まつなが畑のはたけ日記

農ある生活をするため奈良御所市金剛山の麓に農地を借りスタート
素人農業の何気もない日々の日記

リズム

2011年09月30日 20時52分33秒 | Weblog

はぁ逃げ切った・・・。
草の勢いが治まる。

植物の生長にはリズムがあります。
小さいリズムと大きなリズム。

小さいリズムは数時間ごとに生長するタイミングがあって、止まって、成長して、止まって、生長してを数時間ごと繰り返しながら大きくなっていく。人の心臓がリズムを打っているように。

大きなリズムは自然と連動していて梅雨なると草はグッと生長を増す。そして梅雨明け、雨が降らず高温時期には耐えるように生長を抑える。そして秋、種を付ける為、最後の力を振り絞るように上へ上へと穂を伸ばす。草を刈っても、トラクターで耕しても次々に穂を伸ばす。9月終わりになると種は熟し枯れていく。。


何時も五月ぐらい私は心に決めます。
「今年は草に勝つ。」と。
でも気づけばあたり一面草だらけ・・・。そして、それから逃げるように野菜を守る。



今日トラクターをかけていてハッとする。
この時期畑は乾き難い。
秋雨が降り気温も低いからなかなか乾かなくて耕していた所はなかなかトラクターを入れられない。焦って無理やり入れて土がゴロゴロ。。
でも草を生やしていたところはいとも簡単に入れる。それも土が柔らかい。
そう。団粒構造は根の多さで決まる。

そして、トラクターよりも小さい耕耘機のほうが土にとって良い。
就農1年目は心得ていたこと。

効率化の中で自然のリズムから自分(人間)のリズムに変っている。


生き物には全てにリズムがある。
それに合わせて野菜が作れたら良いけれども農業(生業)にしようとするとそうは行かない。その結果が慣行栽培。
有機農業はその中間だろうか?

その野菜にとって良いリズムは?良い栽培は?を考えるのも大事。効率は?生産性は?コストは?も生業には必要。

有機栽培では自然のリズムを聴けなくなると野菜は出来なくなっていく。じゃ農薬、じゃ化成肥料と出来ないのでその時自然のリズムを聴くことを教わる。


赤玉ネギと黒豆のパスタ。そしてパンにレバーペーストではなく、大豆と塩バジルのペーストにアルドイノのオリーブオイルをたっぷりかけて食べる。これがうまい。
秋の端境期メニューは豆料理。




明日小さなお話会、ご飯炊きコレを使って炊きます。

新米販売します!

2011年09月26日 22時24分55秒 | Weblog

今年からインターネットでお米の販売始めます。

就農したての時「おい!米いるか?」といきなり声を掛けてくれたおっちゃんがいました。
「古米やけど」と30kドンと。。

それから3年が経ち、今ではそのおっちゃん、細川さんの米を売らせて頂くことになりました。


棚田で作る米は平地の何倍もの労力が掛かります。
広い畔の草刈りはホントに大変で私はその草刈りで背骨が曲がり腰痛になり・・・カイロプラティック通い。。
水は3日もすれば抜けてしまいます。(平地では1週間経っても抜けなかったりします。)
田んぼの形も悪いので生産効率は低くなります。

そんな典型的な中間山地のこの地ですが、作物を作るには最適な場所なのです。

ここで採れる柿は御所柿(ごしょがき)と言って大産地の吉野の柿よりも必ず高値が付きます。天皇へ献上されるほどです。
この地の米もJAでは違うラインが引かれ区別され高値が付けられます。


その理由は標高200~300mのこの地は適度な寒暖の差があり、棚田の田んぼは水はけが良く、水もきれい。
何よりも朝日が真正面に当る斜面は作物栽培にはとても恵まれているのでしょう。
ここまで条件が揃う地は珍しいぐらいです。
もちろん野菜栽培にも恵まれています。
「ここだったら何でも良く出来るよ」と細川さんが言います。


こんな地でつくる細川さんの米はやっぱり美味しい。
作るだけでも大変なこの地ですが毎年自家製堆肥を入れて土作りを怠りません。

肥料は初めに有機肥料と化学肥料が入った配合肥料と途中で有機100%の肥料を使って作っています。
除草剤一回、種子消毒一回です。

「除草剤もあんまり使いたくないから薄めて使ってる」と言っていました。その為かヒエ(雑草)が生えてしまった所は手作業で抜きに入ります。今年は軽トラ5杯分抜いたようです。

3haもの土地で(ここでは大変な面積)細川さんの田んぼは稲の高さが揃ってとてもきれい。
農家育ちの大ベテランです。



品種はアキタコマチ。
適度な粘りと甘味のあるお米です。(甘味、ツヤは有機肥料の影響が強いかもしれません。)
去年はコシヒカリも作られましたが、負けず劣らずでした。

ホントに美味しい貴重な米です。
そして、細川さんの米は食べていて喜びと感謝が込み上がってくるお米です。

お米販売

※ 米は化学肥料、農薬の影響がとても出にくい作物です。野菜と違い収穫後の痕跡も極僅かだそうです。
化学肥料の多用は食味に影響します。






9月22日(木)着で野菜セットお届けのお客さまへ

2011年09月23日 09時53分49秒 | Weblog
台風でばたばたしていました・・・。
セット内容に書き忘れました。

ビニールに入っていた白菜のようなもの。
白菜なのですが、昨年に懲りずに作ったこの時期の白菜を、やはり状態が酷かった為、奇麗な部分のみ剥いて、袋詰めしました。

よろしくおねがいいたします。

洋子



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小さなお話会 第4回 “食” 


名古屋から来客

2011年09月19日 23時19分49秒 | Weblog


名古屋から取引先の自然食品店と野菜の共同購入をされている“ゾンネガルテン”からお二人と、私たちの大ファン!名古屋のカレー屋さん(今まで食べたカレーでここに勝るカレーはありません!)“ホジャ・ナスレッディン”のご家族が来てくださいました。


畑を一通り見ていただき、我が家にてお昼ご飯を食べながら、楽しい時間を過ごしました。


ホジャのご夫婦はゾンネ出身で、うちの嫁さんも結婚前はゾンネ(正しくは、ゾンネの提携店であるオーガニックカフェ ポランの広場)で勤めていて、そのとき共に働いた先輩方。
我が家に唯一、月1回届くパン(野菜とぶつぶつ交換していただいている)の奈良の美味しいパン屋さん“ノモケマナ”さんもゾンネ出身で、私たちの後に行かれる予定で皆さん奈良に来てくれました。

ゾンネという場所は多才な方が集まる場所で、今回来てくださった皆さんも、個性のある方々ばかり、変わり者の私が普通に思えるほど・・。
とても楽しく、沢山の学びがありました。
ありがとうございました。


3.11以降、変化が必要と思ってきました。
そしてお客様や知り合いから同じ思いだというメッセージもいただきます。

しかし、私たちはここ最近悩んでいました。
提案という意味を込めて野菜セット定期便という販売を中心に農業をしていますが、暮らしの変化までの提案が私たちの出来る部分でそれ以上先にはいけないのです。

というのは、根本的な部分は。。私たちが本当に提案したい暮らしの形。。
世の中は経済で回る資本主義の中で仕事はその根源、仕事と暮らしが繋がらなければ世の中の変化は実はありえないと考えているからです。


反原発感情が沸々と湧き上がる世の中、、
電力会社へのデモを見て、サラリーマンがサラリーマンにデモ?
世の中の8割がサラリーマンなら何時自分が批判の対象になるか分からない世の中。
意志ある仕事とというのは世の中を作るためにはとても大切なことだろうけど、生活をするのに必死な私たちはその仕事の意味を考えるまでには至らないのではないでしょうか。


変化が必要と感じてもその仕事の変化が一番難しいようにも思えます。

ゾンネガルテンはそういう変化を求める人を受け入れる場所のように私には見えます。
私たちのもとへ来てくださる方々もそのように受け入れられたら良いのにと。。


今回お話をする中でその組織の在り方を教わりました。

終身雇用を求める世の中で通過地点という立ち位置にあるゾンネガルテン。
私がサラリーマンの新入職員研修を受けているとき、会社の役目は社会貢献だの社会を作る大きな歯車だの言っていましたが、何にもピンとこなかったのを思い出します。そこにいる誰もがこれから行う仕事に意味と意志を見出していなかったからでしょう。
私から見たゾンネガルテンという会社は意味と意志を探しに変化を求め訪れる人が多く、そして煮え詰まったとき卒業していきます。その後独立する人も多いように思います。
うちの嫁さんもその一人です。

今回の来客は私たちのこれからのヒントを与えてくれたように感じました。
組織は人が溜まってはいけない。
大きくならず、小さい形を維持しつつ流れは大きく。
そこにいる誰もが意味と意志を持って働けるように。巣立ちそのように働けるように。


私の思う社会貢献とは大企業のように税金を沢山納めることではなく、そこに携わった人がどれだけ意味と意志を持って働けるか、ということではないかと考えています。
一部の幹部だけが意味と意志を持って、そこに野望や欲をもってはいけない。サラリーマン幹部(イヤイヤ引き継ぐケースも多いのでは?そうなると世の中は誰の意志で動いているのでしょう?)もいけません。



今後こういう何らかの組織づくりを踏まえた農業経営が必要ではと感じています。
ただ私たちはカタツムリノソクドデ進みます。


変化が強く必要と感じる方は是非、積極的に私たちと関わってください。






次回の小さなお話会は10月1日 ~食~ 

私たちは農業を始めて食べ手から作り手になって食の在り方、食べ物の在り方の考えが随分変りました。
選択していた食から受け入れる食へ、知識を持った食から感じる食へと。

今回のお話会は作り手と食べ手がそれぞれの想いを話せる場にしたいです。
3.11以降、放射能が私たちの生活圏に入ってきた今だからこそ、変化の時、食について改めてお話しましょう。

今回も聴くを意識してそれぞれが話せる場にしたいです。

詳しくは→小さなお話会












野菜セット9月6日(火)着にお届けのお客さまへ

2011年09月06日 03時56分59秒 | Weblog
洋子です。


シカクマメが一部のお客さまのセットに入りました。
(収量が少なく全てのセットに入れられませんでした・・・ごめんなさい。)

記入し忘れてしまったのですが、大きいものはインゲン豆のようにスジとリをして調理してください。

茹でてマヨネーズをつけて食べたり、天ぷらにしたり、炒め物にすると美味しいです。
よろしくおねがいいたします。



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第4回 小さなお話し会 “食”
 




第4回 小さなお話会  ~食~ 

2011年09月03日 07時06分34秒 | Weblog


小さなお話会 第4回は~食~について。

3.11以降、始まった小さなお話会では外(原発や放射能の情報や現状、知る)の話から内(自分自身の在り方、感じる)の話へと変化してきました。
お話する中でどちらも必要だと感じています。
ですが反原発感情が溢れてくる中で、外の話しだけが世の中を先行しているようにも思えます。
まずは自分に振り返り、内へと進みたいと思います。



ここ関西では次第に放射能汚染された食べ物が私たちの生活圏へと入ってきました。
そんな状況の中、食についてその在り方、食べるとはどういう事か?を改めて考え、これから長いスパンで考えていかなければいけない放射能汚染という問題に取り組みたいと思っています。



作り手である私たちはもしこの地が汚染されてしまったらと良く考えます。
事故以降よく耳に入るようになった東北、関東方面の農家の被害。特に有機農業をされている農家ほど意識の高いお客さんであるがゆえに被害が大きいように思えます。
作り手と食べ手の絆、一方で放射能という不安がお互いの間で大きな葛藤が繰り広げられているのではないでしょうか。

食って何のためにあるのでしょう。


生きる為?楽しむため?欲求を満たすため?健康の為?
それぞれの思いを話し、聴きましょう。

これからの「食の在り方」や「選択の仕方」を“作り手”と“食べ手”が意見交換をし、考え、それぞれの答えを導き出していきましょう。





小さなお話会では個々の考えを尊重します。決して求める事を一つにしようという会ではありません。
反原発、脱原発を訴える会でもありません。
混沌とした中、冷静に世の中を見つめ、自分の在り方を深く考える会です。本当に今、この時必要なこと、私達がしなければいけないことは何か?私は見つかっていませんが、見つかっている人も、お話をする中でもう一度見つめ直してみては如何でしょうか?
決まった方向を持たない会ではまた違う側面も見えるかもしれません。


生産者の方も是非!ご参加ください。



日時  2011年10月1日(土)  (※「小さなお話会」は毎月第一土曜日開催予定)
      14:00~18:00ぐらい終了予定
       夕食(ご飯と野菜のお汁)付き 
会場  まつなが畑 作業小舎
     (奈良県御所市僧堂113-2)
  バスでお越しの場合は近鉄御所駅道を挟んで向いのガソリンスタンド前のバス停から13時17分発のバスで船路で下車ください。山側に徒歩3分です。

費用  大人800円 子供400円


【お申込み先】メール又はお電話にてお申し込みください。
        ※申し込み締め切り 9/25
     メール matsunaga.y.y@dolphin.ocn.ne.jp
     TEL 0745-66-1217

 1.お名前
 2.人数
 3.ご連絡先(携帯電話をお持ちの方は携帯電話番号)

その他、ご不明なことなどありましたら、ご遠慮なく問い合わせください。
※メールでお申し込みいただいた方には必ず返信いたします。
 3、4日経っても返信が無い場合には、何らかの不具合が考えられます。
 その場合にはお手数をお掛けいたしますが、再度ご連絡ください。


今回も皆さんで薪を使ってご飯を炊きます。

先日かめおかゆみこさんの身体を使って感じる、聴くワークを受けてきました。
体を動かし緩め、人と触れて感じる、笑うことが聴くに大きく繋がっていることを教わりました。

今回も楽しく、深く話ができたらと思います。
そして、お題の~食~にも繋がる薪を使ってのご飯炊きから感じることは、このお話会にあるべき行いだと前回深く感じました。
頭、身体、心は繋がっていることを再認識しています。
その後の雑巾掛けも良かったですね。(子供達汚してくれてありがとう!)

では今回も聴くことを意識して進めたいと思います。
皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。