まつなが畑のはたけ日記

農ある生活をするため奈良御所市金剛山の麓に農地を借りスタート
素人農業の何気もない日々の日記

ホウレンソウ

2008年10月31日 05時42分13秒 | Weblog
 ホウレンソウ、キクナ、レタス、ルッコラ、スイスチャード、ラヂッシュ、カブを播く。ホウレンソウは4種類。アスティ、アメリカ、日本、あかね。

 ホウレンソウは大きく分けて3種類ある。現在一般的なのが西洋種と交雑種。昔主流だったのが東洋種。
 西洋種は葉が丸く肉厚。収量が多い。トウ立ちが遅く暑さにも強い。一方、東洋種は葉は深い切れ込みがあり細く薄い。収量が少ない。トウも立ちやすく暑さにも弱いので秋播きしか出来ない。アクが少なく甘みもある。交雑種は東洋種と西洋種を交雑させた物で東洋種の良いところを持ちつつ収量がある。
 昔、根の所を良く食べた物は東洋種で甘みがあった。ホウレンソウはアカザ科。砂糖大根と同じ仲間なので甘みがあるのだが比較的東洋種の方が糖度がある。

 今、東洋種が栽培されているのは山形など東北の一部で殆ど市場には出回らない。スーパーで見かける根が赤い物は殆どが交雑種だろう。
 栽培されなくなった理由は収量もあるがそれ以上に大きい問題がある。それは種。東洋種は「鬼だね」と言われ二つ大きなトゲを持っている。これだと播種機で播けないのだ。手播きで手に刺さって面倒だ。一方西洋種、交雑種は「丸だね」播種機を使える。

 今日は8列種を播いたが2列が東洋種のため手で播いた。時間は3倍、4倍もっとかもしれない。しかもこの種“蟻んこ”が好きみたいで先に播いたやつは結構蟻にやられた。
 研修のときは全て手播きだったのであの経験があるから出来る。手播きを知らなければ面倒で出来なかっただろう。
 しかし腰が痛い。

エンドウの赤い種子

2008年10月30日 21時51分13秒 | Weblog
 エンドウとスナックエンドウの種を蒔く。写真はその種。

 ちょっとシルバーがかった赤紫色がスナックエンドウでその奥の赤色がエンドウの種。種は色々な色があって青や柿色など蛍光色など。これはもちろん人工的に着色している。

 種子自体に農薬で消毒をしているので誤って口に入れない為だろう。だからドギツイ色をしているのだろう。
 JAS有機認証で種子消毒は原則認められないが入手困難な場合など例外が認められているらしい。認証を取っている所でペレット種子(加工した種子で一粒が小さい人参などを蒔きやすく大きくコーティングし肥料養分もあるというもの)を使用しているところがあるぐらいなのでそこまで厳しくないのか。認証を取得する地域でも変わるが。

 いずれにしろ一般に購入する種は殆どが消毒している。私が使う種は半分ぐらいが消毒した物。安全かどうかという以前に種苗屋にこういうものしかないという事が問題だろう。

 種子消毒ぐらいと思うが以前勤めていたところで米の種子消毒をした時、その量と使用済みの農薬を下水へと流すには抵抗感があった。(恐らく違法なのだろうが)

 農林水産省の通知では原則使い切ること。容器に付いた薬剤は影響のないところに窪みを作って2,3日容器を逆さにしておくと。
 あいまいな記憶だが何かの薬剤と中和して下水にという事が何かに書いてあったような。

 しかし、どの農家がこんな面倒な処理をしているのだろうか。売る側すらしていないのに。
 また最近は家庭菜園が増え、どっと農薬が素人の手にいっている。農家用の薬剤は容量が多く家庭菜園では10年経っても使い切れない量、それまでに使用期限が切れるだろう。さらに農薬取締法によって作物ごとに農薬が必要で家庭菜園では個人が何種類もの農薬を所有している場合が多い。素人の家庭菜園者は適正に使用しているかも疑わしく考えれば恐ろしい所がある。

 農薬がどれぐらい環境負荷があるか私は分からないが使用しないにこしたことはない。最低限使用するにしても適切に使用する体制があってほしい。そして素人に売らないことは絶対だと思うのだが。
  

明日販売行きます/サツマイモ

2008年10月29日 20時49分55秒 | Weblog
 明日、堺市中百舌鳥駅近くの「なちゅらぶ」さん前の路上で販売します。10時から12時までです。

 サツマイモを掘り上げる。植え付けたのが6月11日。
 品種は安納イモ。種子島のイモで一番甘いというイモ。苗が見つからず種苗屋に探してもらったところ日本に一箇所だけあるとのこと。しかし注文が多く6月まで待たなければならなく仕方なく6月植えに。ここら辺は平地に比べ気温が低いので6月では遅い。おまけに管理機が入れるようにしなかったため除草が出来なく草だらけに。出てくるのは小芋ばかり。300本植えて取れたのはコンテナ2,3杯分・・・。
 高い苗代に手間をかけて掘るのはホントに惨めだ。潰す訳にもいかなく。小売もする予定だったのだが・・。
 ほぼ一日かかった。

 味は本当に甘い。ねっとりとした感じで焼くだけでスイートポテトのように甘い。160度50分。時間を掛ければ甘くなる。澱粉が糖化するのは70度が一番いいらしいが何時間焼かなければならないのだろうか。
 

農を生業にする

2008年10月28日 21時17分55秒 | Weblog
 利益が上がるのは何年後だろう?ふと思う。来年の目標では生活費までは賄うことは出来ない。営農費と小遣い程度のもの。再来年は?まったく分からない。来年の出来次第というところか。

 週二回の出荷で一日セットを10件こなして月80件、一セットが二千円だから16万。半分は営農費になると単純計算でも成り立たない。
 とりあえずは来年の目標だがプラスアルファ再来年に向けての試験栽培もする。恐らくセットはこれが限界。これ以上になると安定性、ロスが増えてくるように思う。まぁ来年次第というところか。

 前近くで有機農家をされている先輩に一作目ごとに経費を出すようアドバイスを頂いたのだが・・・。恐ろしくてそんなことは出来ない。
 年間40から70品目全部を出す余裕もないのだが知れば知るほど愕然とするものがある。そして経費削減を考えるのだがあまりその余地がないというか。例えば肥料を安くと思っても肥料屋の行為で安く分けてもらっているしもっと安い鶏糞なんか危険で使えない。農薬も使わないし。経費削減は自分の能力次第の所があって失敗を減らすことが一番。そして苗土を自分で作るとか100%苗を作るとか自家採取するとか。技術があれば幾らでも減らす要素はある。自分次第なのだ。

害虫

2008年10月28日 06時15分35秒 | Weblog
 害虫被害の中で一二を争う害虫がヨトウとシンクイ(ハイマダラノメイガ)。

 ヨトウは夜盗と書く。字のごとく夜活動する。さらに厄介なのは昼間土の中に入ってしまうことだ。食欲盛んで食べ方も地際の茎をた食べ一気に枯らしてしまう。写真はニンジンでこれは初期段階。幼虫が小さい間は葉を食べ茎だけにしてしまう。

 よく農家がシンクイという害虫は成長点である若葉を食べるこいつが大量発生すると一株づつ葉をかき分けて中心を見ていかなければいけない。こいつも作物が弱いところに発生するので初期防除が大事。研修時代は爪楊枝の先に小麦粉を練ったものを付けて取っていた。幸い今年は発生しなかった。

 有機農業に害虫はつき物だがただ取るだけの脳では一人での有機農業は出来ない。土壌、栽培方法とどういう関係があるか常に考え工夫をしていかなければならない。

畑のワサビ

2008年10月26日 22時21分37秒 | Weblog
 湯豆腐にワサビをのせて。と言っても西洋ワサビ。色は白色。本名はホースラディッシュ。
 春に植えて今少し掘って見ると小指の先ぐらいのが・・・。いつ収穫か良く分からない。こいつ繁殖力が強いらしく掘った時根っこを残すと雑草化して大変なことになるらしい。ウコンも同じ。ホースラディッシュはおもに北海道で栽培されているがあらゆる所に自生しているらしい。
 スーパーではホースラディッシュなる物はほとんど見かけないが、実は必ず置いてある。それはチュウブのワサビ。本ワサビと書いてあるが原料はホースラディッシュなのだ。あの緑は着色料。
 食べてみると確かにチュウブのワサビの味がする。色が何とも言えないが味は十分に楽しませてくれる。チュウブワサビの本物。無添加、有機栽培だ。
 本ワサビはまったくと言っていいほど味が違う。すりたての辛味と青い香りは何とも言えない。ホースラディッシュはその分劣る。
 と言ってもワサビは作れないので栽培しやすいホースラディッシュは品種の優等生にも思える。将来はセットにも入れたい。そのときにはレシピも幾つかは用意したい。

トウ立ち

2008年10月25日 22時06分20秒 | Weblog
 出荷間近のロメインレタスがまさかのトウ立ち(花芽が出る)。原因は何だろうか。第一に考えられるのは寒暖の差が大きいこと。一定の大きさの時一定期間寒さにあたり温度が上がるとトウ立ちする。レタスは長日条件でトウ立ちが促されるのでこの時期はあまりないはずなのだが。第二は作物へのストレス。肥料切れ、排水不良(過湿)など作物自身が成長に対してストレスを感じた時に生殖機能を高める。

 しかし、書籍で調べるにしてもロメインレタスのトウ立ちに関して書いているものがあるのか・・・?
 寒暖の差でトウ立ちするものなのか?それ以外の問題なのか?誰か教えて欲しい。
 一度種苗屋にでも聞いてみるか。

悲劇

2008年10月24日 22時32分50秒 | Weblog
 歴史にはこう記されているだろう。この変革の時代において、もっとも悲劇的であったのは、悪人たちの辛辣(しんらつ)な言葉や暴力ではなく、善人たちの恐ろしいまでの沈黙と無関心であった、と。   マーチン・ルーサー・キング・ジュニア
 この言葉に心を打たれる。40年以上も前の言葉である。現代においてもこの言葉が当てはまる。

 悪人ではなく善人を批判しているようなこの一文。

 おそらく悪人と言うのはほんの一握りだろう。世の中善人のほうが圧倒的に多い。しかし、多くの善人は関心と行動を起こしている人に対して“頑張ってください”“応援しています”という立場の方が多いかもしれない。“一緒に頑張りましょう”“小さいことですがこういう事からしていきます”という人は少ない。

 新聞やテレビで情報を得てもどれだけの人が関心をもち行動を起こすのか。バナナを買いに走るのは早いのに・・。そしてビニール袋を提げて帰るのだろう。
 ゴミ問題の方がよっぽど深刻だと思うのだが。

明日販売行きます/脱穀

2008年10月22日 20時40分51秒 | Weblog
 明日販売行きます。堺市中百舌鳥駅近くの「なちゅらぶ」というお菓子屋さんの向かい側で路上販売しています。
 小売のお客さんお待たせしました。ようやく小松菜、チンゲンサイ持っていけます。宜しくお願いします。

 今日は日曜日予定していた脱穀を雨の予報のため急遽今日することに。今日も午後から雨が降るなんて予報があって大慌てで進める。最後の一袋が終わった直後雨が・・。終わってよかった~。
 今年は豊作の予感。籾摺りが終わって分かるのだが稲穂の状態が良い。販売ではなく自給用だから喜ぶことが出来る。
 全国的に豊作になると農家は苦しくなる。米の値段が下がり収入が減るという事になる。変な話だが本当の話。
 豊かって何なんだろうね。お金の豊かは本当の豊か?

ヨトウムシ

2008年10月21日 10時00分58秒 | Weblog
 キャベツの追肥。だいぶと植え付けが遅れ苗は老化し状態の悪い中で植えつけたキャベツ。一列目は比較的良いものを植えたこともあり生育はまずまず。2列目は特に老化が酷いものを植えたので生育が悪い。ヨトウムシの被害もそこそこ出ている。
 一つキャベツに大きいヨトウムシが付いているが食害は少しで後は食べている様子が無い。食べ方も不思議で良く茎の部分を食べるが葉を食べている。果たして何が違うのだろう。他を食べて腹がいっぱいで休憩していただけか?あまり悪さをしてなさそうだが捕殺する。
 これからどんどん害虫問題が深刻になってくる。10年近く作っていなかった土地。初めは良いものが出来るのも当然で少しづつ増えてくるだろう。

輪作

2008年10月20日 21時05分43秒 | Weblog
 畑を見ながら来年はどうしようかななんて考える。ここにこれを植えてこれをこっちに。多品目を輪作しようとすると意外と頭を使う。
 
 作物は一度植えた場所を2年から3年は違う作物を植えなければならない。植える作物でナス科、アブラナ科が比較的多いのだが同じ科目も連作をしてはいけない。例えばじゃが芋はナス科、その跡地にはナス、トマト、ピーマンなどのナス科は植えられないのだ。もちろんトマトの後にはじゃが芋、ナス、ピーマンは植えられない。

 今は来年の春から夏の植え付けを考える。そして来年の秋、冬。それは再来年の植え付けも見越して考えなければいけない。もちろんその次の年も。
 無農薬栽培をしようとすれば多くの工夫をしなければならない。輪作はその一つに過ぎない。そして多くを知っている方が有利になる。自分自身の工夫もとても大事なことでそれがないと有機栽培は出来ない。本を読むだけでは絶対に栽培は出来ない。

 だから一年目の私は半分が出来ないという事になる。そして来年同じように出来訳ではない。今年以下になることも十分考えられる。

 農業はつくづく難しいなぁと。

 私がピーマンとナスをあまり食べないのでキッシュにしてくれた。

畑見学

2008年10月19日 21時00分23秒 | Weblog
 「道明寺天満宮手づくりの市」の主催者をされているMさんご家族が畑を見に来てくれる。
 太陽と1ヶ月半ぐらい違う同じ歳のお子さんがいる。名前も太陽の陽が入っている。うちは単純な名前だなぁ。

 畑をご案内させてもらったあと芋掘りを手伝ってもらう。まだ一年も満たない畑。まつなが畑の形が出来ていないのだがどんな畑にしろ見てもらう事に意味がある。そして話をして。

 野菜ってどうやって出来て、どういうところで作られて、私も興味をもつ前は分からなかった。実家の祖母の畑ぐらい。
 畑に関わりを持ち1年、2年。幾つかの農家を押しかけるように見学をさせてもらううちに野菜の見方が全く変わってくる。野菜ってことを理解出来るようになる。まずは農薬の不自然を強く感じる。それはまた弱まっていくのだが。

 同じ歳のお子さんがいる方が来てもらえるのは本当にうれしい。そしてうちと同じ嫁さん主導?女の方は強いよね。どうやっても男が勝てない所がある。仕方ないのか、それがいいのか分からないけど・・・。でも良い感じのご夫婦だなぁ。

 畑に来て何か感じてもらえただろうか。家庭菜園を大きくしたような畑。私にはまだ力不足かな。


 明日のセット大根入ります。インゲンもボチボチ。

出来

2008年10月17日 20時29分21秒 | Weblog
 間引き人参のチヂミ。うちの嫁はんは何でもチヂミにする。大根葉、ナス、ししとう、カボチャ、ズッキーニ。でも一番は間引き人参のチヂミ。さくさくとして人参葉の香りが少しする。これにビールが最高だけど昼には飲めないのが残念。

 セットが少しずつ種類が充実してきた。サツマイモに里芋、生姜も今週の木曜日から。月曜のお客さんは来週からです。どれも出来はイマイチだが何とか出来ているのでセットに入れられる。
 夏野菜と同時に管理をする秋野菜。基本的に手がかからないものが多い。そのため手を抜きすぎたのが原因だろう。夏野菜に手がかかり過ぎたとも言える。
 どちらにしろ来年の課題は山のようにある。

 今は毎日が不安。この冬はセットがどうなるんだろう。まったく先が見えない。この時期にこれが出来て、これが出来る。なんて考えても・・。それに合わせて種を蒔くが芽が出ない。2週間の遅れになったり。
 今でもサツマイモを掘ってみるとあまりにも小さく小売の予定が出来なかったり。

 自分の思う70%出来ればプロだろう。今は40%ぐらいかな。

在来種

2008年10月16日 20時32分08秒 | Weblog
 写真は在来種の小松菜。まだ小さいが今日のセットに入れる。小売は来週。

 在来種は何が違うか。一般的にスーパーなどで売られているF1種はチンゲンサイの交配で出来ている。元がこの在来種だ。
 東京小松川で栽培されていた物が起源でその流れを持つ在来種。ようは本物の小松菜という事になる。味は比較的あっさりした感じ。一般的な小松菜は味の濃い菜っ葉のイメージがあるが実は逆で癖のないものなのだ。
 在来種を食べると分かるが一般的なものはチンゲンサイの味がする。どちらが美味いと思うかは人それぞれである。
 
 なぜ在来種が一般に出回らないのか。それは幾つか理由がある。一つは葉茎が柔らかく折れやすい、大きさが揃わない、葉の部分が下まであるので結束が上手くいかないなど。殆どは流通の都合上のことが多い。話を返せば都合が良い様に品種改良されてきたのだ。

 でも本物が無いのは変な話では。