ケンカ太郎が29日の所信表明演説22分15秒のうち、1/3をさいて、民主党に「お聞きしたい」「要請する」と異例の逆質問を連発。一方、代表質問に立った小沢代表はそれには答えず、「私の所信を申し上げることにより、首相への答弁としたい」と交わす。そして、総理の演説を「明確な理念もビジョンも政策も示されていない」「唯一具体的なものは民主党に対する誹謗(ひぼう)中傷だ」と批判。「ムダ遣いを続ける与党官僚政権を許すのか、官僚のムダ使いを省いて国民の望む政策に優先配分するわが党を選ぶか」、国民に選択してもらうと自信を披瀝。堂々と政権奪取を宣言した。
まさに、民主党が麻生の敵失に乗じて打った戦術である。すなわち、「麻生内閣には語るべき政策がないから(小沢氏が)首相に質問しても意味がない。国会の場で、麻生氏より小沢氏の方が『首相の器』だと示す」狙い通りになった。
マッシーパパは所信表明も代表質問も、NHK国会中継でつぶさに見ていたが、ふと、巌流島の武蔵と小次郎の対決を想起した。小沢武蔵曰く、麻生小次郎の抜いた刀(政権)の鞘(政策)を放り投げたので、「小次郎負けたなり」と機先を制したのだ。
つまり、総理が国民に具体的な政権政策を語らず、野党に質問するのは立場がまったく逆。そして鞘を放り投げるというのは下野するということを意味するのである。
ところが、ローゼン麻生閣下に魅了された若者達は、小沢代表の閣下の質問に答えなかったことを、「逃亡」と揶揄しているようだが、所詮、”ひいきの引き倒”し、”引かれ者の小唄”にしかずである。
なんとなれば、所信表明に対する代表質問は時間制限されているからである。従って、益ないものに割く時間の余裕はない。又、質問は保障されても、答える義務は原則ないのである。閣下が、どうしても議論したいというのなら、これとは別に設けられた党首討論の機会に譲るべきだろう。
おそらく、麻生閣下は、訥弁の小沢代表にディベイトで勝つと自信を持つからこそ代表質問の場で戦おうとしたのだろう。いわば、追い詰められた自公政権の”政策”では何を言っても、国民受けしないことを知っているからである。だからこそ、政策で競うのでなく、「どちらが首相にふさわしいか」の”大将戦”に持ち込もうとしたと、マッシーパパは推測する。
もちろん、役者が一枚も二枚も上の代表は「金持ち喧嘩せず」でその誘いには乗らない。閣下にしてみれば、威勢よくケンカを売ったはいいが、相手が乗ってこないのではどうしょうもない。完全に目論見が外れ、逆に、「小沢」の株を上げる結果に終わったというのが今回の顛末でないか。
だが、民主党もこれで済ましては、単なるTVワイドショー向けのイベント、折角の攻勢も線香花火に終わってしまう。そこで、「二の矢を継ぐ」べく、鳩山氏に中山前国交相の任命責任、定額減税や法人税減税などの財源明示、汚染米転売や後期高齢者医療制度、拉致問題解決、金融不安、年金問題等々、閣下が肝心の所信表明で明確にできなかったことを舌鋒鋭く追求させたのである。
ともあれ、思わぬ機会から民主党のマニフェストをアピールできたこと、そして、民主党の政権構想の実行手順(工程表)と財源が示せ、財源の裏付けがないとの批判にも対抗できた。又、何かと、マイナスイメージの強かった小沢代表が、とつとつと国民に語る姿は少なくとも、国民目線には“小沢首相”が現実に見え始めたのは間違いないだろう。
あとは、補正予算審議を通じ、懸案事項の争点を明確にすることで一層、政権奪取が近づくのではかろうか。ますます、この先が面白いことになりそうである・・。♪
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