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明日20日、ゾウのはな子に会いにいこう(井の頭で66歳のお祝い会)

2013-01-19 | Weblog

本ブログ管理人の一言:東京吉祥寺にある井の頭公園で飼育されている「ゾウのはな子」の記事がでている。現在、最高齢を更新し続けており、今年で66歳という。

戦前に上野動物園で飼われていたアジアゾウ「花子(別名ワンリー)」の二代目だ。初代の花子は戦前にタイから贈られてきたが、戦時中に他の2頭のゾウ(ジョンとトンキー)と共に殺処分された。

万一空襲にあい檻が破壊され逃走した場合に危険という理由だった。ところが、知能が高いゾウは、毒入りエサを吐き出してしまうため、エサも水も与えずに餓死させたという。

ゾウたちは餌をもらうために必死に芸をして見せるが、徐々に力尽きていき、ジョン、花子、トンキーの順に崩れこんでいったという。そしてその細い目には涙があったという。

この実話は、児童文学作家・土家由岐雄の童話絵本のなかで、「かわいそうなぞう」という物語になっている。 絵本はまた、Fairthful Elephants のタイトルで英訳刊行もされており、米国の歌手で女優、そして社会活動家としても知られるシンディ・ローパーがCDの英語吹き込みを担当している。

いずれにしても、井の頭公園のゾウのはな子が元気なうちに会いに行ってみてはどうだろうか。東京の小学生であれば、必ず一度は遠足で、はな子に会いにきているはずだ。昔のあわい思い出がよみがえってくるに違いない。

ただし、はな子にあったら、思い出をむねに、家路を急ぐことだ。まちがっても、井の頭公園口にあるかの有名な焼き鳥店「いせや」に寄って一杯などと考えてはいけない。

――――――以下に引用。

 

ゾウのはな子、おにぎりに夢中 飼育最高齢66歳 東京

  国内飼育例の最高齢を更新しているメスのアジアゾウ「はな子」が、おにぎりにハマっている。体調を崩し、食生活を見直したのがきっかけだ。おかげで厳しい寒さも元気いっぱい。今月で66歳を迎え、20日には井の頭自然文化園(武蔵野市御殿山1丁目)で「お祝い会」が開かれる。

 ゾウ舎にある寝部屋。夕方、運動場から引き揚げたはな子が4回目の食事を取る。キャベツ10キロ、青草18キロ、食パンの6枚切りを5斤――。中でも、お気に入りは2升分もあるおにぎりだ。

 「普通のゾウではあり得ない餌なんですが、好んで食べています」と、教育普及係の高松美香子さん。

 はな子が食べる量は1日に80~100キロ。長い間、バナナやサツマイモ、ニンジンなど一般的にゾウに与える10種類ほどの餌を食べてきた。

 ところが、2011年12月、異変が起きた。食欲が極端に落ち込み、嗜好(しこう)性がめまぐるしく変わる。いったんは回復したものの、今度は便秘による腹痛で体をよじるようなしぐさが目立ち始めた。

 「メニューを抜本的に見直そう」。試行錯誤の日々が始まった。

 ゾウの食性を考えれば、メニューの中心になるのは、繊維質の多い餌だ。が、歯が1本しかなく、消化器系の衰えもあるはな子にとって、繊維質が多すぎると消化器内に長く滞留してしまう。様々な餌を与えて反応を調べた結果、たどりついたのが、おにぎりなど炭水化物中心のメニューだった。

 昨夏は寝部屋に初めてクーラーを入れ、この冬は従来のガス暖房に石油ストーブを追加するなどして温度管理にも気を配った。「おかげで、食欲が落ち込んだり、体調を崩したりすることなく、元気に毎日を過ごしています」と高松さん。

 はな子は2歳だった1949年にタイからやってきた。上野動物園を経て、54年から井の頭自然文化園で暮らしている。誕生日がはっきりしないため、毎年の元日に一つ年を取ることにしている。65歳を迎えた昨年、国内の飼育例で歴代最高齢だった神戸市立王子動物園の「諏訪子(すわこ)」(08年に死ぬ)に並び、今月1日で記録を更新した。

 66歳を記念した「お祝い会」は午前11時~正午。成島悦雄園長がオリジナルの写真紙芝居ではな子の歴史をひもとくほか、手作りケーキをプレゼントする。さらに式典後は寝部屋で、赤飯のおにぎりをごちそうするという。

 園によると、世界の動物園での長寿記録は台湾の台北市立動物園で飼育されていたオスの林旺(リンワン)(2003年に死ぬ)の86歳。

■はな子のあゆみ

1949年 タイ・バンコクから上野動物園に。公募で「はな子」と名付けられる

50年 都内を巡回する移動動物園に参加。大島滞在中、朝の散歩で逃げ出す騒動も

54年 三鷹、武蔵野市民の熱烈な要望で井の頭自然文化園に引っ越す。だが、56年には酔ってゾウ舎に忍び込んだ男性が、60年には飼育担当者が踏まれて亡くなる悲しい事故も

65年 ゾウ舎の運動場と来園者を隔てる堀に落下。階段状に積んだブロックの上にわらを敷いて、ロープで引き上げる

2007年 元気に還暦(60歳)を迎え、お祝い会や多彩なイベントを開催

12年 65歳を迎え、国内の飼育例で歴代最高齢だった神戸市立王子動物園の「諏訪子」(08年に死ぬ)に並ぶ

 

戦後を見続けたゾウ「はな子」65歳のお祝い会で・・・(2012/02/05)