まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

新しく買った本 7月 

2020-07-08 13:40:15 | 文庫のページ
新しく買った本
①『ちび竜』 工藤直子/あべ弘士 童心社 2019.12
 宇宙の神秘を思わせるようなまっ黒な表紙が印象的です。無数の小さな粒々がちりばめられ、美しいです。小さな水たまりで生まれたちび竜も描かれています。
 自分は誰で、これからどうなっていくのか、ちび竜は出会うものに問いかけます。ボーフラは「よい雨ふらせる竜になる」と言ってくれます。たんぽぽは「風と仲良しになれる竜になる」と言います。とんぼもフナももぐらも、みんなやさしく「ちび竜」を応援し、励まします。
 みんなの想いを背に、ちび竜はどんどん、どんどん大きくなり、「でか竜」になります。どれだけ大きくなったか、観音開きのページを開くと、4ページ分の画面に、勇ましい立派な「でか竜」が青い地球を抱いて、ダイナミックに描かれています。無数の小さな粒々がちりばめられたまっ黒な神秘的な世界をバックに描かれた「でか竜」は感動的です。
 軽快なリズム感あふれる工藤直子さんの詩のような言葉と、あべ弘士さんのダイナミックな黒を基調とした絵が、見事に融合したすてきな絵本です。
②『「走る図書館」が生まれた日 ―ミス・ティットコムとアメリカで最初の移動図書館車―』
     シャーリー・グレン 渋谷弘子訳 評論社 2019.12
 アメリカで移動図書館車を初めて思いついた女性、ミス・ティットコムの生涯を丹念に調べ、紹介した本です。
 ミス・ティットコムは、1852年5月16日、ニューハンプシャー州のファーミントで生まれました。女性の職業としては教師か看護婦しか考えられなかった時代に、図書館の司書になろうと考えます。まず公共図書館で見習い司書として働きながら図書館の業務について学び、バーモント州の公共図書館では主任司書をつとめ、新しく出来たワシントン郡公共図書館で、すべての人に本を届けるためにどうすればいいか、考えついたのが移動図書館車でした。初めは馬に引かせる「本の荷車(ブックワゴン)」でした。1905年のことです。
 ミス・ティットコムが生きた時代や、彼女の思いついた移動図書館車について、たくさんの写真を通して、興味深く知ることができます。ミス・ティットコムの写真を見ると思ったことはきっと成し遂げようとする意志の強さと聡明さを感じます。
 ミス・ティットコムは1932年6月5日、80歳で亡くなっています。『若草物語』の作者オルコットの眠る墓地と同じ墓地にミス・ティットコムも眠っていますが、墓石はなくそれを知った作者は資金集めをして、2015年5月16日に墓石ができあがります。そのいきさつは、最後の作者のあとがきに詳しいです。
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2020年度のレンゲの会の予定

2020-07-08 13:13:16 | 文庫のページ
2020年度のレンゲの会
 2020年度はコロナ禍で6月からスタートしました。何を取りあげるかも、6月のレンゲの会でやっと決めることができました。
 絵本は、6月に亡くなられた田畑精一さんの絵本と、今年生誕110年になる赤羽末吉さんの絵本を取りあげます。幼年文学では神沢利子さんの作品を、児童文学では、那須正幹さんの『お江戸の百太郎』シリーズを取りあげます。
 大きい子向けの作品としては、最近の話題作を2作取りあげます。
♣♧♧♣今年度も興味深い作家・作品を取りあげますので、どうぞご参加下さい。
 ◎時間は10:00~13:00
6月29日(月) 好きな絵本を持ち寄って読み聞かせを楽しむ
7月27日(月) 神沢利子さんの幼年文学・絵本
      『ちびっこカムのぼうけん』『くまの子ウーフ』他
      『ぽとんぽとんはなんのおと』『てんのくぎをうちにいったはりっこ』他
8月31日(月) 『ある晴れた夏の朝』 小手鞠るい 偕成社 2018
9月28日(月) 大人向けおはなし会
10月26日(月) 田畑精一さんの絵本
      『おしいれのぼうけん』『ダンプえんちょうやっつけた』(古田足日・田畑精一)
      『さっちゃんのまほうのて』『ひ・み・つ』『ぴかぴか』他
11月30日(月)『お江戸の百太郎』那須正幹/長野ヒデ子 全6巻シリーズ
                       岩崎書店 1986~1994
      『お江戸の百太郎 怪盗黒手組』『お江戸の百太郎赤猫が躍る」他
1月25日(月) 『明日をさがす旅』アラン・グラッツ さくまゆみこ訳 
                       福音館書店 2019.11
2月22日(月) 大人向けおはなし会
3月15日(月) 赤羽末吉さんの絵本(赤羽さん生誕110年)
      『かさじぞう』『スーホの白い馬』『ももたろう』
      『だいくとおにろく』『へそもち』他
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大人のコーヒーサロン

2020-07-08 12:45:15 | 文庫のページ
《大人のコーヒーサロン》
     9月9日(水)1:00~3:00 (月1回 第2水曜日)

 6月には3カ月ぶりにコーヒーサロンを開くことができてうれしかったです。もしかしてどなたもお出でにならないかもしれないと思っていましたが、4人の方が来てくださいました。
 新聞社にお勤めの若い女性記者さんが初めて参加しました。地下鉄の卸町駅に置いてあるパンフを見て、文庫を訪ねて下さったのです。このコロナ禍で子どもたちがどう過ごしていたか、本から離れてしまっていないか、どうやって子どもたちに本を手渡すか、文庫が地域で果たす役割は?……など、おしゃべりできました。
 ありがとうございます。7月のコーヒーサロンは今日8日です。8月はお休み。次回は上記のように9月9日(水)、10月は14日(水)です。
 コーヒーを用意してお待ちしています。どうぞおいでください。

月1回、子どもの本についておしゃべりしています。どなたでも参加できます。
レンゲの会
      7月27日(月)10:00~13:00
  残念ですが、今回も会食なしです。

 神沢利子さんの幼年文学・絵本を取りあげます。
 『ちびっこカムのぼうけん』『くまの子ウーフ』『はらぺこおなべ』他
 『ぽとんぽとんはなんのおと』『てんのくぎをうちにいったはりっこ』
 『おっとせいおんど』『鹿よおれの兄弟』他
 時間のある方は、児童文学、詩集、エッセイも読んでみてください。
    次回は 8月31日(月) 10:00~ 『ある晴れた夏の朝』 小手鞠るい(偕成社)を取りあげます。
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7月・8月の文庫の日

2020-07-08 11:38:29 | 文庫のページ
7月8日(水)
 4:00 おはなし「マメ子と魔物」 松尾
 4:30 おりがみ(ひまわり)
7月11日(土)
 第2土曜日は文庫お休み
7月15日(水)
 4:00 おはなし「ふるやのもり」 佐藤(ま)
 4:30 新聞紙のヨーヨー
7月18日(土)
 4:00 夏の特別おはなし会
7月22日(水)
 4:00 おはなし「三びきのこぶた」 松尾
 4:30 牛乳パックの変身箱パズル
7月25日(土)
 4:00 おはなし「瓜こひめこ」 武田
 4:30 くいつきへび
7月29日(水)
 4:00 おはなし「ヤギとライオン」 松尾
 4:30 くいつきへび
文庫の夏休み 8月1日(土)~8月15日(土)

8月8日(土) 18:30から 夜のおはなし会
8月19日(水)
 4:00 おはなし「ルンペルシュティルツヒェン」 松尾
 4:30 クリスタルドロップ

夏休み特別企画 夜のおはなし会  8月8日(土)18:30から
 今年で4回目です。学校の夏休み、最初の夜になりますが、どうぞご参加下さい。
6月後半から仙台でも感染者が出ていますので、1か月後、どうなっているか気にはなりますが、実施の方向で考えています。
状況が大きく変わった時にはブログでご連絡します。
 ふだん参加できないお家の方もどうぞおいでください。一緒にお話を楽しんでいただけたらうれしいです。これからでもかまいませんので、語ってくださる方は申し込んでください。
  ・だんなもだんな大だんなさま(イギリスの昔話) 松尾
  ・白い家の老人(イギリスの昔話)       松尾
  ・死神の名付け親(グリムの昔話)       武田
  ・りこうなおきさき(ルーマニアの昔話)     松尾
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夏の特別おはなし会のお知らせ

2020-07-08 11:26:07 | 文庫のページ
夏の特別おはなし会 7月18日(土)4:00
♡♥♥♡ 子どもも大人もだれでもお話を語ることができるおはなし会です。 ♡♥♥♡
初めての人も、大好きな詩やわらべうたやお話を覚えて語ってみませんか。子どもたちの参加を待っています。大人の方もどうぞ語りに来てください。
  ***語ってくださる方は、これからでもかまいませんので申し込んでください。***
♦♢♦第一部は子どもの語りです。
♦♢♦第2部 大人の語り
     ・てんをおしあげたはなし(中国の昔話)        佐藤(ま)
     ・たのきゅう (日本の昔話)             高橋
     ・小さいお嬢さまのバラ(ファージョン)         武田
     ・金のとさかのおんどりと魔法のひきうす(ロシアの昔話) 松尾
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今月の詩 7月

2020-07-07 22:14:30 | 文庫のページ
   どすこい!
          かぶとてつお

 おひさまよ
 まぶしく ひかれ
 なつよ こい!
 ぼくは くろく ぴかぴかの
 かぶとむし

 くわがたよ こがねむしよ
 にゅうどうぐもよ
 すもうとろうぜ どすこい!
 ぼくは げんきで つやつやの
 かぶとむし

 あついかぜを
 ふところにいれて
 かぶとむし たちあがり
 でっかい「なつ」を
 えいやっ!と うっちゃり

 かぶとむしの かち!
      (『のはらうたⅤ』工藤直子 童話屋)

 この詩を選んだとき、すぐ思い浮かんだのが『ぞうきばやしのすもうたいかい』(広野多珂子/廣野研一 福音館書店)です。雑木林に集まる虫たちがすもうをとる楽しい絵本です。虫たちが細部まで丁寧に美しく描かれ、感動的です。すもう大会の最後に登場するのが、大物のカブトムシとクワガタです。見事に黒光りする勇ましいカブトムシとクワガタを見た時には、震えるほどドキドキしました。さて、どっちが勝つか。カブトムシは見事、クワガタをやっつけます。まるでかぶとてつお君のようです。
 かぶとてつお君は夏とも勝負して勇ましいです。梅雨が明けたら、本格的な夏がやってきます。かぶとてつお君のように、「えいやっ!」とうっちゃって、暑い夏を乗り切りたいですね。
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