まつなが畑のはたけ日記

農ある生活をするため奈良御所市金剛山の麓に農地を借りスタート
素人農業の何気もない日々の日記

土地

2009年03月31日 22時22分10秒 | Weblog
 鳥避けのテングスを張ったキャベツがまた食われ出した。エンドウはとっくのとうに諦めた。
 困ったものだと頭を抱えていた。

 ふと、不織布でトンネルをしたら良いのだと思いついた。ある資材で出来いるのでお金が掛からない。手間もそこそこ。始めっからこうしておけば胃をキリキリさせることも無かった。

 しかし、400坪ぐらいのこの土地はモグラが多く根菜は作れないし、アブラナ科の菜っ葉やキャベツ、トマトなども鳥にやられる。上からも下からもやられるのだ。困ったものでこういうところは作るものが限られる。

 しかし、モグラのいる所はミミズも多く草も肥えた所に生える草が生える。痩せ地に生えるイネ科雑草は見当たらない。
 それが作物に反映されているのかまでは1年では実感していないがモグラを除けば管理は楽だ。草がしつこくないし耕運機の爪も比較的入りやすい。

 どんな場所でも良し悪しがある。湿気の多い所が無ければ枝豆も里芋も出来が悪いのだから。

 大根の間引き菜。地主さんに貰ったノビル。

 一ヶ月一回行くかどうかのスーパーへ海苔のお遣いを頼まれて太陽と行くと200円で平アジがあったので二ヶ月に一回かの魚を買う。
 そういう事で今晩はノビルでなめろうを。いやぁ旨い。
 ノビルの素揚げ、骨せんべい、大根の間引き菜のお浸し、キャベツのスープ。

寒い

2009年03月30日 06時12分48秒 | Weblog
 しかし寒い。もう4月に入ろうとしているのに雪がぱらついたり、ヒョウが降ったり・・・。
 3月中旬は4月中旬の暖かさ、3月下旬は2月中旬の寒さに逆戻り。

 確かに寒くなったり、暖かくなったりする日が繰り返し温度は変化していくがあまりにも極端過ぎる。しかも今年は暖かい日と寒い日が2分してしまった感じ。

 早く暖かくなってくれないかと思う今日この頃です。

25日のブログにコメントを頂いた方へ

2009年03月29日 18時59分01秒 | Weblog
コメントありがとうございます。

お久しぶりです。
連絡先はメールアドレス:matsunaga.y.y@dolphin.ocn.ne.jp
になります。


 路上販売を中止して4ヶ月が経ちます。こうして再び連絡をいただく事は本当に嬉しい事です。

 お客さまと直接会い販売する路上販売は一番シンプルな形です。

 ただその場だけの販売は私達にとって全く意味がある事ではありません。嗜好品としての有機野菜ではなく普段の食事の基本になる有機野菜でありたい。
 そういう意味で過去の路上販売で7割が常連であったということは第一段階として意味があったものだと思っています。

 私達が作る野菜の量は限られます。その為、不特定多数に大量販売をするのではなく、特定少数に対してお互いが身近に感じる事が出来る販売をしたいのです。

 その為にもセット販売は常に“まつなが畑”の中心なのです。 

停滞

2009年03月28日 22時04分16秒 | Weblog
 月末お便りに追われたり(嫁はんが)、家探しで家主さんとお話したりと何だかドタバタ。と言い訳をしブログが停滞してしまいました。就農以来無くなっていた顔のニキビがチラホラ。身体は正直ですね。

 畑は次々と種を播いています。マクワウリに枝豆、トウモロコシと播いています。これから気温が上がる時期は特に神経を尖らせます。
 去年は露地でのトンネルでの育苗だったのでまだハウスがある分気は楽だけど。家から20分の場所に自宅があるというのはなかなか大変で、去年は雨が降っていたのに急に日がさすと急いで畑へ良く行っていました。朝、夕必ずトンネルを空けて閉めることを忘れずにしなければなりません。

 一番に植えたズッキーニ、不織布という防寒もむなしく霜にやられてしまいました。やはり早すぎたか・・・。ここ数日2月中旬の気温ということもあり失敗。播きなおしです。

理想の地

2009年03月25日 21時11分02秒 | Weblog

 端境期の我が家にもようやく野菜がチラホラ。「のらぼう」という菜の花、チンゲンサイの間引き菜のスープ、人参の間引き菜が入ったおからボール、人参の間引き菜の炒め物。保存していたラッキョとピクルス。そして何故かカキのオイル漬けが?1年に一度、2年に一度の贅沢品。嫁が辰巳芳子さんの本を見てどうしても作りたくなったらしい。

 こういうのを食べると海の近くで農業が出来たらなぁなんて。

 私達はもっと広大な自然の中で農業をする事が理想でもっともっと田舎がいいのだ。私個人の意見として海が近く山があり、何より水がきれいで溢れている所が良い。温泉があればなおさら。

 引っ越す事はそう難しくはない。限界集落へ行けば補助金制度がある所もあるし、住む家だって困らないだろう。細々暮らす事は出来るのでは。太陽にとってもそいうところで育てるのが良いと思うのだけど。

 しかし、私達がそういうところで暮らして何が変わるかという事。
 自分達は満足かもしれないが。

 都会に近いこの地で農業をするからこそ意味があると信じている。

 生まれ変わったらそのときは理想の地で暮らそうね。と話した。

クローン

2009年03月24日 22時08分43秒 | Weblog
 朝一で久しぶりに嫁さんと畑に行くとハウスの片隅でうずくまっている。何かと思うとスギナに朝露が付きとてもキレイだと。毎朝この場所に来ているのだけど全く気づかなかった。足元に小さな喜びを見つけられる嫁がちょっと羨ましい。ちなみにスギナはツクシの親。


 帰ってくると今日の朝刊の切抜きが机の上に。嫁はよく新聞を切り抜く癖がある。ファイリングするでもなく、とりあえず気になった記事があったら切り抜くみたいだ。

 今日の切抜きの記事は食品安全委員会がクローンを使って生まれた牛や豚は安全だと言うことを結論づけたと。

 記事はクローン技術の始まりから入り、欧米はクローンに対して安全という評価であるという事、最後に安全か否かを単に回答するだけでなく、消費者の立場に立った情報提供が求められる、という締めくくり。

 食べ物をどう思っているのか?と言う以前に生き物をどう思っているのだろう?
これに係わっている全ての人へ。

 私達が生きていく上で必要な事なのだろうか?人間のエゴでしかない事は明らかで全くもって必要のない技術だという事がどこかのお偉いさんは何故分からないのだろうか?

 Sくんとの雑談で東大でても勉強が出来ても、頭が良いというのは別物だなと。何が頭が良いというのか分からないけど東大を出ているのにアホだなと思ってしまう人がいるのは何故だろう。

 世の中の偉いさんの中にこういう人がいるならばゾッとする。勉強が出来るがために思いもよらない事をするという事になる。

 勉強が出来ようが出来なかろうが当たり前という感性を育めるような世の中であってほしいと願うのだけど・・・。

雑草の食卓

2009年03月22日 22時47分07秒 | Weblog

 定植を待つ苗たち。レタス4種にズッキーニ。

 200の穴があるトレイにレタスを播くのだけどようやくほぼ100%200穴の苗を育てられるようになった。
 少しづつであるが進歩しているのが自分でも分かる。しかし、生活できるだけの技術までには程遠し。

 春の端境期にはわが家の食卓も野菜の種類が激減する。この時期はツクシ、ノビル、ヨモギ、クレソンなどが食卓にあがる。畑では雑草でしかないこれらもこの時期には無くてはならない食糧源。
 春の訪れを感じさせてくれるこれらの雑草はほろ苦く、薫り高い。雑草としてはホントにもったいない。セットに入れると喜ばれるかなと、ふと思う。

 美味しいとは色々な形があるがこの生活があってこその美味しいであるのかなぁ?

食事会

2009年03月20日 20時50分43秒 | Weblog
 昨日はSくんご夫婦と少し上で有機農業をされている先輩と一品づつ持ち寄り自宅で食事会。
 端境期なので野菜が少なかったのが少し残念ではあるけどおいしい料理がずらり。

 初めての会ということもあり農業について深く話し合った訳ではなかったのだけど同じ志をもった同志。私達は始まったばかりだけど、なんだか人が集まれば何か出来る予感がする。

 この御所で有機農業をしているのはこの3家族しかいない。まったくモデルが無いこの地では協力ということが必要。最終は生活ができるという事。それ以上は望まないのだけどそれが難しい。

 6時に始まり気づけば12時過ぎ。一升瓶も空きとても楽しい会だった。

 彼岸なのでよもぎ団子をつくる。小学2年のとき母親と作ったきりで去年この地にに来て毎年作る事にしている。でもいつの時代もあの時のよもぎ団子はおいしかったと記憶にあった。
 しかし、よもぎって繊維が多くて包丁で切りにくい。そしてすり鉢でしっかりと磨った。思ったよりも手間が掛かるだな。
 出来栄えは相当悪いけど味はおいしい。

 

コンテナ

2009年03月18日 22時43分08秒 | Weblog


 トラックのコンテナを購入。畑の奥に入れる予定だったのだが入り口の坂がきつ過ぎてトラックの底をすりそうになり断念。
 手前に置いてもらう事に。予定が大きく狂う・・。畑も使えない場所が出来て困った。

 しかし、これで肥料や資材がネズミに食われなくてすむ。肥料が湿気で固まることも無い。
 夏場温度があまり上がらなければ作物の貯蔵も出来る。

 10万はキツイが負けて貰って9万7千円だけど小屋を建てることを考えると安いもの。むしろ農地に建築物を建てるのは何かと厄介な問題が多いからコンテナは都合が良い。

 持ってきてくれた社長はとても威勢がよく狭い道に6トントラックを止めての作業なので車が来るたび「おい!車が来たぞう!おい!おい!」と叫んでいた。
 買うときも名前も電話番号も聞かず口約束。それから一ヶ月経って連絡するとすぐに「分かった。明日行こか」って。来る時も場所と時間それ以外は何も聞かない。12時と言っていたのに電話で11時に来るとそして来たのは10時40分。なんともせっかちなおっちゃん。
 
 でもこういうおっちゃん好きやわ。都会じゃ少ないけど田舎は楽しませてくれる人沢山いる。

ズッキーニ

2009年03月17日 22時30分18秒 | Weblog


 去年、自家採取したズッキーニの芽が出たので大き目のポットに移植をする。ズッキーニってホントおいしいのだけど皆さん困るかなぁと思いながら去年は少なめに作ったのだけどやっぱりおいしいので今年は少し作付けを増やす予定です。

 温床に播いたトマトやピーマンがようやくチラホラ出だした。温度が高いと煮えやしないかと不安で少し慎重になっていたのいけなかったか、ここ数日の天気でようやくという感じ。

 これも来年に繋げれば良い。今年は色々と予定が遅れたが、とりあえず温床が出来た事が良かった。あれもこれもSくんが来てくれたおかげ。
 これからお互いどういう方向に進むか?どうやって飯が食える農業をするかを考えていかなければいけない。

 まだまだ失敗をして良い時期。5年後にはある程度形になれば良い。

「手づくりの市」無事終了!

2009年03月15日 20時11分50秒 | Weblog
 コーヒーもケーキも完売いたしました。

 嫁に「そんなに自信もってベラベラしゃべれてすごいね」と。
 いやいや今回のコーヒーは万人受けしなくても自分のおいしいを表現できたと思うので・・幾ら農家が淹れるコーヒーでも自信あるものを提供しないと失礼でしょと思うのだけど。
 それが役立っているということでした。ちょっと皮肉ったお褒めの言葉ではありますが。

 彼女は常に下向きに真直ぐな人なのです。針の穴ほどの“本物”を見据えることができる才能を持った人。
 今回も段取りから店のディスプレイまで全てをやってくれました。一週間ぐらい毎日2,3時間ぐらいの睡眠だったと思います。ケーキの試作も何回したか?それでも自信なさげに売る彼女。
 帰ってすぐ眠りにつく。母親業の傍ら、特にうちの家事は手間がかかるのだけどどんな状況であっても妥協することはしない。嫁ではあるが尊敬する人でもある。

 今回はリピーターの方が結構多かった。秋にコーヒーを出した時のお客さんもちらほら。忙しくて皆さんに声が掛けられなかったことが残念。もう少しゆっくりとお話が出来たらと思うのだけど、嫁にない物ねだりだとまた怒られる。そのとおり。売れないと困るのだから。

 でも「店舗持っていますか?」と聞かれることが多く“まつなが畑cafe”って自家菜園があるカフェと思われてないか?(汗)
 次回は野菜持って行きます。

 最後にコーヒーの話を少し。
 昨日の夜、本番用に煎りあがった豆を試飲。ん!なんか違う。中華鍋焙煎だと一回に60gしか煎りあがらない。その為何回も煎るのだけど全てが同じではなく少しタイミングがズレたり火力が微妙に違い煎りあがりが変わったりする。見た目が同じなのだけど。
 しかし、前夜に納得いくものになかなか仕上がらなく焦った。抽出のタイミング、挽き加減を微妙に調整する。これにてこずった。
 結局納得いくものに仕上げ、その後写真やお便りをファイリングなどをしていたら気づくと5時半。もう寝ないでおこうかとも思ったけど1時間だけ寝ることに。

 さすがに眠いので寝ます。おやすみなさい。

タダの夢

2009年03月14日 02時46分55秒 | Weblog
 手づくりの市2日前に雨が続くのはついている。早朝と夕方にハウスの中の用事を少し済ますぐらいで殆ど畑仕事をせずに準備ができる。何時も段取りは嫁さんにしてもらっているので今回も頼りっ放しだけど。

 こういうイベントでは出来れば自分の畑の野菜を並べたい。今回みたいに端境期で野菜が無くても加工したものがあれば良いのだけど。
 将来は加工所が欲しいと思う。傷物や小さいものなど出来が悪い物を加工すればムダが少なくなる。加工するものを大量に作れば端境期にも少しは収入があるかもしれないし安い価格で卸す必要もなくなる。

 大赤字経営だけど夢はタダだから。

行動

2009年03月12日 22時10分50秒 | Weblog
 確定申告の書類を仕上げた。まだ提出していないが一つ大きな肩の荷が下りた気分。
 
 世話になっている組合に指導をしていただいたのだがとりあえず全て記入する事が大事だと。レシートは無くてもいいらしい。一年まめに記入すること。
 これが一度きりなら良いのだが一生続くと思うと気が重い。チリが積もれば山となるようにあらゆる支出を書き留めておくのだが夜が短くなる夏が辛い。

 農業を始めても日本と言う国に管理されている感がどうも気に食わない。日本人なのだから仕方が無いのだけど。
 
 しかし税金を取るだけ取ってばら撒くなんて馬鹿の考える事だね。
 我が家では給付金は貰いません。
 
 何事においても思うのですが自分達個人が変わらなければ何も変わらない。ただ反対と思うのではなく行動を。
 だからこそ農業を始めたのですが。

 確定申告100万近い赤字でした。生活費がそのままそっくりと。貯蓄と両、両親からの助けで今は暮らしています。社会人、家族を持つ者として失格です。ですが私達は続けられるまで続けるつもりです。(いつまでつづけられるだろうか..)
 一つの行動として。

手づくりの市

2009年03月12日 00時43分40秒 | Weblog
 私が担当の手焙煎コーヒー。

 ようやく完成。明日から焙煎を始めます。

 なんせ中華鍋で焙煎出来るのは80gの生豆。深煎りなので焙煎後は50gから60gぐらい。30杯のコーヒーを煎るのに9回。一回20分ぐらいなので・・・。



 それで何故コーヒー?かというと今回は野菜が無い為「まつなが畑」の紹介をしよう。ゆっくりとお客さんとお話がしたい。という事でうちの野菜を使ったケーキとコーヒーを用意しようと。


 私達は野菜から始まり環境や貧困などの現代問題を見据え生活をトータルに提案していこうというのがコンセプト。
 なのでケーキはあくまで日々のものとしてふさわしいものを。コーヒーも贅沢品なので良い物を手間を掛けて飲むのがちょうど良い。

 ですから今回のケーキとコーヒーは私達の生活の延長線上の物なので私達は全く違和感無く。
 何故農家なのにと思われるかもしれませんがそういう事です。


 私達はやるからには中途半端はイヤだ。そういう性格なので。生活の延長線上であってもお客さまに提供するならばと試作を繰り返しました。いや繰り返しています。
 コーヒーはコレというものになりました。
 おいしいのだけど何か引っ掛かるところがずっとありました。でもそれが何か分からない。挽き具合?抽出方法?煎り方?生豆に?

 とりあえず私のコーヒーは個性があります。考え方は農業と一緒。10人いれば10人に受け入れられるものをとは思いません。2人でも良いから私達が美味しいと思うものを作ろう。だからこそ納得するものが難しい。ありふれた物ではないから。

 そして解決させたのがミル。お値段が高いので買おうか迷ったのですがどうも今使っているミルに納得いかないので買う事にしたのです。
 しかし、ここまで味が変化するとは思いませんでした。これ一つで全てが解決しました。
 コーヒーも私の自己表現の一つです。農家なのでこっそりと?


 市は今週の日曜日です。詳しくは左のブックマークから「道明寺手づくりの市」へリンクしてください。
 当日はマイカップ、マイホーク、マイ皿をお持ち下さい。

2009年03月12日 00時18分47秒 | Weblog
 朝一番「さぁ木を切ろう」。

 去年畑にある木が日差しを遮り陰になる所の生育が思わしくなかった。何をするにも邪魔で・・。草刈のとき。耕す時。
 唯一良い所は影の無い畑なので夏は休む事ができた。

 しかし、作物に影響があるのでは。

 そして今日二本の木を切ることにしたのだ。

 「こんにゃろう」とノコギリ一本で立ち向かう。割りと手ごわい。Sくんと二人交代しながら。
 ようやく切り終えたのは一時間後ぐらいだったろうか?しかしデカイだけに邪魔になるのであとはSくんに細かく切ってもらう。その間私は種蒔きと畝たて。

 ひと段落しSくんを見に行くとまだ格闘していた。時間は3時。休憩なく頑張ってくれたようだ。「しかし私一人だと一年がかりだなぁ」と密かに思う。
 そこから2人で終わったのが4時半。

 土を耕すだけが百姓ではない。百の事をするから百姓と言うらしい。いやいや私は十姓です。