ユークリッド以来、素数の研究は随分されてきました。素数分布に関わるかの有名な「リーマン予想」があります。
現在も素数については活発に研究されています。少し古いところでは
Chenの予想(定理)
「pが素数なら、p+2は素数かもしくは2つの素数の積である。」
というものがあります。
また、最近では2004年の、Green&Taoによる次の定理の証明が有名です。
「素数は任意の長さの等差数列を含む。」・・・・・※
元来、Taoは最年少(13歳)でIMO国際数学オリンピックで金メダルを受賞しました。この記録は現在も破られていません。24歳でUCLAの正教授となる出世の異例の速さ。(22歳でプリンストン大学の博士課程を修了しています。指導教官は調和解析で有名なエリアス・スタイン先生でした。現在彼は38歳です。)
彼が16歳の書いた本が現在も出版されています。(現在は改定版が出ています。)
内容としては、どうやって数学の問題にアプローチするかの戦略が書いてあります。これはとても示唆に富んでいます。
「難しさは分割せよ。」「以前解いた問題との関連性を考えよ。」「抽象的な名問題は具体化せよ。」など、入学試験でもそのまま使えそうな戦略が並んでいます。難しい問題を解きほぐして、より易しい問題に還元する作業は、さらに進んだ数学の研究でも大切なものです。
Taoはこの研究その他で、2006年度のフィールズ賞を受賞しました。
※の証明は50P程の論文です。また、この命題を含む「エルデシュの予想」というものがあります。こちらは現在も未解決です。
興味のある方はお調べください。
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