いまさらだが、2024年の振り返りをひとつ。
2024年は始まりから不吉だった。
年頭の1月の血液検査で肝機能の検査項目の一つであるγGTPが1300を超えたのだ。
そんなに急激に悪化するような身に覚えはない。
ここ2、3年は体調不良で、酒はたまに飲むことはあるものの、以前に比べればだいぶ量も減ったし、不摂生はしていない(というかできなくなっていた)。
精神科の主治医は、これの原因を薬の飲み過ぎと判断し、減薬に入った。
これが非常に大変だったのだが、これには前段の話がある。
というのは、2023年の12月にそれまで診てくれていた医師が退職し、主治医が変更になったのだ。
退職した医師はどうやら「立つ鳥、跡を濁す」形で辞めたようで、変更後の医師は専任者の治療法を全面的に見直しにかかってきた(開口一番、前任者へのぐちを言ってきた。患者に言うな、と思ったが)。
大量に飲んでいた薬を段階的に減らすと宣言。
そもそも、どれが効いているか判断できない状態だと断罪。
そして、まずはひとつやめましょうとなって、その診断のあとの血液検査で、上に書いたγGTPの異常な高数値が出てしまったので、「ほら見ろ。あいつのやり方は間違っていたんだ」という形で、さらに減薬が徹底されることになったのだ。
私はこれには参ってしまった。
というのも、一番効いているように思えた漢方を真っ先に止められたからだ。
安定剤代わりの半夏厚朴湯。
そして、就寝前に飲む、眠剤補助的な役割の柴胡加竜骨牡蛎湯。
まぁ、気休め程度のようなものだと思っていたのだが、止められてしまうと不安が高まった。
さらに、つらかったのは、安定剤のエチゾラムの減薬・断薬だ。
エチゾラムには依存性があることは以前から知っていたし、自分自身はそんなに依存などしていないという自覚があった。
だがしかし、実際にはかなりの長期間服薬していたこともあって、いかに自分がエチゾラムに依存していたかを思い知らされる結果となった。
もちろん、医師はいきなり断薬するのはリスクがあると理解していて、徐々に減薬したのだが、完全に断薬となってからの3ヶ月ほど(3月後半から6月ごろまで)は、猛烈な焦燥感と疲労感、そして筋肉のこわばりで、まさに塗炭の苦しみを味わう結果となった。
一時は真剣に別の病院に移ることも考え、ネットで探してみたが、田舎住まいのため、選択肢はないに等しく、結局諦めることとなった。
そんな状態で、夏を迎えたあと、秋ごろになってようやくエチゾラムの禁断症状が治まりだし、じわじわと少しずつではあるが、緩やかな回復傾向に入ることができた。
結果的には、変更になった新しい主治医の指示に従ったのは吉と出た。
2024年末にはγGTPの値も以前と同じかそれ以下にまで下がり、正常化したと言える状態になり、行動できる量も増えた。
現在は、抗うつ薬の類はゼロで、唯一、眠剤のフルニトラゼパムだけ服用している。
人間万事塞翁が馬。
そして、最近になってようやく酒が飲めるようになってきた。
そして、3年ほど続いていた夜8時就寝の習慣が、少しずつもとに戻り始めた。
こうしてみると、今までの治療は何だったんだ、ということにもなるわけだが、今更言っても詮無いことだ。
いまはただ、回復の道にあることを素直に喜びたい。