晴、21度、90%
昨日は義母の誕生日でした。94歳を迎えることが出来ました。足は不住になり歩行器を使って歩くのがやっと、この2週間に2回転倒して施設から連絡が入りました。一度は夜中にベットから落ちたらしく、床で寝ていたのだそうです。2度目は車椅子を自分で使用中エレベーターに挟まれていたそうです。エレベーターが動かないのに気付いた職員が発見してくれたと聞きました。痛みや怪我がなかったのは幸いです。施設側に出来るだけ移動はだれかを付き添わせて下さいと頼みました。本人の意思で動くことがあるので完全に付き添いはできないとの返事です。その返事に心もとなく感じました。
認知症がずいぶん進んでいます。下の始末が自分で出来なくなっています。介護度も上がりました。でも94歳を無事に迎えることができ嬉しく思います。朝一番に病院で薬をもらい、祝いの品と一緒に届けました。整形外科と内科で待ちます。2科ですから待ち時間が長く、多くの高齢な患者さんを目の前にいろんなことを考えました。
母、義父、義母と3人の年老いた姿を見てきました。それぞれに体に不自由が出てきます。体ばかりか意識だって認知が進むと本人の思惑通りにはいきません。お世話をしてくださる方もお大変ですが、みなさん仕事柄テキパキと対応して下さいます。家族の者は疎ましく思うこともありますから、かえって他人にお世話になる方がいいのかもしれません。一番辛いのは本人だろうなあとつくづく感じるようになりました。
私も64歳、高齢者の仲間入りです。親たちの状態は遠い先のことではなくなりました。自分を義母や母の立場に置き直すと、親たちが不憫に思えます。思うように外の空気を嗅ぐことも出来ません。食べたい物をいつでも食べたいと言うことも出来ません。施設の一律な食事です。お茶にうるさかった者だって施設ではお茶か白湯かわからぬ薄い薄いお茶で我慢です。しかも義母はコロナ禍、散歩もままならず外の景色は自室の小さな窓だけでした。さぞ、辛かっただろうと思います。風の匂い、花の移ろい、雨の心地よさ、自然を感じられるのは幸せです。
今月からガラス越しでない面会が短時間で再開されました。昨日の届け物の時は会わずにおきました。義母を3階の部屋から連れて来てもらうのにたくさんの職員の方の手を煩わせてしまいます。来月に入るとインフルエンザの接種で義母を連れ出すことができます。その時の楽しみにとっておくことにしました。
病院の待合の時間は思い巡らせるいい時間でした。「お母さん、94歳おめでとう。」