まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

寄贈本 2月

2017-02-20 11:33:45 | 文庫のページ
ありがとうございます。
■福音館書店元編集者の荒木田隆子さんからいただきました。
『子どもの本のよあけ ――瀬田貞二伝――』 荒木田隆子 福音館書店 2017.1
 2013年5月から2014年1月まで、東京子ども図書館主催で行われた荒木田さんの「瀬田貞二の仕事」という5回の連続講座の講演記録です。2012年9月、文庫の35周年記念行事に荒木田さんをお招きして瀬田貞二さんについてお話を伺いましたが、その5倍の時間をかけて語られた内容です。瀬田貞二さんについて、もっともっとたくさんのことを知ることができます。

■前田笙子さんからいただきました。
『なべになった鐘』 堀込光子・堀込亘・堀込光子
 東日本大震災から6年になろうとしています。あの時、石巻市長面(ながつら)で本当にあった話を絵本にしました。龍谷院(りゅうごくいん)というお寺の鐘がお鍋になって、玄米がゆを炊いて、被災した人々を助けたという話です。
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福音館書店の月刊誌の紹介 2月号

2017-02-20 10:45:53 | 文庫のページ
こどものとも012
  『ちゃぷちゃぷぷーん』 得田之久/及川賢治
 さまざまな動物が登場します。その動物たちの姿(形)と色の美しさに大きな感動をもらえる絵本です。
 赤を背景に2頭のクロクマのしっかり正面を向いた絵、青を背景にまっ白なうさぎたちが飛び跳ねる絵、緑を背景に頭と足が黄色、甲羅が濃い緑の亀たちの絵など、色と形のセンスがいいです。擬音語をふんだんに使った言葉も楽しく、赤ちゃんが喜びそうです。

こどものとも年少版
  『てじなのやかた』 土屋富士夫
 『てじな』(こどものとも年少版)の続編です。18年ぶりです。
 前作も手品師の「あんどら いんどら うんどら」の言葉で、楽しい手品を見せてもらいましたが、今回はもっとバージョンアップしています。ページをめくるまで、どこに穴が開いていて、それがどう変わるのか、全く予想できません。これも色と形の見事な競演です。どうぞ楽しんでください。

こどものとも年中向き
  『へんてこなおきゃくさん』 浜田桂子
 あこちゃんが留守番をしていると、帽子をかぶって手袋の紐を絡ませた傘のお客さんがやってきます。お客さんはあこちゃんの小さい時の話を楽しそうに話して、「大きくなりましたね」というのです。あこちゃんは思い出します。帽子も手袋も傘も、あこちゃんの小さい時のお気に入りだったことを。それをなくしてしまったことを。
 ひとりでお留守番できるようになったあこちゃんの心と体の成長を知ることのできる、すてきなお話です。

こどものとも
  『なんでももじもじ』 大日本タイポ組合(秀親と塚田哲也が結成)
 大日本タイポ組合について「文字を解体し、組み合わせ、再構築することによって、新しい文字の概念を探る実験的タイポグラフィ集団」と紹介されています。
 人間の顔も景色も動物も形あるもの、名前のあるものは、何でも文字で書けるというのです。表紙のたろうくんとはなこさんの顔も愉快です。文字が文字の呪縛から解き放たれ、自由に浮遊しているような楽しさを味わうことができます。絵の中に隠れている文字を見つけ出す楽しさにも出会えます。

ちいさなかがくのとも
  『うどんできた!』 加藤休ミ
 そばもうどんもお店で簡単に買うことができますが、もし家で作れたら楽しいですね。家でうどん作りに挑戦する男の子の話です。最後にていねいなレシピもついているので、本当に挑戦したい人にはうれしい絵本です。豪快に粉を練ったり、足で踏んだり、見ていたら確かにやってみたくなります。踏む時にははだしでやるといいそうです。マットでも布団でもない柔らかさが体験できるとか。

かがくのとも
  『リュウノヒゲ ふゆにみつけたあおいたね 山根悦子作 多田多恵子監修
 リュウのヒゲのように細長い形からリュウノヒゲと呼ばれている草です。リュウノヒゲには青い丸い実がなると覚えていましたが、あれは実ではなく、種だそうです。梅雨の頃には薄紫色のベルのような形の花を咲かせ、夏、花が枯れると、奥の方に白い種が見え、秋にはだんだん大きくなって色も濃い緑色になり、冬になると種はもっと大きくなってあのきれいな青い色になるそうです。冬にしか見ることができないものだったのですね。

たくさんのふしぎ
  『ゆきがうまれる』 前野紀一/斉藤俊行
 ひとつとして同じ結晶を持たない雪ですが、雪の結晶がどうして六角の形をしているのか、水の成分についての興味深い話も含め、語られています。雪ができるメカニズムについても詳しく知ることができます
 少し難しい内容ですが、斉藤さんの絵が素晴らしく、理解を助けてくれます。高学年の人におすすめです。
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あそびの学校とレンゲの会 2月

2017-02-17 17:53:24 | 文庫のページ
あそびの学校 2月18日(土)10:30~12:30
               <大人向けの講座>年8回の講座です。参加費200円
 ビー玉のこしさげ・毛糸のマスコット人形を作ります・
 昔の遊びはお手玉とけん玉です。
   ※毎回15分、詩やわらべうた、手遊び、絵本の紹介をしています。
  次回は3月18日(土) 
  ・紙ひもの帽子を作ります。
  ・あやとりは「あみ→こと」「ひとりあやとり」です。

レンゲの会 2月27日(月)10:00~13:00
          月1回、子どもの本についておしゃべりしています。
          どなたでも参加できます。
 2月は恒例の大人向けおはなし会です。たくさんのお話が聞けます。
   どうぞ聞きに来てください。

 1.花のすきなお殿さま(高知の昔話)      桜井あや子
 2.小さなモーリツさんの話(ビーアマン)    金須桂子
 3.皇帝の玉座で歌をうたったオンドリ(旧ユーゴスラビアの昔話)
                               笹森 環
 4.ころん かぽん どんぶりこ(宮城の昔話)  佐藤真弓
 5.岩じいさん(中国の昔話)            若松由紀
 6.美しいワシリーサとババヤガー(ロシアの昔話)佐藤和子
      休 憩
 7.歳(山形の昔話)               今野夏絵
 8.どんぐりと山猫(宮沢賢治)         武田節子
 9.てんじくねずみ(グリムの昔話)       佐々木文江
 10.プクサの魂(アイヌの昔話)         高橋恵子
 11.ひつじかいのバグレングロ(ジプシーの昔話) 松尾福子

 次回は3月13日(月) 『銀河鉄道の夜』宮沢賢治 を取りあげます。
 ◎◎◎2017年度のレンゲの会の計画を立てますので、
      取り上げたい作家・作品をお持ちください。
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2月・3月の文庫の日 ’17年

2017-02-17 16:52:49 | 文庫のページ
2月18日(土)
 15:30 おはなし「アナンシと五」 中村
 16:00 お手玉とけん玉であそぼう
2月22日(水)
 15:30 おはなし「おいしいおかゆ」 佐藤
 16:00 おりがみ(おひなさま)
2月25日(土)
 15:30 おはなし「ちいちゃいちいちゃい」 松尾
 16:00 こけし人形
3月1日(水)
 15:30 おはなし「マメ子と魔物」 松尾
 16:00 さくらもち
3月4日(土)
 15:30 おはなし「ちびくろさんぼ」 武田
 16:00 おりぞめ
3月8日(水)
 15:30 おはなし「ぽとんぽとんはなんのおと」 笹森
 16:00 あやとりであそぼう
3月11日(土)
 第2土曜日は文庫お休みです

◆文庫は3月22日までやっています。◆
◆3月25日(土)~4月8日(土)は、文庫の春休みです。◆
◆4月12日(水)から始めます。◆
 3月1日(水)の文庫の日は「さくらもち」を作ります。ホットプレートで焼いて簡単にできます。ほんのり温かいさくらもちはあんの甘さと塩漬けの桜の葉の塩気が混じって、おいしいです。どうぞ食べに来てください。お家の方もどうぞおいでください。
 1月からはじまっている「あやとり検定」ですが、1ヶ月が経ちました。子どもが8人、大人が3人、取り組んでいます。例年に比べ挑戦している人は少ないのですが、1級に合格した人がもう4人も出ました。4年生のりこちゃん・まおりちゃんは1年生から続けて4年連続1級合格です。すごいですね。2人ともたった1日で30の技をクリアしてしまいました。
 2年生のこたろうくんときよたかくんは、今年初めて1級合格です。文庫に来るたびがんばって、次々と新しい技に挑戦していく二人の集中度はすごいものでした。
 3月まで「あやとり検定」を続けますので、これからでもどうぞ挑戦してください。

お願い!! 文集「なかま」39号に原稿をお寄せください!
 今年も文集の原稿をお願いする時期になりました。みんなの声をたくさん載せたいと思っていますので、ご協力ください。
 <子どもたちへ> 〆切は3月末
①この1年に出会った本で、面白かった本を5冊教えてください。
②「文庫で楽しかったこと」という題で、自由に書いてください。
 ※文庫に用紙があります。
 <大人の方へ> 〆切は4月末
 「ひろば -お母さんたちのページ―」に原稿をお寄せください。長さは自由です。
 子どものこと、文庫のこと、本のことなど、なんでもかまいません。
 あそびの学校やレンゲの会に参加の方も、どうぞ原稿をお寄せください。
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今月の詩 2月

2017-02-17 15:09:46 | 文庫のページ
  二月の雪
       みずかみかずよ
 木の葉も
 電線も
 公園のブランコも
 みな息をひそめて
 目をとじている白い朝

 山の貯水池は
 銀いろの波に
 白鳥たちをすべらせる

 白鳥よ
 北へかえるときがきた
 つばさひろげてまいあがれ
 ―――さあ
 ふりかかる雪は
 つめたい花びら

 ひかる風にまむかって
 北へ
 北へ
 二月の雪は旅立ちの帽子
  (『こえがする』みずかみかずよ 理論社)

 今月はみずかみかずよさんの「二月の雪」を選びました。雪降る朝、貯水池で羽を休めている白鳥たち、北へ向かって旅立つ時が近づいています。声高に鳴きかわす白鳥たちの声も聞こえてきます。そんな情景が豊かに浮かぶ詩です。最後の「二月の雪は旅立ちの帽子」が心に響きます。九州(みずかみさんは九州の人)の春は東北の春より一足早いのでしょう。2月はもう白鳥たちにとって北への長い旅の始まる時なのですね。
 白鳥を描いた絵本・物語もいっぱいあります。
 『おおはくちょうのそら』(手島圭三郎 福武書店)は、春が近づき、生まれ故郷の北の国に帰る白鳥たちを描いた美しい木版画の絵本です。白鳥たちの飛び立つ姿がダイナミックに美しく描かれています。病気の子どもを心配し、飛び立つことのできない家族がいます。一度はその子を置いて旅立つのですが、戻ってきて、子どもの最期をみとって北へ向かいます。
 絵本『はくちょう』(内田麟太郎・伊勢英子 講談社)にも傷ついた白鳥が登場します。その白鳥に池が恋をするというラブストーリーです。白鳥の傷が早く治ることを願いながらも、白鳥との別れをつらく思う池。とうとう白鳥の傷は治り、白鳥はたった一羽で北へ向かって飛び立とうとします。池は白鳥を追います。そして飛び立ちます。2羽の白鳥が広大な空を鳴きかわしながら飛んでいく姿は感動的です。伊勢さんの絵が素晴らしいです。大人の方にもおすすめの絵本です。
 『とべない白鳥ポー』(手島悠介 講談社1984)はノンフィクションです。盛岡の雫石川で冬の間、白鳥にエサをやり続ける高橋三太郎さんと、傷ついてとべなくなった白鳥のポーの話です。ポーは家族が北へ飛び立った後も雫石川に残り、たった1羽で夏を過ごし、冬、やって来た家族と再会を果たします。本が出版された時、ポーは雫石川で7度目の夏を迎えていました。
 『白鳥のふたごものがたり』三部作(いぬいとみこ/いせひでこ 理論社1986)は、北の国で生まれたふたごの白鳥、ユキとキララの物語です。両親に愛され、仲間の白鳥たちにも助けられて成長していくユキとキララは、厳しい冬の到来で、日本(風蓮湖)にたどりつくまでの長く苦しい初めての旅を経験します。旅はまだ続き、さまざまな困難が待っています。
 アンデルセンの『白鳥』(マーシャ・ブラウン絵 福音館書店)もすてきなお話です。魔法で白鳥に変えられた11人の兄たちを助けるまでの、長く苦しいエリザの遍歴の物語です。どんな苦境にあっても厚い信仰心と忍耐強さがエリザを支えます。
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