おれは、土門拳になる。第2章 写真家増浦行仁公式ブログ

写真家<増浦行仁>のオフィシャルブログ。
志を追い続けた増浦が「夢を追う」こととは何かを本音で語る。

大英博物館を訪れる

2013年08月26日 | 日記--感じたことなど
ロンドンでお仕事があった。
こちらは朝夕が少し冷え込む感じ、日中は25度ぐらいか。
1時間ほど空き時間ができたので大英博物館を訪れた。
世界最大規模の博物館の一つで、なんと入場料は無料だ。
ただ寄付は受け付けているから、館内のあちこちに募金箱がおいてある。



収蔵品は多岐に渡り約800万点が収蔵されている。
常設展示は約15万点で、1日ですべてを見る事は不可能に近い。
収蔵品には大英帝国時代の植民地から持ち込まれた貴重なものも多くある。

僕の興味を惹いたのはエジプトのレリーフだった。
遠近法は使わずに、重ねてずらすことで奥行きを表現しているのが面白い。

古寺巡礼だより ~‪當麻寺‬へご挨拶~

2013年08月13日 | 日記--感じたことなど
當麻寺(たいまでら)は7世紀創建の寺院、西方極楽浄土を表した「当麻曼荼羅」の信仰と、曼荼羅にまつわる中将姫伝説で知られる古寺だ。奈良盆地の西端、二上山(にじょうざん、ふたかみやま)の麓に位置し、古代においては交通上・軍事上の要地だった。



また二上山は、大和の国の西に位置し、夕陽が2つの峰の中間に沈むことから、西方極楽浄土の入口、死者の魂がおもむく先であると考えられた特別な山だった。
奥の院から東塔、西塔を臨む景色が美しい。両塔は遠目に見ると同じ様式に見えるが、実は所々が違っている。建立された時代背景もあるのだろう。

天平時代の古曼荼羅は大変有名だが、他にも金堂の塑造弥勒仏坐像(国宝)や金堂須弥壇の四隅を護る乾漆四天王立像など貴重な仏像も多数あるお寺だ。国宝の東塔と西塔、無銘ながら、作風等から日本最古級と推定される梵鐘もある。
僕の平成の古寺巡礼にはどうしても加えたいお寺なので、先日ご挨拶にうかがった。
撮影を快諾していただいたので、長いおつきあいをさせて頂きたいと思っている。
合掌

明日から、僕はロンドンへ向かう。

モンマルトルの丘で

2013年08月08日 | 日記--感じたことなど
半年ぶりのパリ、昼間は日本と同じく異常な暑さだ。
打合せの合間を使い夜のモンマルトルの丘を散歩した。

ここモンマルトルは、"Mont des Martyrs"(殉教者の丘)というのが由来。パリで一番高い丘なので、ここからはパリが一望できて本当に気持ちがいい。
サクレ・クール寺院、テルトル広場、キャバレー「ムーラン・ルージュ」、モンマルトル墓地などの名所があり、いつも観光客でにぎわっている。



19世紀後半から20世紀初めまで、ピカソやモディリアーニなどの新進画家が、このあたりでアトリエを構え制作活動をしていたのだ。今でもテルトル広場では、たくさんの絵描きたちが観光客相手に似顔絵を描いている。 

サクレ・クール寺院の南西、アベス地区は、お店やレストランがいっぱい並んでいつもにぎやかだ。観光客だけでなく地元の人も多く、気取らない普段着のパリの雰囲気。下町情緒が残っているといったところか。フランスでヒットした映画「アメリ」の舞台になった地区でもある。

モンパルナス(エコール・ド・パリの時代の芸術家たちの中心地)と並んで、芸術の都パリを代表するエリアだ。
やっぱりパリはいい!アートと生活がうまく融合している。

遷宮だより ~御白石持(おしらいしもち)行事~

2013年08月02日 | 日記--感じたことなど
連日の猛暑の中、25日から26日は伊勢の方へ撮影に出かけた。

25日は、二見ヶ浦の近くにある御塩殿神社(みしおどのじんじゃ)で伊勢神宮の神饌として神事に使う堅塩を作る作業を撮影させていただいた。
御塩焼所(みしおやきしょ)では鹹水(かんすい)を鉄鍋で煮込み、粗塩を作る作業が、昔ながらの方法で行われていた。うだるような暑さの中で湯気をあげる大釜を見ていると、本当に大変なことだと思う。




26日からは、一連の遷宮諸行事のひとつで、新正殿の白い敷石を市民らが奉納する「お白石持(しらいしもち)行事」が始まるので撮影にうかがった。

写真のように地元の奉献団の人たちを中心に、宮川より拾い集めた「お白石」を奉曳車・ 木そりに乗せ、沿道や川を練り進む。
御木曳行事と同様に、揃いの法被姿で「浜参宮」の後、内宮は川曳き、外宮は陸曳きで「お白石」を運ぶのだ。神域に入ってからは、一人ひとりが白布に「お白石」を 包み、遷宮後は立ち入ることの出来ない新宮の御垣内、真新しい御正殿の近くまで進み、持参した「お白石」を 奉献する。



内宮、外宮で9月1日までの計22日間、地元の「旧神領民」に加え全国の「一日神領民」とで、延べ20万人あまりの人が参加する一大イベントだ。

僕は明日からは、しばらくぶりのパリ出張だ。