猿之助襲名披露公演（黒塚）

母と歌舞伎への続きです。

御園座での初の本格的歌舞伎
本当は宙乗りが有名三大名作の一つらしい
『義経千本桜』が観てみたかったのですが・・・

歌舞伎素人なので初心者でも楽しめるよう
イヤホンガイドを借りました。
（借りて大正解）


『小栗栖の長兵衛』

香川照之が歌舞伎役者：市川中車として初主演の演目。
セリフもわかりやすく
歌舞伎と言うより時代劇に近い感覚で
初心者には必須のイヤホンガイドも不要に感じたほど。
これが歌舞伎？と思ってしまったけれど
元々歌舞伎は一般大衆も楽しむ娯楽だったのだから
このようなタイプの作品も有りなんでしょうね

中車の香川さんも違和感なく溶け込んでました！


『黒塚』

これはチラシ等のイメージではかなり地味な作品で
初めて新猿之助を観るにはやや残念だなと思っていたのは
素人の浅はかさでした
とにかく、素晴らしかったです～

元々が能の作品だと言うことで
能の幽玄な世界
三日月や芒（すすき）などの
控えめな舞台セットもとても素敵でした

そして舞踏劇である舞とお囃子の素晴らしさ！
歌舞伎は元々は踊りがメインだったそうで
猿之助さんの踊りも本当にお見事

そしてこれぞ歌舞伎！！と思う演出、演技
老女（猿之助）から鬼に豹変して行く様はまさに歌舞伎！！
と言う感じでした～
初めて知った「仏倒れ」（イヤホンガイドのおかげ）
まるで仏像が倒れるかのように
花道で顔からばったりと倒れる荒業
公演中、毎日あんな風に倒れるなんて
猿之助さんの覚悟と潔さは素晴らし過ぎます！

舞と言い、荒業と言い
新猿之助さんは本当に素晴らしかった

歌舞伎に加え、能や長唄お囃子と言った
日本の伝統芸能を全て集めたような演目
初めての歌舞伎でこの『黒塚』を観ることが出来たのは
とてもラッキーでした～


『楼門五三桐』

大がかりなスペクタクル歌舞伎として有名なのが
この演目なんだそう。
たった１５分程度の演目ですが
とても華やかでいかにも歌舞伎らしい感じ

猿翁さんが出演予定でしたが
体調不良のため休演。
代役に息子の中車。
彼の演技が２演目観られたのはラッキーかも

でも、１５分はあっという間で
『黒塚』の後ではちょっと物足りなさも

【おまけ】

福山雅治からの祝い幕

イヤホンガイドの力も借りて
初めての本格歌舞伎観劇はしっかり堪能出来ました

欲を言えばオペラグラスも借りれば良かったと。
さすがに役者の表情は見えなかったので
隈取や見得をしっかり観たかったです


御名残御園座公演は３月２６日まで。
ネットのチケット販売は販売終了でも
結構空席もありました
当日券を求める行列も出来ていたので
観られるチャンスはあると思いますよ！

あぁ～、出来る事ならもう一度観たいです～～～

母と歌舞伎へ

母と御園座に行って来ました♪

今月から始まった市川猿之助、猿翁、中車の襲名披露公演のためです。


御園座行きを決めたのは最近の事。
先月末に「お練り」のニュースを見た母が
遠回しに行きたそうな事を言ったのがきっかけ


ちょうど今年のお正月、
大阪での襲名披露公演の『義経千本桜』がＴＶで生放送され
母と二人で観ていたことも行く気になった大きな要因です！！


「安い席が取れたら連れて行ってあげるわ」と言う事で
三等席のチケットを何とか手に入れる事が出来、
晴れて二人して本格的歌舞伎デビューと相成りました～♪


歌舞伎は２年半ほど前に初心者向けの
『松竹大歌舞伎』で一度だけ観たことがあるだけ


それ以降も機会があれば
本格的な公演を観てみたいと思ってはいたものの
やはり庶民には高い敷居


それが今回の襲名披露。
しかもミーハーな私は
俳優香川照之の歌舞伎役者への変身ぶりも観てみたかった

そして今の御園座では最後となる
“御名残御園座公演”でもあると知り
めったに無い貴重な公演は逃す手はないのです！


本当は『口上』と『義経千本桜』の方を観たかったのですが
母は夜は帰りが遅くなるから嫌と言ったため
やむなく昼の公演を選びました


けれど・・・

意外や意外！！！
その選択が功を奏しました～

昼の部の『黒塚』がとっても良かったのです

能が元となった演目らしいのですが
日本芸能の粋をたっぷり見せてもらった気がして大満足

２階の最後列でも十分堪能出来ました



今回の御園座ツアー、
ＪＲで行きましたが
考えてみれば母と電車に乗るなんて初めて！
母自身も電車に乗ること自体が何十年ぶり？

そんな事もふくめ
色んな意味で良い思い出の一日となりました


本公演についてはまた後程アップします♪