気 楽 荘

趣味の事やら、日々の事、
思いつくままお気楽に。

終の信託

2012年11月03日 | 「 えいが 」
この映画、最初から、なにか違和感のようなものを感じていた。
患者が、医者の善意につけこむというか、母性本能を利用するというか、
なるほど、意識がなく、自分の望みを伝えられなくなる可能性があるとしたら、
その時、やって欲しいことを、あらかじめ誰かに頼むというのは分かる。
なぜ、それを、個人的な形で託すんだろう?遺言状や、自分に何かあった時
読んでくれといった、手紙の形でいいはずだ。
もちろん、あの検事の言うような、3つの状態の時にのみ、
死に至らせることが許されるとしたら
自分の望みを叶えてもらえないのだろうと知って、それを頼んだとしたら、
ある意味、確信犯的な意味も持ってくるのではないか?
話の中に、「少しでも多くのお金を残したやりたい」・・・・保険金とかも
絡んでくるのかも知れない。
医者の方にも問題があるのではないか、人の死を託された時、
その家族に何の相談もせずに、約束を果たそうとする・・・映画の中の
キャラクターからすると、そういう行動をとるだろうなということは
容易に想像できてしまう。
そう感じていたことが、検事に呼び出しを受けた時に「ほらな」と
思ってしまった。
ラストに、テロップによって、その後の経過が知らされるということは、
何か、基になった事件のようなものがあったのだろうとは思うので、
医者のキャラクターや患者との係わり方に、まったくの創作によるものが
あったとは思えないように感じた。

テーマが尊厳死にかかわるような話なので、普段、死期について
考えるようなことのない自分が偉そうな事は書けないが、
やはり、手順を踏まえて、万全に事に当たらないと、
その人にとっても、残された人、ことにあたった人にとっても
不幸な結果を招くことになりかねないと思った。

あと、怖いと思ったのは、意識をなくしてしまっても、
医者が「回復?の望みがある」と判断してしまったら、
本人にとって望まない形であろうとも、法律を遵守する限り、
無理矢理にでも、生かされてしまうんだなぁということでした。
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