晴、13度、78%
すでに10月の下旬に入りました。やっと「金木犀」が山吹色に色付きました。例年、9月の下旬にはふわっとあの甘い香りを嗅ぐことができます。ひと月遅れです。9月、10月の初めまで30度を越す暑い日が続いた福岡地方、この初秋の暑さのせいで「金木犀」は咲きそびれていたのだと思います。
朝方はまだ緑色だった小さな蕾が日中の好天で山吹色に染まりました。まだ開いていないので香りはありません。玄関の前にあるこの木を幾度も幾度も見上げて花を待ったのは初めてのことです。いつもならある日玄関を開けた途端に「あら、咲いたのね。」と辺りの空気が甘い香りで満ちていました。その瞬間が秋の訪れでした。
今年はそんな秋を飛び越して晩秋の気配が漂っています。夏が終わって着る服には袖を通すことがなく、一飛びにやや厚手のものを着込みました。暑すぎた気候は花の時期を延ばしてくれたものもありますが、秋を思わせる花や実は遅いと感じます。自然は敏感、でもちゃんと四季は巡ります。 「むかご」の実もまだこんなにちっぽけです。「むかごご飯」は先のお楽しみです。
今朝玄関を開けると、甘い香りが私を待ってくれているはずです。「金木犀」の香りがないと秋はやって来ません。