逃げ屋。
ツールを見てると、逃げ屋がほぼ必ず逃げています。なんででしょう?
実は、「逃げて、逃がされている」のです。
例えば平坦ステージでは、スプリンターを擁するチームにとって、アタッカーが一番怖い存在です。
残り10kmぐらいで、フレッシュなアタッカーが飛び出すと、スプリンターチームは2〜3人犠牲にして、そのアタッカーを追走して集団に引き戻します。
そんなことにならないように、スプリンターチームは、大体10km手前ぐらいから、トレインと呼ばれる一列棒状になって、集団を「超高速状態」にしておき、アタッカーが飛び出せないスピードを維持します。
「じゃあ、10kmより手前は?」となると、ここで、スプリンターチームは、アタッカーを潰す為に、「適当な逃げグループ」を許容しておくのです。
この逃げクループは、できるだけ、「(有力選手ではない)TVに映りたいだけのヘタレな選手」が好まれます。(←ツールに出てくる選手で、んな軟弱な選手はいないが…)
逃げが前方にいると、アタッカーがアタックしても、逃げグループに追いつくまでに脚を使います。
逃げグループに追いつくと、逃げグループも自分たちより先に逃したくないので、結局逃げグループと同化します。
こうなると、スプリンターチームは、チームの力でローテして、逃げとの距離を徐々に詰め(残り10km毎に1分詰める)、ゴール10kmぐらい手前で吸収します。
この距離を詰める時に苦労しないように、逃げグループにはヘタレぞろいである必要があるのです。
が、そのヘタレも、ただヘタレている訳じゃありません。できれば、逃げ切りたいのです。
なので、逃げの途中、いろんな芝居を打ちます。「もうダメだぁ〜の死んだフリ」の後の「実はオイラこんなに凄かったんです」とか。
厄介なのが、何ステージにも渡ってゆっくり走って体力温存し、後半のステージで逃げるヤツ。
もっと陰湿なのが、ツール前のレースは、わざと調子の悪いフリをするヤツ。(←いや、戦略でしょ)
ツールを見てると、「残り10km毎に1分詰める」の法則で、スプリンターチームが逃げを潰しに掛かりますが、実はこんな姑息な駆け引きが、繰り返されているのです。
前置きが長くなりましたが、その第12ステージ。今日も逃げてます。
が、今日は変な展開。なんと逃げに、エーススプリンターが3人も入っています。
たまにありますが、ツールも中盤に入り、もうスプリント賞の可能性がなくなると、そのスプリンター自身が逃げるんです。狙いはステージ優勝です。
なんと、今日はそのエーススプリンターで世界チャンピオンのアルカンシェルジャージを着る、フースホフトが逃げ切り勝利!まるで春のクラシックレースです。
フースホフトは、きっと昨日はゆっくりと脚を貯めていたんでしょう。今日、その姑息な手が生きました。(←作戦だってば)
しかし、アルカンシェルが勝つなんて、「アルカンシェルの呪い」はどこにいったんでしょう?
呪いをも無視する、強い世界チャンピオン。カッコイイよりも、早く呪われないと、なんか後で大変なことになりそう。
今日はここまで。
ツールを見てると、逃げ屋がほぼ必ず逃げています。なんででしょう?
実は、「逃げて、逃がされている」のです。
例えば平坦ステージでは、スプリンターを擁するチームにとって、アタッカーが一番怖い存在です。
残り10kmぐらいで、フレッシュなアタッカーが飛び出すと、スプリンターチームは2〜3人犠牲にして、そのアタッカーを追走して集団に引き戻します。
そんなことにならないように、スプリンターチームは、大体10km手前ぐらいから、トレインと呼ばれる一列棒状になって、集団を「超高速状態」にしておき、アタッカーが飛び出せないスピードを維持します。
「じゃあ、10kmより手前は?」となると、ここで、スプリンターチームは、アタッカーを潰す為に、「適当な逃げグループ」を許容しておくのです。
この逃げクループは、できるだけ、「(有力選手ではない)TVに映りたいだけのヘタレな選手」が好まれます。(←ツールに出てくる選手で、んな軟弱な選手はいないが…)
逃げが前方にいると、アタッカーがアタックしても、逃げグループに追いつくまでに脚を使います。
逃げグループに追いつくと、逃げグループも自分たちより先に逃したくないので、結局逃げグループと同化します。
こうなると、スプリンターチームは、チームの力でローテして、逃げとの距離を徐々に詰め(残り10km毎に1分詰める)、ゴール10kmぐらい手前で吸収します。
この距離を詰める時に苦労しないように、逃げグループにはヘタレぞろいである必要があるのです。
が、そのヘタレも、ただヘタレている訳じゃありません。できれば、逃げ切りたいのです。
なので、逃げの途中、いろんな芝居を打ちます。「もうダメだぁ〜の死んだフリ」の後の「実はオイラこんなに凄かったんです」とか。
厄介なのが、何ステージにも渡ってゆっくり走って体力温存し、後半のステージで逃げるヤツ。
もっと陰湿なのが、ツール前のレースは、わざと調子の悪いフリをするヤツ。(←いや、戦略でしょ)
ツールを見てると、「残り10km毎に1分詰める」の法則で、スプリンターチームが逃げを潰しに掛かりますが、実はこんな姑息な駆け引きが、繰り返されているのです。
前置きが長くなりましたが、その第12ステージ。今日も逃げてます。
が、今日は変な展開。なんと逃げに、エーススプリンターが3人も入っています。
たまにありますが、ツールも中盤に入り、もうスプリント賞の可能性がなくなると、そのスプリンター自身が逃げるんです。狙いはステージ優勝です。
なんと、今日はそのエーススプリンターで世界チャンピオンのアルカンシェルジャージを着る、フースホフトが逃げ切り勝利!まるで春のクラシックレースです。
フースホフトは、きっと昨日はゆっくりと脚を貯めていたんでしょう。今日、その姑息な手が生きました。(←作戦だってば)
しかし、アルカンシェルが勝つなんて、「アルカンシェルの呪い」はどこにいったんでしょう?
呪いをも無視する、強い世界チャンピオン。カッコイイよりも、早く呪われないと、なんか後で大変なことになりそう。
今日はここまで。
あの激しいコース設定で、芝居したり脚貯めたりって常人では出来ませんから、みんな凄すぎますね!
こういうのって、知ってると知ってないでは観戦の楽しみが全然違いますねー。
放送では、たまに「途中、しんどそうな顔をしてたのに、急に元気に戻ってアタック」なんて、「顔芝居」も見れますからね。
結構、喜劇的な所もあるかも。
では