スーパーマーケットで買ってきた、鶏のたたき
鹿児島では「鶏のたたき」や「鶏刺し」が当たり前のようにお店に並んでいます。
添付されていたタレと生姜でいただきました焼酎によく合います
鶏肉を生で食べるという文化は、鹿児島県と宮崎県の一部でしかみられない独特のものだそうです。
いつ頃から始まったものか定かではないようですが、江戸時代の郷土資料には、
行事のときに家で飼っていた鶏をつぶし、ササミのお刺身を食べていたという記述があるようです。
この食文化を守るため、鹿児島県と宮崎県は独自に厳格な衛生基準を設けていて、
食鶏処理場から加工業者、飲食店に至るまで、この基準が徹底されているのだそうです。
美味しくて安全な生食用の鶏肉が身近で手に入るのは、こうした皆さんの努力のおかげなんですね
私が東京に住んでいた頃、食品衛生責任者の養成講習会で、
「鶏肉のカンピロバクターによる食中毒がいかに怖いものか」というお話を伺いました。
先生の実体験も交えたそのお話はなかなか衝撃的なもので、強く印象に残っていますし、
これ以降は自宅で鶏肉を料理するときにも、かなり気をつけるようになりました。
そんなことがあったので、鹿児島に来てしばらく経っても鶏の生食については慎重でした。
生食について自分なりにいろいろと調べた上で、体調の良さそうな日を選び、
よし食べようとなるまでに、実は半年ほどかかっています
よく行くスーパーマーケットの鶏刺しコーナーには、
「高齢の方や体調がすぐれない方は食べるのを控えてください」という旨の注意書きがあります。
旅行などで来県される方にはぜひ体験していただきたい珍しい食文化ではありますが、
その際はご自身の体調と相談してから食べることをおすすめします