晴れ、11度、58%
香港、昨日から急に寒くなりました。北からの、季節風も吹いています。からからの風が吹く中、ちょっと中心地を離れた地下鉄の駅を出ると、あ~、におってきました。香港の冬の風物詩とでも言いたい、焼きぐり売りです。
栗子と書いて、ロッチーと読みます。リヤカーを改造したものに、大きな中華鍋を置いて、石のようなものと一緒に時間をかけて焼くのです。 栗だけのおじさんもいます。今日のおじさんは、いろんなものを持っていました。ぎんなん(夜トイレに起きるのに効く)と、書いてあります。胡桃の殻付き、卵、ウズラの卵、落花生、里芋にサツマイモ。聞くと、肝心な栗子、まだ美味しくないということでした。
こうして、火を通してもらったぎんなんやお芋を、目方で買います。昔ながらに、ハトロン紙で作った袋に入れてくれます。手もかじかんでいます。大事に持って帰ってもいいし、リュックに入れていると、背中がカイロを入れたように暖かくなります。このおじさん達、胸にプラスチックケースに入った許可書を付けていれば、路上での仕事が認められています。ところが、警察ではないのですが、見回りの役人がいて、許可書を持っていないと、捕まってしまいます。どこからともなくやってくる、その役人達、許可書を持たないおじさん達は、役人が来たと気付くや、大きなリヤカーを推して、すごい勢いで逃げて行きます。未だに、香港、こうしたリヤカーに乗せて売っているストリートフードがあります。ずいぶん、数が減ってきましたが、臭い豆腐やカレー味の丸いつみれやココナッツがにおうクッキーのようなもの、レタスのはいったスープなど。
あれ、横を見ると ピータンと塩卵を売っているおじさんがいます。これ見たのは、初めてです。このおじさん許可書を持っていませんね。考えてみれば、日本だって昔は、道端でリヤカーにものを乗せて売っていましたよね。この冬も、焼きぐりを何度か買うことでしょう。