まつお文庫からのご案内

仙台市若林区中倉3-16-8にある家庭文庫です。水・土の3時~6時(第2土は休み)どなたでも利用できます(無料)。

震災支援のご報告 11月

2011-11-11 16:03:03 | 文庫のページ
①若林区荒浜で30年以上も文庫を続けてきた方がいます。津波で、自宅も文庫の建物も流されましたが、現在宮城野区に移られて、文庫を始めようと準備を始めました。
 その方へ、――― 10月20日、絵本・児童書60冊と図書カード(5万円)を届けました。
②岩沼市玉浦小学校へ、――― 11月9日、おもちゃを届けました。
 ◇全児童に、折り紙とあやとりのひものセット(338人分)
 ◇各教室に合計で、びゅんびゅんごま24、お手玉96、こま60、けん玉40、あやとりの本36冊
 玉浦小学校は校庭も校舎の1階部分も津波で浸水しましたが、自分たちの校舎で再開することができました。(津波の被害を受けた校舎で学校を再開できたのは、県内ではこの玉浦小学校だけだということでした。)ただ、今も3分の1の子どもが仮設住宅から通学しているそうです。
③震災前に、塩釜で絵本図書館を開きたいと準備をしていた方がいます。ところが自宅1階部分に津波が浸水し、集めていた817冊の絵本のうち2冊を残してすべて流されました。絵本図書館を実現したいと、今また絵本を集め始めています。
 その方へ、――― 11月14日、絵本・児童書20冊と図書カード(5万円)を届けます。
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追悼

2011-11-09 16:53:04 | 文庫のページ
長谷川摂子さんの本を展示します!
 10月18日、児童文学者の長谷川摂子さんがお亡くなりになりました。67歳でした。心よりお悔やみ申し上げます。
 子どもたちの大好きな絵本『めっきらもっきらどおんどん』や『きょだいなきょだいな』を書いた方です。大人の方にもおすすめの『さくら』も長谷川さんの作品です。1996年と2005年に来仙しています。私のかかわった「宮城子どもの本を楽しむ会」でお招きして講演していただきました。自宅で文庫をなさってもいました。「母の友」に2年間連載され2010年に単行本になった『絵本が目をさますとき』は、子どもと絵本を楽しみたい方にはぜひ手に取っていただきたい本です。
 つい最近の「母の友」10月号で「大人の愛情を感じさせる物語」というテーマで『飛ぶ教室』や『ディダコイ』『ベーグル・チームの作戦』など6つの作品について語っていましたので、あまりに突然の訃報に衝撃を受けました。文庫にある長谷川さんの作品を展示しますので、どうぞご覧ください。

『ワンガリの平和の木 アフリカでほんとうにあったおはなし』を知っていますか?
 この絵本の主人公、ワンガリ・マータイさんはケニア出身の女性です。荒廃したふるさとの山に木を植える運動をたった一人で始めるのですが、やがてその運動は女性たちの手によって大きく広がり、2004年までに3000万本もの木が植えられたといいます。2004年にはノーベル平和賞を受賞しました。そのワンガリ・マータイさんが9月25日、71歳でお亡くなりになりました。マータイさんについての本はたくさん出版されているようですが、文庫にも1冊、この絵本がありますので、どうぞ手にとってみてください。

追悼 大道あや展 9/6~10/15 原爆の図丸木美術館(埼玉県東松山市)
 大道あやさんは1909年に広島県に生まれました。昨年9月14日に101歳でお亡くなりになり、今回はその追悼の展示会でした。「原爆の図」で知られる画家の丸木位里さんはお兄さんです。お母さんの丸木スマさんも70歳を過ぎてから絵を描いています。大道さんは59歳でご主人を亡くされるのですが、その半年後、友人の勧めで絵筆を握ることになります。ご主人の一周忌のあと、埼玉に移られて本格的に絵を描き始めます。
 最初の絵本は『ねこのごんごん』(こどものとも)で、1975年の出版です。文庫にも『あたごの浦』(脇和子・脇明子再話)『しゃものピョートル』『たろうとはなこ』『ヒロシマに原爆がおとされたとき』『へくそ花も花盛り』など、大道さんの本があります。今回『こえどまつり』と『けとばしやまのいばりんぼ』を購入しました。
 絵本の原画もたくさん展示されていましたが、展覧会に出された大きな絵を何枚も見ることができて興味深かったです。特に「しかけ花火」や「彼岸花」は絵全体の迫力に圧倒されるほどで、忘れられない絵になりました。大道さんは猫や犬も好きですが、にわとりも大好きなのですね。にわとりの絵が多く、驚きました。どのにわとりもなんとも気ままで生を謳歌して楽しげで、存在感があり、思わず見とれてしまいました。身近にいる生き物や動物たち、そして草花を命あふれるようなタッチで丹念に描いていることに改めて感動しました。
 原爆の図丸木美術館は12年ほど前に一度行っていて、今回が2度目でした。長い時間をかけて制作された、丸木位里さん、俊さんご夫妻の「原爆の図」連作も再度見てきました。
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