ビールを飲みながら考えてみた…

日常の中でふっと感じたことを、テーマもなく、つれづれなるままに断片を切り取っていく作業です。

ちょっと待ってよ!って話

2006年04月23日 | 新サービス奮闘記!
例えば、家でアライグマを飼っていたとして、多くの人はそれを「かわいい」と思うだろうが、中にはそれが熊のように自分を襲ってきたらどうしょうと怖れる人がいる。バカな話だと思うかもしれない。全くだ。しかしこういった似て非なるものに対して、異常に警戒する人たちがいるのも現実なのだ。

現在、うちの会社では2つの「似て非なる」サービスを開発している。

例えば「プロマイドカード」を開発している部隊がいて、その一方で「下敷き」を開発している部隊がいるとする。おそらくユーザーの立場からすれば、下敷きが欲しいからといってプロマイドカードを買う人はいないし、パスケースにおしゃれなカードを入れたいからといって下敷きを買う人もいないだろう。

しかしいざ商品化を考えた場合、2つの部隊が人気のある同じ「アイドル」の、もしかしたら同じ「写真」をモチーフとして使うケースはもちろんある。

普通に考えれば、両者は全然別物だし、両方とも売れればそれだけ企業としてはいいわけだけど、アライグマを熊だと警戒する人たちからするとそうはならない。同じ「写真」を使っているということだけで、プロマイドカードと下敷きで同じ写真を使っているけど、問屋から何が違うのか問い合わせがあった場合にどう応えたらいいだろうかと心配し、あるいは下敷きがバカ売れしてプロマイドの市場が食われたらどうしょうと戦々恐々とする。挙句の果てに、もう一方の製品のリリースを邪魔しようとしたりする。

傍から見ると全く馬鹿げた話だけれど、「プロマイドカード」が部長お墨付きの大々的なプロジェクトなのに対し、たった2人でこつこつ進めた「下敷き」の企画の方が評判がよかったりするとこれが結構大変だ。

「これは下敷きなんです!」

という当たり前のことを、どう説得するか―。
何とも馬鹿げた話なんだけれど、こういう作業を1つ1つクリアしなければならないというのが実情。問屋に説明するのが大変だから、「プロマイドカードに下敷きをセットで販売したらどうかな」みたいなことを言われたり、まぁ、それはそれで販売戦略としてはあるのかもしれないけれど、そもそもの発想がおかしいだろうってことが見えていない。

何故、こうユーザーやサービスを見ない発言が多いのだろう。
社内や関係者の調整や根回しに追われて、本当にやるべきことが見えていない。僕らが本来すべきなことはシンプルで、「ユーザーに指示されるようなサービスを開発する」ということくらいなのに。

というわけで、リリースまでのスケジュールが押し気味であるにもかかわらず、週明けにはこのあたりの調整を行うことになりました。。。






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