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ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

黒杭川ダム

2017-05-12 16:04:15 | 山口県
2017年5月6日 黒杭川ダム 
 
黒杭川ダムは山口県柳井市の柳井川水系黒杭川にある山口県営の治水目的の重力式コンクリートダムです。
柳井川は柳井市を南北に貫流し柳井市中心街で瀬戸内海にそそぐ2級河川ですが、大雨のたびに下流の市街地に洪水被害が頻発していました。
一方高度成長により瀬戸内海沿岸各地に工場が建設され工業用水の水源確保も喫緊の課題となっていました。
これらの諸課題に対処するために県は黒杭川に多目的ダムの建設を決定、1970年(昭和45年)に竣工したのが黒杭川ダムで、運用当初は黒杭川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への補給、工業用水の供給を目的としていました。
しかし、黒杭川ダム完成後も洪水被害は絶えず、県は黒杭川ダムの上流に新たなダムを建設し、2基のダムを一体運用することで万全の治水、利水を図ることにしました。
2011年(平成23年)の黒杭川上流ダム完成に合わせてが黒杭川ダムの工業用水向けの容量を治水容量に振り替えたため、現在の黒杭川ダムの目的は洪水調節と不特定利水となっています。
 
柳井市中心部から県道7号を北上すると左手に黒杭川ダムが見えてきます。
グリーンのラジアルゲートと前面に張り出したコンジットゲートの機械室が特徴的。
 
右岸から俯瞰できます。
 
ちょっとアングルを変えて
総貯水容量155万立米のダム湖は柳北湖と命名されています
右奥にわずかに上流ダムが見えます。
 
漁業権が設定されているのか釣りのボートが2隻浮かんでいます。
 
減勢工
左から河川維持放流が行われています。
 
ちょっと変わった形の放流設備。
 
天端は歩行者のみ通行可能
コンテナみたいなゲート操作室。
 
上流から。
 
ゲートをズームアップ
コンジットの予備ゲートもグリーン。
 
上流ダムから遠望。
屋代ダムでもそうでしたが、山口県の県営ダムの管理道路のガードレールはオレンジ色。
 
追記
黒杭川ダムには洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2078 黒杭川ダム(0976)
山口県柳井市柳井
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
柳井川水系黒杭川
FN
 
35メートル
172.5メートル
 
山口県土木建築部
1969年
◎治水協定が締結されたダム


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