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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

堅尼地城(ケネディータウン)香港

2016年02月13日 | 香港

ガス、22度、94%

 マカオからフェリーに乗って、香港島に帰って来ます。小さな島を抜けながら、遠くに香港島の島影とともに見えるのが3本の煙突です。この3本の煙突が香港島に戻って来たと教えてくれます。3本の煙突の一帯はさほど高くない古いビルが建て込んでいます。この煙突の前を通り過ぎると、香港島セントラルの超高層のビル群が目映いばかりに目の前に拡がります。今から10数年前までの話です。

 この3本の煙突のある町の名前は、ケネディータウン、もしくは西環。香港島北側の西の端に位置する町です。セントラルから車で20分ほど、町の様子も町の匂いも全く違います。2000年に入る頃からこの町の再開発が始まりました。 その当時、この同じ場所に立つと、2階建てトラムの向こうに見えるのは海でした。埋め立てが進みその上には広い公園、そのまだ海側には自動車専用道路が出来ています。防波堤もなかったあの頃、風の強い日にはトラムは波を受けていました。

 並んで建っていた3本の煙突は、香港島のゴミ処理場の煙突と場の煙突でした。中国から電車で生きた牛や豚が九龍サイドのホンハムまで運ばれて来ます。そこからトラックに乗せられて、このケネディータウンまで連れてこられます。香港島内だけの市場に卸される牛や豚でした。今では中国から入ってすぐの町に近代的な場が出来て、香港中のを行っています。

 ゴミ処理場や場があったこのケネディータウン、どんな天気のいい日でも何か重い空気が流れていたような記憶があります。  場が無くなった今でも、肉を扱っていた組合の看板が町には残っています。

 車で通り過ぎるばかりのこの町、西欧人が道を行くのを見かけます。以前だったら、考えられない光景です。 洒落たレストランも出来ています。 昨年、地下鉄がこの町まで延長されました。場の跡地には、 こんな高層のマンションが出来ていました。ここからの景色、海が前面、ディズニーランドも見えるはずです。

 香港のいろいろな町が近代化するのを見て来ましたが、なんともこのケネディータウンほど様変わりした町はないのではと思います。まだ様変りの途中です。

高層ビルの手前は古い町並みが残っています。 昔から続くおかゆ屋さん。 こんな果物やさんもまだあります。 こんなスタイルの雑貨屋さんはもう見られなくなりました。よく見ると、左上、藤で編まれた枕の上段にねずみ取りが売られています。そうです、昔のケネディータウンはねずみ取りが必要な街でした。まだ、新しい物と古い物が共存しています。 香港島北側側の急斜面、昔ながらの階段とその横にはエレベーターが出来ています。

 こうして少しずつ少しずつ、懐かしい景色が消えて行きました。

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