まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

新しく買った本 3月

2014-03-12 17:03:34 | 文庫のページ
『ピッキーとポッキーのはいくえほん おしょうがつのまき 福音館書店
      あらしやまこうざぶろう/あんざいみずまる
 『ピッキーとポッキー』のシリーズの3作目です。昨年11月に出ました。1冊目は1976年に出版。40年近く前で、おふたりとも30代だったそうです。2作目は海水浴、そして今回はお正月です。
 ピッキーとポッキーは友達みんなと一緒に俳句を作ります。教えてくれるのはやぎ先生です。「ねんがじょう もらって わたし たべてます」これはやぎ先生の句。「もみやまを あかくそめて はつひので」これはポッキーの句です。みんなの俳句、どれもなかなか愉快で楽しいです。俳句を作ってみたくなるかもしれません。五七五の17文字に挑戦してみてください。
 安西水丸さんの絵本はほかに『がたん ごとん がたん ごとん』のシリーズがあります。
『もののけ温泉 滝の湯へいらっしゃい』 佐々木ひとみ 岩崎書店
 佐々木さんは仙台在住の児童文学者です。主人公のかえでは仙台に住む小学4年生。夏休み、ママが入院してしまったので、パパの実家のある湯の森温泉郷へ行くことになります。鳴子温泉が舞台のようです。そこでかえでが出会った不思議な物語。
 共同浴場の滝の湯の休憩時間に、だまってお湯に入ってしまったかえでは、滝の湯の女主人、糸子ババからその休憩時間に番台に座る仕事を頼まれます。いったいその時間にだれがお湯に入りに来るのか、そして糸子ババの正体は何なのか、謎がいっぱいで、ドキドキさせられます。
『奇跡はつばさに乗って』 源和子 講談社
 民間非営利団体ジャパン・ソサエティーに勤務しているニューヨーク在住の源さんは、まさに日本とアメリカの平和を求める人々の架け橋として活動している方です。この本はその活動の様子を感動的に伝えてくれます。
 9.11の同時多発テロが起きた場所に花束と一緒に千羽鶴もたくさん供えてあったそうです。そのことが2歳で被爆し、12歳で白血病で亡くなった広島の佐々木禎子さんの折り鶴とつながっていきます。広島の平和記念公園に立つ原爆の子の像は禎子さんがモデルです。禎子さんが折った小さな鶴は、兄の雅弘さんとその息子の祐滋さんによって、ニューヨークのトリビュート・センター、オーストリアのヨーロッパ平和博物館、ハワイの真珠湾にある記念館に届けられます。人を思いやる気持ちの大切さを禎子さんから学んだという雅弘さんたちの活動の、大きくそして深いことに改めて感動します。
 2010年、クミコさんが歌った「INORI~祈り~」は祐滋さんが作った曲です。
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3月 寄贈本の紹介

2014-03-12 16:29:26 | 文庫のページ
寄贈本 ありがとうございます!
◆内田麟太郎さんから新刊の絵本を2冊いただきました。
『さっちゃんのてぶくろ』 内田麟太郎/つちだのぶこ 金の星社
 寒くててぶくろがてぶくろをほしがる愉快な話です。
『タコのたこきちくん』 内田麟太郎/西村繁男 小学館
 内田さんと西村さんのおふたりの絵本はいつも遊び心がいっぱいで、ゆかいです。窮地に立たされたタコのたこきちくんが『たこたこあがれ』のたこあげの歌を聞くと、なんとやっこだこのように空に上がっていきます。おかげでみんなを助けることができたたこきちくんです。
◆朝日新聞の「子どもの本棚」で毎月、新刊本の紹介をしている汐順子さんからいただきました。
『プーと私』 石井桃子 河出書房新社
 これまで単行本で読めなかった石井さんの貴重な文章が3冊シリーズで本になりました。これが3冊目です。『家と庭と犬とねこ』『みがけば光る』も、以前汐さんに寄贈していただきました。
◆福岡県春日市で文庫をなさっている徳永明子さんからいただきました。
ふるさとお話の旅 福岡 筑紫ん国のおもしろか話野村純一監修 徳永明子編 星の環会
 2月、九州に行ったとき、徳永さんにお会いし、筑紫弁でこの本の中の「ものいう亀」と「ねずみ経」をを語っていただきました。初めて筑紫弁の味わい深い語りをお聞きしました。
◆角田市にお住いの児童文学者堀米薫さんから新刊の本をいただきました。
『思い出をレスキューせよ!“記憶をつなぐ”被災地の紙本・書籍保存修復士 堀米薫 くもん出版
 震災後、名取の宮城県農業高等学校を取材して書いた『命のバトン』に続く、堀米さんの2冊目のノンフィクションです。大船渡市に住む金野聡子さんは震災の時「紙本・書籍保存修復士」「製本家」として、大切な思い出の品であり、生きたあかしでもある写真を修復し、その人に届けるというとても大変な仕事にかかわりました。その活動の様子がたくさんの写真とともに紹介されています。また紙本・書籍修復士になるまでの金野さんの長い道のりについても感動的に語られています。
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お願いとお知らせ 3月

2014-03-12 16:06:22 | 文庫のページ
お願いします! 文集「なかま」36号に原稿をお寄せください!
 この1年を振り返って書いていただけたらうれしいです。たくさんの人の声を載せたいと思っていますので、どうぞご協力ください。
 春休み中にできるだけ作業を進めたいと思いますので、よろしくお願いします。3月22日以降はFAXでお願いします。
 <子どもたちへ> 3月末まで
 ①おもしろかった本を5冊あげてください。
 ②作文――子ども市やクリスマス会のこと、手作りのこと、あやとりのこと、本のことなど、どんなことでもかまいません。高学年の人は長く書いてくれてもいいですよ。
  ***文庫に用紙があります。
 <大人の方へ> できれば4月初めまで(無理な方は4月末まで)
 「ひろば - お母さんたちのページ -」に原稿をお寄せください。
 子どものこと、文庫のこと、本のことなど何でもかまいません。初めて文庫に来た方は、ぜひ文庫の感想をお寄せください。あそびの学校やレンゲの会に参加の方もどうぞ原稿をお寄せください。お待ちしています。長さは自由です。

あそびの学校
   <大人向けの講座>年8回の講座です。参加費200円
     3月15日(土)10:30~12:30
  ①クリスタルドロップ(しゃぼんだま)を作ります。
  ②あやとりとお手玉を楽しみます。
     **毎回15分、詩やわらべうた、手遊び、絵本の紹介をしています。
     **来年度は6月から始めます。

レンゲの会 
    月1回、子どもの本についておしゃべりしています。どなたでも参加できます。
     3月17日(月)10:00~13:00
 『チポリーノの冒険』(1951)ジャンニ・ロダーリ
   杉浦明平訳 岩波少年文庫(1956) 関口英子訳 岩波少年文庫(2010)を取り上げます。
 来年度のレンゲの会に取り上げたい作家、作品についても話し合いたいと思っています。
 **来年度は5月から始めます。
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3月・4月の文庫の日 ’14年

2014-03-12 15:33:22 | 文庫のページ
3月12日(水)
 3:30 おはなし「いっすんぼうし」 みちえ
 4:00 あやとりであそぼう!
3月15日(土)
 3:30 おはなし「あるだんなさんとおかみさんの話」 松尾
 4:00 おりぞめ
3月19日(水)
 3:30 おはなし「ぽとんぽとんはなんのおと」 笹森
 4:00 毛糸のマスコット人形
3月22日(土)
 3:30 おはなし「とりのみじい」 中村
 4:00 あやとりであそぼう!
3月26日(水)~4月12日(土)文庫の春休みです
4月16日(水)
 3:30 おはなし「三びきのくま」 松尾
 4:00 紙テープのしおり
4月19日(土)
 3:30 おはなし「マメ子と魔物」
 4:00 おりがみ(六角封筒)

 3月19日(水)と22日(土)は12冊まで借りられます。
 4月は16日(水)から始めます。カードの書き換えをします。
♡♠♡あやとり検定に合格した人全員に賞状が出ます。1級に合格した人だけでなく、6級に合格した人にも5級に合格した人にも出ますので、文庫に来たときにもらってください。1年生のまおりちゃん、りこちゃん、6年生のあやなちゃん、大人ではみちえさんが早くも1級に合格しました。ほかの人もまだ2週間ありますので、がんばってください。

  2月の利用状況 (文庫の日は7回)
 利用者(本を借りた人) 65人(昨年は42人)
 貸出冊数       268冊(昨年は125冊)
 実際に来た人     150人(昨年は95人)
 おはなし会に参加した人 109人(昨年は67人)
 2月はインフルエンザで小学校や幼稚園で学級閉鎖があり、15日には雪も降り(あそびの学校も中止)、1月のように毎回20人を超えることは難しかったのですが、それでも昨年と比べると、たくさんの人が文庫を訪れ、貸出冊数も倍以上に増えました。
 今年に入ってからの登録も16人(昨年は5人)と多く、26日のさくらもちの日には子どもが17人、大人が8人集まりました。3月の春休みまで、またたくさんの人に来てもらえるとうれしいです。
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今月の詩 ’14年3月

2014-03-11 18:42:22 | 文庫のページ
    やさしいけしき   まど・みちお
 あちらには 山
 こちらには 海

 川が 山のたよりをあつめては
 マラソンで
 海へ おくりとどけ

 雲が 海のたよりをあつめては
 うたにして
 山へ おくりとどけ

 天から
 日
 月
 星が
 ほほえんで 見おろし

 そして なんおく年
 とうとうある日 生まれでてきました
 かずかぎりない 生きものたちが
 笑いさざめきながら…

 この やさしいけしきを
 もっと やさしくするために
   (『まど・みちお全詩集』理論社)

  まど・みちおさん、たくさんの詩をありがとう!
 2月28日、まど・みちおさんが104歳でお亡くなりになりました。1909年山口県徳山市に生まれたまどさんは20代半ばから詩を書き始めました。100歳を過ぎても詩作を続けましたので、80年近く、現役の詩人として活躍しました。1992年に出版された『まど・みちお全詩集』には1100編以上の詩が載っています。この詩集が出版されてからも20年以上たっていますので、その数はもっと増えていると思います。すごいですね。
 曲がついて歌われている詩もたくさんあります。「ぞうさん」が最も有名です。その他にも「ふたあつ」「やぎさん、ゆうびん」「ふしぎなポケット」「一ねんせいになったら」「ドロップスのうた」など、一度は聞いたり歌ったりした人も多いと思います。
 『まどさんのうた』(童話屋)は、まどさんの詩を取り上げながら詩人阪田寛夫さんがまどさんについて書いた興味深い「まど・みちお論」です。たとえば、まどさんの「まちかど」の詩を取り上げながら、「まど・みちおさんの心に、明るい窓があって、みんなが見すごす大事なものを、ちゃんと見てくれている。『まどさんは まいあさまいばん 空のましたで まじめに まどしてる』のである。」と書いています。「つけもののおもし」や「ぞうきん」「けしゴム」「蚊」「おならはえらい」などの詩を読むと、ものがそこに存在していることの確かさに感動します。
 「はひふへほは」や「くちびるたいそう」「がいらいごじてん」など、ことばあそびの楽しさや日本語の持つ豊かさをうたった詩も多く、文庫では声に出してたくさん楽しませてもらいました。「今月の詩」で選んだ「やさしいけしき」のように広大な自然や宇宙の崇高さをうたった詩も多く、まどさんの世界は広いなぁと改めて思います。子どもから大人まで楽しめる世界です。
 まどさんの詩集を展示しています。この機会にまどさんの詩の世界をどうぞ親子で楽しんでみてください。どれかひとつでも好きな詩に出会ったら、覚えてみませんか。
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