雨、16度、98%
若い友人が香港にやって来ました。2月から4月にかけては、香港観光をお勧めしません。朝から霧です。日本より気温が高くても霧のせいで肌寒く感じます。100万ドルの夜景などと言われるピークに上がっても、見えるのはガスばかり、微かに明るネオンがみれればいい方です。何度も香港に足を運んでいる友人は兎も角、今回初の海外旅行の甥御さんにしては、香港はいい町とは思えないかもと心配します。お天気が悪くても、乗り物一杯、美味しいものも一杯の香港です。
彼女が日本から運んで来てくれるお土産は、いつも沢山、一遍に我が家が京都の匂いに包まれます。
八坂にある庚申堂のお猿のお守り。 我が家には申年が2人いますから、今年一年しっかり守ってもらいます。因幡薬師のペットお守りはモモさんに。
何百年と続く唐紙「唐長」の厚紙カード。 「唐長」の物を実際にみるのは初めて、実際に手にするのも初めて、これ欲しかった物です。
私が毎朝走る道でハリネズミに出会うことを心に留めてくれていたのでしょう。 ハリネズミのピンクッション。このピンクッション、刺繍用に使うつもりです。針仕事がきつい歳になって来ました。針箱を開けて好きな道具があると、仕事をするのが楽しくなります。
彼女から頂くもの、お土産ばかりではありません。小包で届くものも一日で買い集められた物ではありません。何日も行く先々で気に留めて買い置いてくれた物ばかりです。しかも、私がずっと以前に好きだといった物まで覚えていてくださいます。
ヴォリーズの建築物が好きです。近江から関西にかけて多くみられるヴォリーズの残した建物を見にいつかゆっくりと廻るつもりにしています。何処かでそんなこと書きましたが、 こんなパンフレットまで持って来てくださいました。家で、パラパラめくっていると、中からひらりと まさに京都といいたくなるようなにほひ袋が。
まだまだ、一杯あります。鰹のなまりの味噌漬け、ひと月以上置いて食べてくださいと念を押されているロワールのブランデーケーキ、田丸彌のお菓子。
私よりひと回りもお若い彼女のこの心配りにいつも頭が下がります。何を贈るか、相手を思う気持ちが基本ですが、相手の人の一言を心に留めているその繊細さに教えられます。お土産を開けている間中、私はキャーとかワーとか、ギャーとか口にしていました。お雛様を飾ったのはいいのですが、菱餅なんて省きましょうと思っていると、可愛い干菓子の詰め合わせ、お雛様の形の干菓子も入っています。
そういえば昨年も、彼女の節分のお豆で年が開け、彼女の干菓子で祝ったお節句でした。いつもありがとう。