ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

上大須ダム

2016-11-15 09:21:40 | 岐阜県
2016年11月12日 上大須ダム
 
上大須ダムは岐阜県本巣市根尾上大須の木曽川水系揖斐川支流根尾東谷川にある中部電力(株)の発電用ロックフィルダムで、隣接する関市の長良川水系西ヶ洞谷川にある川浦ダムを上部池、上大須ダムを下部池として奥美濃発電所で最大150万キロワットの揚水式発電を行っています。
1973年(昭和48年)のオイルショックにより原油価格が高騰、水力発電が再評価されます。とくに火力発電や原発と連携が図れ余剰電力を有効に活用できる揚水発電に注目が集まり、電力各社は揚水発電の建設計画を推進しました。
中部電力は包蔵水力に余裕のある揖斐川と全くの手つかずだった長良川源流部に着目、1976年(昭和51年)に着工、1995年(平成7年)に竣工したのが川浦ダムと上大須ダムです。
 
本巣市垂水から県道255号を北上すると正面に巨大なロックフィルダムが見えてきます。
通常はダムサイトまで車で上がることができ天端も開放されているようですが、この日は天端へ通じる道路が工事中で通行できませんでした。
左岸から遠望。
 
洪水吐をズームアップ。
三角屋根の建屋がおしゃれです。
 
下流から
クレストは中電レッドのラジアルゲートが2門。
 
洪水吐をズームアップ。
 
 
仮排水路でしょうか?
 
ダム直下には奥美濃発電所の変電設備があります。
 
道路工事がなければ天端も立ち入り可能だったので残念至極です。
ちなみに上部ダムの川浦ダムはダムへの管理道路は関係者以外立ち入り禁止。
ちょっと縁が薄い上大須ダムと奥美濃発電所でした。 

(追記)
上大須ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1125 上大須ダム(0712)
岐阜県本巣市根尾上大須
木曽川水系根尾東谷川
98メートル
294.5メートル
14500千㎥/9000千㎥
中部電力(株)
1995年
◎治水協定が締結されたダム


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