まつなが畑のはたけ日記

農ある生活をするため奈良御所市金剛山の麓に農地を借りスタート
素人農業の何気もない日々の日記

福島から帰ってきました。

2012年03月30日 20時21分44秒 | Weblog

再び訪れた福島。

今回も色々と感じて帰ってきました。
福島の地に着いた時は「久しぶり」という感覚、放射能に対しての恐怖も薄れていました。
ですが、震度3の地震には少しビビリました。おかげで寝不足に・・。



1日目は小さなお話し会で出合った福島出身の方のご実家、渡利地区へ。
ちょうどその方ともお会いでき、朝食をご馳走になりながらお話しをする。

とても穏やかな方で、福島の郷土料理を頂きながらゆっくりと時間が過ぎる。
初めて福島に入った時は放射能に警戒していたが、こうして福島の方とのお話しをする時間はここ関西と何も変わらない時間が流れる。
最後に「活動に使ってください」と封筒を差し出して頂きましたが、お気持ちだけ頂いてありがたくお断わりさせていただきました。
とても心優しい方でした。

その後、同じ渡利地区のシュタイナーの幼稚園の方にお話しを伺いに。
床や壁を自分達で作ったという園舎を見せていただき、説明をしていただきました。



近くの玄米菜食のレストランでお話しをしながら昼食。



途中何度か沈黙がありました。
それは、強い信念のもと子ども達の為に保育をしてきた方の苦悩です。
私はその方に小さな光でもと話しを進めますが、その深い闇に吸い込まれるようです。
福島の問題は深いのです。とても。。


美味しいご飯を頂いた後は農民連の産直カフェへ。





放射能測定した地元の野菜と奈良明日香からの野菜を売っています。
ここでも先の見えない苦悩がありました。

今は何とか踏ん張っているという感じを受けます。
必ずしも奈良産だけのものが売れると言うわけでは無いですが、奈良の野菜を置くことでお客さんが戻りだしたという事です。

直売所は地元の新鮮な野菜を置く場所です。
この苦悩は福島にいる人、農家でないと分からないでしょう。
「除線はやれることは何でもやる」というように、ここで生きるという事に深い意味と苦悩が共存しています。

私たちはどういう目線で福島の農家、農産物を見れば良いのでしょうか?



2日目は振津かつみさんと合流して飯舘村の避難者の方で必死に立ち直ろうと活動されている方にお会いしに。
少し活動内容が見えにくかったのですが、お話しする中でだんだん見えてきました。

「かーちゃんの力プロジェクト」という名の通り、私の母親世代が立ち上げた団体です。

私は、ここでは正直に書きますが、子ども達、若い世代に目を向けてきましたが、この年代の方には関心を寄せていませんでした。今回も会うまで知らなかったのですが・・、そこまで考える余裕がなかったという事が正直なところです。

今回お話しする中で感じたのは、4,50代、60代の方にもまだ先、人生があるという事です。
この年代の方はいち早く移住をと考える方は少ないかもしれません。ですがここ福島で生きていくにはとても過酷です。
また、そのご家族、若い世代の問題にも関係することです。
ここの問題とても大きいと感じました。福島に住む方たちを忘れてはいけません。

で、福島で生きる人がいるという事は私達にも関係することです。
そこで放射能と付き合いながら農業を営む方がいるということです。農業を生きがいとしてきた方に農業を取り上げる権利は、果たして私達にあるでしょうか?ここでは、測定して20ベクレル以下と基準があります。
関西にいてわざわざ福島県産を食べるでしょうか?



福島ではどの方も必死で歯を食いしばりながら生きています。
果たしていつまで続くのでしょうか??
報われる時は???

この問題はとても長く続きます。事故から一年が経って希望を持って前へ進んできた方達が進む感覚を感じる事が出来なれば確実に踏み出すスピードは遅れて行きます。
福島が必要としているのは周りの関心と前進です。


その後は相馬の避難所へ飯舘村の方にお話ししに振津さんに付いていきました。
飯舘の事故当時のお話しを聞く事ができました。
振津さんの雰囲気で伝わります。

「私になんか言われたく無いと思いますが・・・」と振津さんのお話し、私は福島で人として学ぶことが多いです。

福島で活動をされている方は本当の中でされています。
現地の声を!現地で活動されている方を中心に!と強く願います。

避難所の方たちは放射能に対して多くの不安と、疑いを持っていました。
ここには必要なアドバイスを与えてくれる方、情報がありませんでした。振津さんが真摯に話しを進めます。

避難所生活だけでも大変な中、放射能の問題が重く、深く影を落とします。



今回の福島入りで感じたことは、心が前進しにくい中、確実に時間が流れているということです。
踏ん張ってきた方も、だんだん体力に限りが見えてきた時期に差しかかっているように感じます。

先が見えない、分からない、どうしよもない。
そんな中、時間だけが刻々と流れます。

問題は1年経っても全く解決されず、1年、2年、3年と経つにつれ膨らんでいくでしょう。
早い対応が求められていますが・・・「分からない」が付き纏います。








心地良い時間

2012年03月19日 22時24分09秒 | Weblog
先日の くらしを紡ぐネットワークの集い を何となく思い返していた。

それは心地良い時間だったからのように思う。


気づけば色とリズムさんが豆をゴリゴリ、美味しいコーヒーを淹れてくれていたり、初めて出会った人同士が楽しく話していたり。
持ち寄りの昼食は、それはそれは豪華で・・。


この場所をそれぞれの人が、それぞれに、好きなように居場所を作っている感じがとても良い。

まとめ役の私がダラダラだからか?いや、この場所が作ってくれる時間があるのか?
「ゆったり」という言葉が当てはまるような時間。



3.11以降に始めた「小さなお話し会」。
そこで私が求めていたのは話しの内容ではなく、こういう時間だったのかもしれない。

難しいことは無くして、とてもシンプルに人と人が繋がっていく。

始まるときは友人のように迎え、
別れる時には友人として手を振る。


私には多くの人を引っ張って行きたいという思いはサラサラ無いし、多くの人に認められたいと言う思いもない。

このネットワークはそれぞれが使い、それぞれが創り出して行くもの。
それはこうした時間から生まれるように思う。
人が集うというのはなんて楽しいのだろう。


今回の集いは私が播いた一粒の米がポンッと芽がでた一日。
稔るまで見守っていこう。

次回の集いは6月10日。




くらしを紡ぐネットワークの集い

2012年03月17日 19時29分32秒 | Weblog



午前中は雨が降ったり止んだり・・昼からは止んでお日様も出てきました。

くらしを紡ぐネットワークの集い。

準備が間に合わず皆さんに手伝ってもらって10時からの予定が30分遅れてのスタート。
何時も何時も皆さんありがとう!


今回は大人10名、子供6名ご参加いただきました。

ネットワークの今後についての話し合い。
新たな出会いもあってとても楽しく一日を終える事ができました。



私の想いが形になっていきます。
それは思い通りになるのではなく想いから始まり皆さんの協力、繋がり、活動によって形作られていく、その時に合わせて柔軟な組織として進んでいくと思います。

形や仕組みは心や感覚とは相反するもののように感じます。
組織には形や仕組みが無いと成り立ち難いものですが、心や感覚がなければ素っ気無く、芯のないものとなってしまいます。

どちらも大切でそのバランスが大切なように感じました。


今回は始めてお会いした彫刻家の方がお便りの発行に手を上げていただき、そこから役が決まっていき、形もだんだんと見えてきました。


どんなことも人、タイミング、時間ですね。
年4回こうして集まることも決まり少しづつ進んで行きます。

皆さんこれからよろしくお願いします。

そして今日集ってくださった皆さまありがとうございました。

明日、くらしを紡ぐネットワークの集い お知らせ

2012年03月16日 21時50分05秒 | Weblog
寒いし、雨はよく降るし、今年の春は農家泣かせの天候。

今日は貴重な晴れ。と言っても晴れたのは午前中の少しだけ。
で明日も雨・・。
これでは耕せず苗もハウスで待機中。



明日は「くらしを紡ぐネットワークの集い」です。

雨の予報なので作業小舎は寒いと思います。
暖かい服装で来てください。パッチに靴下2枚・・何枚も重ねて。

あと
車で来てくださる方、座布団が足らないかもしれません。
持って来て下さると助かります。よろしくお願いします。

持ち物 マイおにぎりと、持ち寄りおかず又はおやつ1品、水筒


ではでは、明日皆さまにお会いするのを楽しみにしています。
よろしくお願いします。

定期便のお客さまへ  端境期セットのお知らせ

2012年03月14日 21時48分30秒 | Weblog
端境期セットもう少し出せそうです。

畑を見回して、これ食べれる、これ食べられる。
我が家の食卓も野菜が少なく、いつもこの時期は豆類、乾物、野草が多く登場します。
そんな春の端境期はやっぱり必要で、当たり前にあるものから切り離されていった現代、
この無いという時期を感じることで心の奥深くにそのリズムが刻まれるのです。

だからこそ生きているということを感じるのです。

この時期のセットはいき過ぎた野菜も入ります。
人参も大根も味が淡白になり硬くなります。
それは次の世代へと生き繋ぐ為に上へと種を付ける準備なのです。
野菜によって花の咲かせるタイミングも違い、今は真菜やチンゲンサイ、カブが花芽を付け菜の花としていただく事ができます。

みなさんお待ちかね・・カーボロネロの菜の花も採れだしました。
(菜の花の中でも特別濃厚で美味しい)




端境期セットご注文承ります。
野菜セット定期便のお客さま対象です。


3月20日(火)着
3月22日(木)着
の2日間

値段:1500円~2000円(送料別)

数が限られます。
出荷日で調節したり、お断わりする事もあります。
ご了承ください。


メールにてご注文ください。発送日のご希望がある時はお伝えください。

ご注文は→matsunaga.y.y@dolphin.ocn.ne.jp

3.11

2012年03月11日 22時29分26秒 | Weblog
1年が経った。。

今日3.11をきっかけに仕事を辞め農業を始めようという若いご家族が見学に来られた。

私は今月福島へ再び足を運ぶことに。


私達も、周りも、3.11以前と以降で随分変わったように思う。世間は知らないが、まつなが畑のお客さんや、ここを訪れる方を見てそう思う。




福島原発は今なお危険な状態が続いている。
4号機、使用済み燃料が傾けば日本は致命的な打撃を受けるだろう。
ここ関西まで届く放射能。
ある方には、私の福島行きに「他人を心配しているどころではないですよ」とメールをいただく。


だが私は先を按じて逃げる生き方ではなく、命の危険があったとしても希望をもって先へ進む生き方を選択したい。
もし使用済み燃料が傾いたら・・・ではなく、もし原発が収束するのならば今すべき事は?と考えたい。

これは脱原発を唱える側が批判をする過小評価ということになるかもしれない。
危険な状態を危険と判断しないということ。



私の唯一の望みは「どんなに苦しくても、辛くても、何も考えず鍬を振るいたい。そんな生き方をしたい」。


希望をもって生きる道を選びたい。



果たして事実と現実はどんなバランスをもってこの世の中を形成しているのか?

生きるということが出来ていない現代人にとって、今の原発の事実を受け止めるだけの土台があるのか?
危険なのは怯えや恐怖。
そこから憎しみや怒りに変わり
やがて日本中を取り巻いてしまわないか・・・・

人は強さをもたなければいけない。
それは生きることがどんなに苦しくても、辛くても、明日生き繋ぐ為に鍬を振えるような日々の暮らしからしか生まれてこない。


原発問題は間違いなく私達の内の問題。
この怯えや恐怖は日々の暮らしから鍬を捨て機械に代わっていったという事実と現実を今私達に突きつけられているのかもしれない。


定期便のお客さまへ  端境期セットのお知らせ

2012年03月09日 15時08分16秒 | Weblog
今年の3月は雨が多い。
さぁどうしよ??と苗が植えられないから大き目のポットに移植。

種を播きたくても畑が耕せないと準備ができない。
天候は毎年何かあるもの、ビニールハウスが欲しいと思う今日この頃。


今は端境期中で野菜が少なく、野菜販売は中止している。
ある野菜でセットが作れるか、ご連絡いただいていたお客さんに野菜セットを送る。

何とか出せそう。



端境期の野菜セットは旬を過ぎたものが殆どになる。
一方で、この季節にしか入らない野菜もあったりで端境期を感じるにはこういうセットも良いなぁと思ったり・・・。



という事でご注文承ります。
野菜セット定期便のお客さま対象です。


3月13日(火)着
3月15日(木)着
の2日間

値段:1500円~2000円(送料別)

数が限られます。
出荷日で調節したり、お断わりする事もあります。
ご了承ください。


メールにてご注文ください。発送日のご希望がある時はお伝えください。

ご注文は→matsunaga.y.y@dolphin.ocn.ne.jp


くらしを紡ぐネットワークの集い お知らせ

2012年03月02日 19時05分48秒 | Weblog


鶯が鳴き始めた今日この頃、インフルエンザ以降なんだか調子の出ない私。。
鼻水、頭痛・・春病??
キャベツにも天使が現れるこの季節。

春の訪れと共に新しく始まる
くらしを紡ぐネットワーク


今回は皆さんと顔合わせ、ネットワークの方針や要望、私の意見も含め皆さんとこのネットワークについて話し合いたいと思います。
このネットワークは出来るだけ縛りの少ない形で、“暮らし”を中心としたシンプルな繋がりで成り立ちます。

使い方はそれぞれに多様であって、創造していける形です。

それぞれが考え、行動する。
紡ぐようにゆっくり、ゆっくりと進み出来上がっていくと思います。



メーリングリストに登録されていない方、関心、興味ある方、どなたでもご参加ください。



日時  2012年3月17日(土)  
    10:00~15:00頃 
持ち物 マイおにぎりと、持ち寄りおかず又はおやつ1品

会場  まつなが畑 作業小舎 
     (奈良県御所市僧堂113-2)

バスでお越しの場合は近鉄御所駅道を挟んで向いのガソリンスタンド前の1番のりばから特急新宮駅行き9時47分発のバスで船路駅で下車ください。下車後道を渡り山側に徒歩3分です。
 
参加費 無料  
   

【お申込み先】メール又はお電話にてお申し込みください。
             メール matsunaga.y.y@dolphin.ocn.ne.jp
             TEL 0745-66-1217

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