福島から出演した阿部純や佐藤香&なごみ~ずは、見えない放射能に故郷を追い出さ
れて未だ還ることのできない人々、人も食べ物も大自然も汚染された中での苦難生活、
遅々として進まない除染と復興、既に始まっている福島県民への差別、etc、まさに福
島県民にしか理解し得ないようなリアルな歌詞と、洗練された演奏が、大いに共感を広
げました。
阿部純や佐藤香、そしていわき雑魚塾もそうですが、福島をはじめ各地のコンサート
で共演していただいた縁もあって出演要請したものです。
日本一の原発密集地の福井県から友情出演された武生センター合唱団は、地元の茨城
センター合唱団と合同チーム「海の軌跡合唱団」を編成して、長い原発とのたたかいの
中で創作された合唱組曲「海の軌跡」を演奏しました。
再三再四繰り返される放射能漏れと事故隠し、原発下請け労働者の苦難、住民にはア
メとムチによる懐柔と抑圧、ここでも「若狭には嫁にやるな」という差別があるという
のです。
そしてこの真実を報道しないメディア。何事もなかったかのような状況報告、反対す
る住民運動もないという、隠蔽・歪曲・捏造のまさに大本営発表です。
真実や住民サイドの情報が、当事者の肉声による美しいハーモニーとなり、その心底
からの歌声はとても説得力があり共感を呼びました。
この武生センター合唱団も、昨年の定期演奏会にヒューマン・ファーマーズが招かれて
演奏してきたことが縁となり、東海村ジャンボリー出演のきっかけとなりました。
うたごえ関係の合唱サークルとしては、トップレベルの埼玉合唱団も出演しました。
地元の加須市にある福島県双葉町民の避難所を訪問し、支援のうたう会を何度も開いて
います。またジャンボリーの前日には、福島県を訪問し、いわき市で双葉町民と交流し
、翌日東海村に乗り込むという熱の入れようでした。
特に、最後に演奏した「人間の歌」が圧感でした。
わがヒューマン・ファーマーズをはじめ、ウッドランドリンギング、館林ロストシティ
ーランブラーズ、小野操とその仲間たちなど、北関東ジャンボリーのレギュラーチーム
や、いわき雑魚塾は、この間に創作した大震災・原発事故・憲法九条を表現した作品の
数々を、エネルギッシュに披露し喝采を浴びました。
本当に贔屓目ではなく、それぞれの、地域での地道な演奏活動が滲み出ていた演奏だ
ったと思います。
わがヒューマン・ファーマーズは、北嶋誠、佐藤せいごう、久保田秀幸、吉川路子、大
泉和美、加藤浩一の6名で臨みました。演奏曲は、原発事故への被災者の怒りを表現し
た「ふるさとを汚したのは誰」(作詞作曲 北嶋誠)、百姓フォーク代表曲の一つ「緑
の風に吹かれて」(作詞 北嶋誠・作曲 吉川路子)、九条ソングから「九条の風」(
作詞 笠木透・作曲 佐藤せいごう)の三曲を演奏しました。
笠木透さんからは、「今日のヒューマン・ファーマーズは、めずらしく良かったね」とお
褒め?の言葉をいただきました。
もとより過信満々のわがメンバーたちだけに、これによって一層頭に乗ることのない
ように引き締めていかなければなりませんが。
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