
 84段も階段を上った高い家のてっぺんでおばあさんとピーターは貧しいながらも幸せに暮らしていましたが、ある時、ピーターがいなくなってしまい、おばあさんは悲しみのあまり、どんどんやせてしまいます。ある朝、いつもよりたくさんの風船を膨らまして持っていたおばあさんは大風に飛ばされて、空に舞い上がってしまいます。
 さて、その後おばあさんはどうなってしまうのか、無事に着地できるのか、ハラハラさせられますが、幸せな結末に感動できます。もちろん黒猫のピーターにも再会できます。
『-守り人外伝― 風と行く者』 上橋菜穂子/佐竹美保 偕成社 2018
 バルサのシリーズ13冊目。バルサはタンダと新ヨゴ皇国の草市に出かけ、そこで命を狙われたサダン・タラム<風の楽人>のエオナたちと出会い、思いがけず、用心棒を引き受けることになります。実は20年前、バルサが16歳の頃、ジグロと一緒に、やはり命を狙われたサダン・タラムのサリたちの用心棒を引き受けたことがありました。エオナはサリの娘です。運命的ともいえるサダン・タラムの人たちとの出会いを通して、バルサはジグロを思いだし、その頃のジグロの深い思いにも気づきます。今なぜエオナたちが狙われるのか、20年前のサリたちが狙われたことと関係があるのか、思惑が錯綜します。ロタ王国のアール家(ターサ氏族)とマグア家(ロタ氏族)の抱える大きな、知られてはならない問題が次第に明らかになっていきます。物事が複雑に絡み合い、人々の思いもさまざまに交錯しますが、結末は感動的です。上橋さんの構築する世界の大きさと人々の深い思いに、改めて感動できる壮大な物語です。
『わたしとあなたの・けんぽうBOOK』 水野 スウ 紅茶の時間 2015
『たいわ・けんぽうBOOK+』 水野 スウ 紅茶の時間 2018
 石川県で1983年から週1回「紅茶の時間」を開いている水野スウさんの本です。「紅茶の時間」におしゃべりした子育てや教育、平和、憲法などについて、学び、気づいたことをまとめたものです。
 私たちの国が70年以上も戦争で人を殺したり殺されたりすることがなかったのは憲法があったからですが、その憲法がどういうものか、丁寧に憲法を読み込み、私たちの生活と密接につながっていることをわかりやすく、「平らに」語ってくれます。
 12条の「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によってこれを保持しなければならない」というところで「不断の努力」について水野さんは力説します。私たちが普段から不断の努力をして初めて自由も権利も保証されることを。今、自分のできる範囲で「12条する」(不断の努力)ことの大切さを提言します。9条に自衛隊を書き込むことの問題点、国民投票についても、私たちが勉強しなければならないことがたくさんあることに気づかされます。若いお母さんたちにもぜひ読んでほしい本です。
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レンゲの会のご案内とお知らせ

2019-02-10 11:53:11 | 文庫のページ
月1回、子どもの本についておしゃべりしています。どなたでも参加できます。
レンゲの会 2019年2月25日(月)10:00~13:00
 2月は恒例の「大人向けおはなし会」です。
 ふだんの会に参加していない方も、どうぞ聞きに来てください。
 *語ってくださる方はこれからでもかまいませんので、お知らせください。
 ♪ ♬ 🎶 ♬ ♪ ♪ ♬ ♪ ♬ ♪ ♬ ♪ 
・スズメとカラス(バングラデシュの昔話) 高橋
・いぶくろ(ハンガリーの昔話)      東海林
・仙人(芥川龍之介)           佐藤(し)
・ゆきむすめ(新庄の昔話)        佐々木
・ふしぎなお客(イギリスの昔話)     菅生
・白鳥の王女(ロシアの昔話)       笹森
       ―― 休 憩 ――
・びっきのぼうさま(日本の昔話)     桜井
・まぬけなトッケビ(韓国の昔話)     佐藤(ま)
・鬼の嫁(斎藤隆介)           武田
・まほうの馬(ロシアの昔話)       松尾
 ♪ ♬ 🎶 ♬ ♪ ♪ ♬ ♪ ♬ ♪ ♬ ♪
次回は3月18日(月)10:00
 『グリーン・ノウのおきゃくさま』(1961)L.M.ボストン 評論社を取りあげます。シリーズの1冊です。
時間のある方は『グリーン・ノウの子どもたち』『グリーン・ノウの煙突』もお読みください。

【お知らせ】
■第4回 みやぎ・おはなし会 主催 子ども読書コミュニティプロジェクトみやぎ

 3月4日(月)1:30 エル・ソーラ仙台(アエル28階)大研修室 参加費 500円
  語り手 川端英子(のぞみ文庫)     川村浩子(石巻絵本とおはなしの会)
      杉山秀子(おはなしココット)  松尾福子(松尾文庫)
  申し込み 2月18日(月)まで  ℡ 022-368-6280(尾形)
■広瀬恒子さん(親子読書地域文庫全国連絡会代表)の講演会
 主催 みやぎ親子読書をすすめる会  **申し込み不要 直接会場へお出かけ下さい。
 3月17日(日)2:00~4:00 エルパーク仙台5階 セミナーホール 参加費1000円
 テーマ 読書ボランティアのねがい ~いま、ボランティアをしている人・これからボランティアを志す人へ~
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お願い

2019-02-10 11:39:04 | 文庫のページ
お願い!! 文集「なかま」41号に原稿をお寄せください!
 今年も文集の原稿をお願いする時期になりました。
 たくさんの人の声を載せたいと思っています。ご協力ください。

<子どもたちへ>  〆切は 3月23日(土)
 ①おもしろかった本を5冊あげてください。
 ②その中で、ぜひお友だちにすすめたい本を紹介してください。
 ③おはなし会で聞いたお話で、おもしろかったお話・好きなお話をあげてください。
 ④文庫で楽しいことはどんなことですか。
 ⑤おばさんへ(なんでもいいです。自由に書いてください。)
  *文庫にアンケート用紙がありますので、それに書いてください。
<大人の方へ>  〆切は 4月末
 「ひろば - お母さんたちのページ ―」に原稿をお寄せください。
 長さは自由です。
 子どものこと、文庫のこと、本のことなど、何でもかまいません。
 よろしくお願いします。
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2月・3月の文庫の日

2019-02-10 11:16:38 | 文庫のページ
2月13日(水)
 3:30 おはなし「だめといわれてひっこむな」 松尾
 4:00 こまであそぼう!
2月16日(土)
 3:30 おはなし「悪魔のあごひげ」 中村
 4:00 こまであそぼう!
2月20日(水)
 3:30 おはなし「おんちょろちょろ」 松尾
 4:00 あやとりであそぼう!
2月23日(土)
 3:30 おはなし「あるだんなさんとおかみさんの話」 松尾
 4:00 あやとりであそぼう!
2月27日(水)
 3:30 おはなし「ぽとんぽとんはなんのおと」 笹森
 4:00 さくらもち
3月2日(土)
 4:00 おはなし 佐藤(ま)
 4:30 さくらもち
3月6日(水)
 4:00 おはなし 武田
 4:30 あやとりであそぼう!
3月9日(土)
 第2土曜日は文庫お休みです


お知らせ
3月2日(土)から 文庫の開いている時間が 3:00~6:00 に変わります。

 文庫は6時まで開いていますので、塾や習い事のあとで来てくれる人がいたらうれしいです。
 時間が遅くなるので、迎えに来ていただくとか、お家の方のご協力をお願いしなければならないかもしれませんが、よろしくお願いします。
 おはなしの時間も4時からに変更します。1月はインフルエンザで学級閉鎖があったためかもしれませんが、特に水曜日は小学生がほとんど来ていません。30分遅らせておはなし会をしても、来てもらえるかどうかわかりませんが、しばらく文庫は3時から、お話の時間は4時からという形でやってみたいと思います。
 3月23日(土)まで文庫は開いています。3月27日(水)~4月13日(土)まで文庫の春休みです。
 4月17日(水)から、新学期の文庫を始めます。

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今月の詩 2月

2019-02-10 10:30:44 | 文庫のページ
     二月のうた
           新川和江
 二月は
 お日さまの じなんぼう
 なまえは 二郎さん

 ちび

 せいたかのっぽの
 にいさんのかげにかくれて
 ひねくれっ子のように見える

 でも 二郎さんは
 ポケットの中であたためているのだ
 小鳥のはねや
 花のつぼみや
 いろんなたねをぐんぐん育てる
 黒い土を

 はやくおいで
 二郎さんはふりむいて
 やさしい三月の妹を呼ぶ
 はやくおいで いいものをあげよう
     (『うち知ってんねん』 小池昌代編 あかね書房)

 節分も立春も過ぎましたが、おそろしい寒波到来で仙台も寒い日が続きます。
 インフルエンザは少し落ち着いたようですが、まだまだ油断はできませんね。みなさんの風邪予防は何でしょう。手洗いとうがいはもちろんのことですが、私は、毎朝食べるヨーグルトに、ここ2ヶ月ぐらいゆずのはちみつ漬け(手づくり)を入れています。少しは予防になっているといいのですが。とにかく、元気で、文庫に遊びに来てください。3月から文庫の時間が3時から6時までに変わりますので、間違わずに来てください。

 さて 今月は新川和江さんの「二月のうた」を選びました。2月は28日までしかなく、1年の中で一番短い月です。そんな2月を「ちび」、お日さまの「次男坊」「二郎さん」と呼んでいる新川さんの詩は楽しいです。背高のっぽの1月とやさしい3月の妹にはさまれて、確かに「ちび」で、目立たないかもしれませんが、寒さの中で静かに春に向かって歩み始めている2月はちょっとかっこいいかもしれません。ポケットの中で温めているものはきっと沢山あるように思います。春一番に咲く福寿草もそうかもしれません。もう土の中からほんの少しですが、顔を出し始めています。今、まさに土の中で大きく、大きく育っているのを感じます。2月の空や風は、日本で冬を過ごしたがんや白鳥たちに、そろそろ北の国に帰る時が来たと知らせます。

 2月はどうして他の月と比べて短いか、そんな疑問をもっている人もいるかもしれませんね。そんな人にお薦めの絵本があります。
 『カエサルくんとカレンダー』(いけがみしゅんいち/せきぐちよしみ 福音館書店)です。副題はずばり「2月はどうしてみじかいの?」です。暦にまつわるいろいろな謎に答えてくれる興味深い本です。
 カレンダーは地球や太陽や月の動きと関係があります。2月がどうして28日になったか、昔、ローマで使われていた古い暦とも大きく関係しているようです。それから7月と8月はどちらも31日です。他の月は1月から12月まで30日と31日が交互に並んでいるのにどうしてか、その謎も教えてくれます。7月と8月の英語名もローマの皇帝カエサルと息子のアウグストと関係があるようです。
 
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