おれは、土門拳になる。第2章 写真家増浦行仁公式ブログ

写真家<増浦行仁>のオフィシャルブログ。
志を追い続けた増浦が「夢を追う」こととは何かを本音で語る。

きぼうの杜と希望

2011年07月19日 | 日記--感じたことなど
今年最初のブログには、
仙台で免疫療法を専門の行っている「きぼうの杜クリニック」で催した院内美術館のことを書いた。
卯年だから干支に因んだめでたい年になるかも、とも書いた。

実際はとんでもないことが起ってしまった。
自然の驚異、その破壊力の凄まじさに僕たち打ちのめされてしまった。
日本国中が絶望に包まれたけれど、
しかし、そんな中から最初に立ち上がったのは、実際に被災した人達だった。
生きる為に、助け合いながら、例え僅かでも希望を見いだしたのだ。
本当の復興には長い年月がかかるだろう。
でも僕たちは最も大切なことを教えて貰った。
どんなに辛い時でも希望さえあれば、生きてまた笑える時が来る。

前置きが長くなったけど、先週、震災後初めて
仙台を訪れ「きぼうの杜クリニック」に行って来た。
幸い、仙台でも山中にあるので津波の被害には合わなかったが
施設の中はめちゃめちゃで患者様の大切な培養中の細胞も
全て駄目になってしまった、とのことだった。
漸くクリニックも再開でき、治療も始まったというので
お邪魔して来たのだ。
このクリニックは癌を患う人にとっては大きな希望なのだ。命をつなぐ大切な役目を担っている。
再開できて本当に良かった。

帰る前に津波の被害にあった町や村を訪れた。
僕はシャッターを切れなかった。