消えてしまった焚き火の上に立ち昇る煙
その先を見つめるしかない僕の目にはただ
小さくきれいな星たちしか見えなくて
手を伸ばせばそこに冷たい空気が漂っている
いつもなら通り過ぎていたはずの
その小さな空き地の片隅には
遠い昔に忘れ去られてしまったはずの
微かな神話の残り香のようなものが
確かに僕を手招きしてるんだ
静かに地を打つ雨
その匂いの中で初めて僕は
この”世界”の嘘を暴けたような気がする
あてもなく僕らは彷徨っている
あてもなく僕らは散り散りになりつつある
結局のところ、もう一度眠りにつきたいだけなのに
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