おれは、土門拳になる。第2章 写真家増浦行仁公式ブログ

写真家<増浦行仁>のオフィシャルブログ。
志を追い続けた増浦が「夢を追う」こととは何かを本音で語る。

「死ぬまで稽古、死んでも稽古」

2013年07月26日 | 日記--感じたことなど
これは、文楽の竹本住大夫師匠の名言である。
人間国宝という立場に甘んぜず、常に精進一筋の御仁だ。
御年88歳。師匠の前では、僕なんてまだまだヒヨッコだ。

文楽は、夏休み特別講演の真っ最中。
僕は撮影の為、先日から文楽劇場にお邪魔している。
住大夫師匠にご挨拶に伺うと、
「どんな辛いことがあっても辛抱して頑張りなさい」と
やんわりと励まされた。

師匠は、昨年脳梗塞で倒れられたが、
今年の1月から舞台に復帰されている。
奇跡の復活!と言われているが、
実は、その影で壮絶な努力をされているのだ。
ただ、ご自分が思うようには全快しておられないので
お会いするたび、
「はがゆうて、はがゆうて、仕方ない」と自責される。
浄瑠璃への凄まじい執念に、頭が下がる。

「死ぬまで稽古、死んでも稽古」
僕もそんな風に写真と向き合いたい。

スコープバーゼル2013

2013年07月12日 | メッセージ
世界最大級のアートフェア、アート・バーゼル(Art Basel)に先駆け2013年6月10日スコープバーゼル(SCOPE BASEL)フェアが開催された。

アート・バーゼルは世界各国からアート観光ツアーが組まれるほど、世界のトレンドとなるアートフェア。
ハリウッド女優や有名スポーツ選手などが、おしのびで現代アートを体感する姿も見受けられるらしい。









今回、スマートシップギャラリーを通して、『神の宮』を10点ほど初出品した。
日本の神事「遷宮」をテーマにしたこの作品は大変好評だったらしく、スコープのオフィシャルサイトでも取り上げられたようだ。
また、日本からのバーゼルツアーで来場された国内のギャラリスト・キュレーターの方々の反応もとても良かったと聞いている。

昨年、ドイツのアートフェアに出展した時も『神の宮』は好評だった。
奇抜で刺激的な現代アートが多いなか、一見静かな僕の作品が受け入れられるのが嬉しい。
眼には見えないパワーの存在を感じて貰えたらと思う。

海外での『神の宮』巡回展が楽しみだ。

因に国内は、10月3日~9日迄、さっぽろ東急百貨店からスタートする。
先ずは出雲大社編です。 機会があれば是非お越し下さい。

丁度10月2日と5日は神宮の遷御が行われるので、僕は撮影で伊勢だ。
写真展に顔を出せるのは後半かな。

ご報告・・・

2013年07月09日 | お知らせ
ちょっと前になるが、出雲で 知花くららさんのインタビューをうけた。

出雲大社の「平成の大遷宮」を特集したドキュメンタリーで
僕も少しだけ出演させてもらった。
番組は8月31日午後2時~同2時54分、JNN(TBS)系列28局で放送される。



残念ながら、ダイエットは間に合わなかった。
写真家は、写真と体力で勝負。だからダイエットは真剣に取り組んでいなかったのだが、50を超えてさすがに健康上の問題が・・・


番組についての詳細は、こちらから。
「古代ロマン 歴史の源流・出雲~神の在る國 悠久のときをこえて~」(仮題)

Le Mange-Toutで、一足早い誕生祝い

2013年07月01日 | 日記--感じたことなど
ご無沙汰してごめんなさい。

出雲大社の本殿遷座祭とそれに続くご奉賛行事が終わり、
それまで滞っていた業務に忙殺された6月だった。

5月は殆ど出雲に詰めていた。
2008年に許可を頂き撮影を初めてから早5年、
出雲大社の皆様には本当に良くして頂いた。
心から感謝申し上げます。
頻繁に伺えないのは少し寂しいですが、
このご縁は生涯大切にして参りますので、
出雲の皆様、今後ともよろしくお願いいたします。

さて、先週の金曜日、かねてからの知り合いで、ミシュランの二つ星レストランLe Mange-Tout(ル・マンジュ・トゥー)に行って来た。
僕が尊敬するシェフの谷氏は、料理には厳しいが、気さくで、ちょっとやんちゃで少年のような人。

1年前に台湾で偶然お会いして以来だが、大歓迎して頂いた。
料理もサービスも極上!
それぞれの料理に合わせて出されたワインも素晴らしかった。
また、サプライズで1週間早い誕生日まで祝って頂いた。
お祝いのケーキは、お持ち帰りで頂戴したが、これも絶品!!



料理にも、アート同様驚きが必要だ。
Le Mange-Toutというとクラシックのイメージが強かったけれど
今回、そんな思い込みは見事にかわされてしまった。
一皿一皿にシェフのチャレンジ精神を感じ、
僕の舌も感性も刺激されっぱなしだった。
また同伴者への細やかな配慮にも感謝だ。

挑戦なくして成長はあり得ない。
常に進化するレストラン、それがLe Mange-Toutだ。

谷シェフは、次世代の育成にも力を入れられている。
いつ訪れても、スタッフが皆元気でいい顔をしているのが気持ち良い。
聞けば見習いシェフは皆30歳になるとフランスに出すという。
Le Mange-Toutで修行をすることは、世界への扉を開くことなのだ。
きっと谷シェフの信念は時空を超えて受け継がれて行くのだろう。
(料理の感性は学べないが、料理への信念は学べるだろう)
僕の理念でもある、世代継承、世代生生が言葉の通り生き生きと行われているのが素晴らしい。

Le Mange-Toutの皆様、本当にありがとう!
僕も負けないよう頑張ります。

追伸・・料理の写真は撮っていないので載せられません。
    僕は料理評論家では無いので、出された料理を   
    いちいち写真に撮るのも失礼だろう。
    それよりも、ゆったりと美味しく頂く方が良い。