年下研究

『けいおん!!』トンデモコジツケ連鎖中!涼宮ハルヒの憂鬱の謎解きコジツケの履歴保管庫。

佐々木キョンネタ続き…夢で会いましょう3?

2007-12-24 02:24:25 | 涼宮ハルヒ
…少し暴走が過ぎたかもしれません。ただ、謎解き編が続いて、色気不足だったので丁度良いと思います。
実際、描いていて「謎解き」と「お色気」は別の楽しさなので、やり分けないと満足度も半ばまでです。
最近勉強になったのは、尊敬する「悪い習慣」さんが、「後期クイーン問題」というのに言及しておられまして、いろいろ派生しそうな問題提起だと思いました。
中学の頃に、論文読解の素材で読まされた文章に、60年安保のとき国会正門前にいた人の回想が有って、テレビで現場を見ていたその著者の知人は「そこは危険だ」と思ったのに、その著者は「現場で何が起きてるか全然判らず、のんびりしたものだった」と記憶しているというギャップが面白かったのですが、この「立場によって事実が変わる」「状況に巻き込まれてる観察者には何が起きてるか確定できない」という問題が「後期クイーン問題」に相当するようです。
これを応用すると芥川龍之介の「藪の中」、竜騎士07「ひぐらし」、クリントイーストウッド「父親達の星条旗/硫黄島からの手紙」、といった物語群になるのでしょう。NHK大河ドラマで誰を主人公にするかで、信長や新撰組が善にも悪にもなるのもこの現象だと思います。
あじゃぱーの沖名さんが等価値の二人主人公のいる話を描くのに苦労した折、アナログ漫画に慣れ親しんだ世代の作家は「どちらかを主人公にしなければいけない」の一点張りで「どうやって二人主人公を可能にするか」という沖名さんの疑問に知恵を貸してくれる先輩はいなかったという話を聞きましたが、若い世代は「後期クイーン問題」を積極的に活用したいようです。
確定できないことが問題だと考えるのは「近代的」「一神教的」で、複数視点が統合できないのは問題ではないという若い世代の割り切りは「近代批判的」「多神教的」ですね。「未来的」かどうかは今後の漫画の進歩によって歴史的に検証されると思います。各人のネタ展開に合った工夫で克服してゆくしかありません。
私は、SOS団側からの佐々木団についての敵情分析、佐々木団側からのSOS団についての敵情分析、の二面から「分裂」~「驚愕」展開を予想するというやり方をやっております。
キャラ達には後期クイーン問題が起きているので、「予想」といっても別に憶測で構わないし、間違っていたって構わないのです。沖名さんの悩みを聞かなかったら、片方視点だけで満足していたでしょう。また「謎本」の様な「論文形式」だったらこんないいかげんは出来ないでしょう。形式の選択は大事ですね。
この問題についてはまた触れることにします。