おれは、土門拳になる。第2章 写真家増浦行仁公式ブログ

写真家<増浦行仁>のオフィシャルブログ。
志を追い続けた増浦が「夢を追う」こととは何かを本音で語る。

Audi R8-GT 見参!

2012年04月30日 | 日記--感じたことなど

すっかり春めいて来た。
いよいよ明日からゴールデンウイークだ。
(といっても殆ど仕事だが)
たまには軽い話題もいいだろう。



先日、縁あってPRプロデューサーの飯野晴子女史から「輸入車とのコラボトーク・ショウ」という催しに招待していただき、車好きの僕は嬉々として参上した。
Audi Japan社が協力しているとのことで、会場にはR8-GT(やっぱかっこいいぞ!)が展示されており、とても華やいだ雰囲気に包まれていた。
おかげさまで楽しい一時を過させていただいた。
「是非試乗を!」と勧められたが、ちょっと事情があって今はご勘弁。
是非ともまたの機会に・・・Audi Japanさんよろしく。

三度目の熊野

2012年04月20日 | 写真のこと
僕が初めて熊野本宮大社を訪れたのは、10年前の元旦だった。
丁度ミケランジェロ作品集『GENESIS』の凱旋展が、東京都写真美術館で催された年だ。フランス、イタリアと主にヨーロッパを拠点に撮影して来た僕が、ローマの教会で“奇跡の光”に出会ってから、日本のルーツに惹かれるようになったのだ。

大阪から特急で新宮まで4時間弱、そこからバスにゆられて更に1時間。
熊野川と新宮川沿いの道は風光明媚で、途中に温泉町もあり、
情緒豊かなものだった。都会の喧噪を忘れて、僕は小旅行を楽しんだ。
しかしながら昨年、この豊かな自然に囲まれた町が台風による大洪水で一変してしまった。土砂にのまれて沢山の尊い命が失われた。



今年、熊野本宮大社では、「正遷座百二十年大祭」が斎行される。
まさに120年ぶりに遷宮が催されるのだ。災害で亡くなった人の御霊の鎮魂と日本の再生、世界平和、自然の安泰、人類の平和を願い「日本再生~神仏の祈り~」と位置づけられている。
4月9日、その本殿遷座祭が行われた。
僕は、出雲大社のご縁で、そのお祭りを撮影させていただくこととなった。
星降り注ぐ浄夜、荘厳な儀式にのっとってご神体がご本殿に遷された。
僕は特別にご本殿の間近で撮影させていただいた。写真を撮りながら、この素晴らしい機会を与えてくださった万物に感謝していた。そして、今、自分がこの場にいることに不思議な運命を感じていた。

最初に訪れた時は、鳥居より奥には入らなかった。何故だか、まだ許されないように感じたのだ。二度目は、「いのちの響き」というTV番組の収録時。そして三度目が今回だった。

大地震に大洪水、時として自然は大きな牙を剥いて僕たちを襲う。
だからこそ、僕たちの祖先は、自然の中に神を見いだし、畏れ敬って来たのだ。
自然と共存、共生する為に。
そして僕はそれを伝える為にシャッターを切る。

出雲大社 ご本殿大屋根檜皮葺き終わる

2012年04月16日 | 写真のこと
3月のある日、出雲大社から
そろそろご本殿大屋根の檜皮葺きが終わると
ご連絡をいただいた。

1月13日より本格的に始まった檜皮葺きがいよいよ完了するのだ。
葺かれた檜皮はおよそ64万枚という。平葺き部分では、他に類を見ない4尺(訳120cm)の長さのものが用いられている。
4月最初の日曜日 職人達の足場が取れる直前の大屋根を撮影させていただいた。真新しい檜皮が目にまぶしい。
(リアルタイムで写真をアップ出来なくてごめんなさい)
ご本殿の囲いが取れて威風堂々たる姿が見られるのを皆楽しみにしているだろう。もちろん僕も。



日本古来の重要な神事である遷宮に込められた先人達の思いと祈り。
それを正しく世に伝えるのが、この時代に生まれた僕たちの使命と思う。
僕は写真家としてそれを全うしたい。

今年の桜を見ることなく・・

2012年04月13日 | 日記--感じたことなど
先週、大阪で桜の開花宣言があった。
と思ったら、先日の雨ですでに散り始めている。
満開の艶やかさと、一瞬にして散り行く儚さが見事で、
僕たち日本人の琴線を最も刺激する花だ。

母の葬儀の際も、お坊さんが挨拶で言われたのは
「故人は、今年の桜を見ることなく、旅立たれました・・・」
やはり、日本人にとって桜は特別なものなのだ。

そんな母の四十九日もまだ明けていないが、
僕は相変わらず忙しい。
まず、3月は伊勢神宮の「第62回式年遷宮」の行事である立柱祭と上棟祭が内宮・外宮でそれぞれ行われ、撮影に伺った。どちらも古来重儀として扱われ、その日時は天皇陛下にお定めいただくとのこと。



お祭は古式ゆかしく粛々と行われたが、神宮の場合はムービーも合わせて200人位取材陣がいるので撮影側は皆ひしめき合っている。
正に天上界と人間界の縮図のようだ。

4月には、出雲大社と、そのご縁で熊野本宮大社の撮影もさせていただいた。
その報告は次回で。

日々仕事に追われる幸福を感じながらも、ふと寂しくなる。
どんなに喧嘩しても、やっぱり母にはもっと長生きして欲しかった。

母と父のDNA

2012年04月02日 | 日記--感じたことなど
前回書いたように、子供を作ろうと決めた母は、
父と出会い僕を生んだ。

ところが一緒になって解ったのだが、
父は、大変な酒飲みでしかも博打好きだったらしい。
テナントビルを購入するための資金がすべて父の博打に消えていったという話だ。

子供の頃、僕が分不相応なモノをねだるたびに「お前は父親の子供だから・・・」と怒られた。
しかし、僕にしてみれば、「あんたの子供でもある」と思ったりしていた。

僕自身、性格は絶対母親似だと思っている。

博打好きかと聞かれれば、人生そのものが博打みたいなもんだから。
良い目が出れば悪い目が出るときもあるが、どんな時でも、しっかりと前を向いていたいと思う。
でも、酒は確かに好きだ。