マッシーパパの遠吠え

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少子化問題を消費税増税にすりかえる辛坊治郎の詭弁は許せません!?

2009-01-29 08:50:15 | Weblog

昨日の「ズームインSUPER」の「ニュースのカナメ」で、辛坊治郎氏がフリップを持ち出して、「フランスの特殊出生率(2.02)が日本(1.34)をはるかに凌駕したのは彼我の少子化対策の違いにある」というのだ。

つまり、「日本の児童手当は子供1人あたり5000円。2人目から10000円ずつ増加。しかも、小学生迄で、所得制限がある。一方、フランスは子供1人では手当が出ないが、2人で約15000円、4人になると約52000円、それも20歳迄、且つ所得制限がない。又、フランスは出産休暇も多く、育児休暇も日本が出産後1年、賃金の3割支給されるのに対して、(第2子の場合)は月、約65000円も支給される。さらに、育児支援として、お手伝いさん雇用補助(約1万円~10万円)や子供3人以上の家族は地下鉄半額、大家族はプール・公園・展覧会、入場無料といったことまである」とその差を縷々(るる:細々)説明する。

そして、「これらの環境を作ったのはフランスの消費税20%にある」と言い、本日の結論は「消費税アップの前提として政治は何を使うか?を語れ!」と、彼の日ごろの持論に無理やり結びつけたのである。

ま~、この御仁らしいといえば、それまでだが、どうも我田引水の癖は直らないらしい。因みに、ニュースソースの「読売」記事(http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20090127ok03.htm)と比べてもらえばよく違いがわかるはず。少なくとも、そこには出生率の伸びのすべてがバラ撒き策にあるとも、消費税の奨めにもなっていないはずだ・・。

それはともかく、政財界をはじめ、ジャーナリストの「治郎」さんまで、何かあるとすぐに、「バラ蒔き」論を口にする。そして、消費税アップで必ず引き合いに出すのが、「高福祉、高負担」論である。

果たして、ホントに、それが「決め手」になるのだろうか。そういえば、小泉内閣でも、厚生年金改革で「少子化対策だ」と大声上げたが、やったことといえば、前述の児童手当を設けたこと。そして、鳴り物入りで閣内に入った猪口少子化担当大臣が考えたのも、「出産費無料」と「0~2才児の手当て増額」ぐらい・・。

でも、誰が、手当て目当てに無理して子供を生むだろうか!? 喜ぶのは、誰が反対しようが子供を生みたい親、「貰えるものなら何でもありがたく頂く」だけのことでは。それは又、お手当てを増やしてもあまり、変わらないと思うけど。

つまり、根本の発想が貧困だから、何年たっても一向に(少子化対策が)前進しないのである。

ただ、少なくとも、専門家はまじめに考えているようで、むしろ、お手当てだけでは駄目、ほかにも、①公費による保育所の拡充や保育員の増 ②学童の放課後の保育 ③夫の育児参加を支援する法整備 ④妊婦検診や出産無料化等々を提言している。

又、海堂尊氏などは小説「ジーン・ワルツ」に、1回に何十万円もかかり、しかも複数回行う必要のある不妊治療の医療費を保険適用にすることこそ少子化対策になると書いている。そして又、機能していない「周産期母子医療センター」と病院から救急医療が減っていく医療の崩壊は、闇雲に医療コストを削って来た厚生行政の誤りであると暗に、厚生官僚の蒙昧(もうまい:道理に暗いこと)を槍玉に挙げている。

ま~、それもこれも、すべて少子化対策一環であるのに間違いはないだろう。だが、マッシーパパにはそれだけでは根本的な何かを見落としているように思えてならない。

実は辛坊治郎氏自身も、かって、「専業主婦の減少こそ少子化の原因である」と言っていたのだ。そう、小泉出鱈目政治の5年間で、彼がやった弱者いじめが、どんどん庶民の生活を圧迫し、共稼ぎをしないとやっていかれない様にした。

又、専業主婦の課税強化と言う手法もそれを加速した要因の一つであろう。つまり、これでは真剣に子育てに時間を割けるわけがなく、子供をまともに育てられない。又、一方では共稼ぎによる放任から少年の非行も進み、昨今の凶悪犯罪の社会不安を呼んでいるので一層、子供が欲しくなくなる。このいたちごっこが少子化の大きな原因になっていることは疑いのない事実である。

いやそれだけでない。政府ですら、06年の労働白書で、他人事のように、「収入が少ない若者の未婚が少子化の原因」と報告をしているのだ(http://www.asyura.com/0601/senkyo25/msg/238.html)。

当たり前じゃん!結婚できないと子供ができる道理がないじゃん(えっ、産もうと思えばできるって!? そんなあほな)。それを、わずかな金を与えれば子供が増える!?と思ってるのだから、もう救いようがない。

ともあれ、少子化対策は小手先で解決するものでないということである。それだけに辛坊治郎氏の少子化問題を消費税増税論にすり替え、視聴者に刷り込もうとする姑息な術(すべ)は許されない。ジャーナリストの風上にも置けない男である。視聴者もご用心、ご用心!・・。

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