おれは、土門拳になる。第2章 写真家増浦行仁公式ブログ

写真家<増浦行仁>のオフィシャルブログ。
志を追い続けた増浦が「夢を追う」こととは何かを本音で語る。

笑う門には福来る    2009年2月13日

2009年02月13日 | 日記--感じたことなど
今日は、13日の金曜日。来月も13日は金曜日だ。
迷信とはいえ、なんとなく気持ちが悪い。

さて、久々に大阪に帰って来た。
東京にいると経済の状態が良くわかる。不況の波はあらゆる所に押し寄せ、僕たちの生活を脅かす。
街行く人々の顔には哀しみや憎しみが浮かんでいる。
今日は良くても明日どうなるか解らない。
仕事を首になるかも知れない。
契約を打ち切られるかも知れない。
会社が倒産するかも知れない。
不安材料は山積みで一寸先は闇という世の中だ。
もちろん、僕も例外ではない。皆一緒だ。
でも、こんな時だからこそ、今出来る事を一生懸命やらねば、と思う。
良い時もあれば悪い時もある。
この悪い時、どんなに辛い時でも、とりあえず、
無理にでも笑っていれば不思議と少しずつでも良い方に向かうようだ。
もし、自分が無理ならば、誰かが喜ぶことを一つすれば良いだろう。
簡単なことで良いと思う。
恋人に花を贈ったり、家族にお土産を買ったり、友達に小さなプレゼントをしたり。
それが難しければ、一言「いつもありがとう」と言えば良い。
それだけで周りの空気が優しくなるだろう。
“笑う門には福来る”は、きっと真理だ。

どんな時でも気の持ちようでなんとかなるものだ。
僕は、16才で高校を飛び出し、18才で日本を飛び出し、
落ちた泥沼は一度や二度ではない。(←自慢ではない)
それでもなんとか這い上がり、今、生きている。
多分、これから先も僕の人生は波瀾万丈だろう。
波に呑み込まれず、しっかりと帆を張り進んで行きたい・・・と願う。

伊勢へ参る  2009年2月2日

2009年02月02日 | 日記--感じたことなど
今日、伊勢神宮の『第62回式年遷宮』にまつわる行事の一つ「萬度麻奉下式(まんどぬさほうげしき)の撮影に行った。これは、神宮の表玄関である宇治橋の架け替え工事の前に、擬宝珠内(橋の欄干にある飾り)に納められている「萬度麻」を取り出す儀式だ。*萬度麻は、橋のお守り。
神宮では、20年毎に遷宮が行われる。出雲大社の遷宮は、お屋根や傷んだ箇所の修造が主だが、神宮ではお社はもとより前述の宇治橋や鳥居、御神宝類まで全てが新調される。それは、建物の老朽化で建替えが必要ということもあるが、それよりも、神様のお住まいが常に清浄で新しくあることは、神の生命力が蘇り活性化すると考えられ、それとともに日本もまた新しく生まれ変わるという祈りが込められている。また、作り替えることによって、日本の至宝とも言える伝統工芸や技術を衰退させることなく後継に伝えるという役目も担っている。
自然の摂理に従えば、悪い事をすれば必ずその報いを受けるという。現代の世界的な不況は、環境のことも考えず消費生活を満喫して来た僕たちへの警鐘ではないだろうか。
ただ、“起ることはすべて善き事の為に起る”と敬愛する恩師の一人は宣う。
ならば、この厳しい時代の先には、必ず光明が待っているはずだ。
「天の下造らしし大神」と称えられた大國主大神様をお祀りする出雲大社と、“国譲り”によって受け継がれた天照大神様をお祀りする伊勢神宮。日本の礎であり、心の故郷であると言っても過言ではない大社と神宮が2013年という同じ年に遷宮を迎えるのは果たして偶然だろうか・・・
僕たちの社会も、遷宮とともに生まれ変わるべきかも知れない。

この時代に生き、両遷宮の撮影を許された写真家として、遷宮の真意を内外に伝えることが僕の使命だ。今は、まだ写真を公開出来ないが、近いうちに発表しようと思う。お楽しみに。

【遷宮とは】神社の本殿を造営・修理する際、ご神体を移すこと。