
◎2018年11月18日(日)
崇禅寺駐車場(9:00)……赤城神社……経塚山……花柄峠……崇禅寺……駐車場(11:30)
一昨年、去年と崇禅寺のモミジを見て、つい恒例の気分になっている。宝徳寺の床モミジも良いが、テレビ番組で紹介されたりしているから、今年は混みそうだし、自分には宝徳寺よりも、崇禅寺のモミジの方がお気に入りだ。 見ごろにはまだ一週間は早いだろうことはわかっている。出がけに昨日の様子をネットでチェックもした。やはり半分紅葉のようだ。それを楽しむのもいいか。天気もはっきりせず、歩きネタも特別にないし。
ただのモミジ見物ではつまらない。経塚山先の花柄峠付近から崇禅寺に下る道があることは5年前に歩いた時に知っていた。これが寺に近づくと「弥陀の小径」につながっているはず。前から興味もあったのでこれを歩いてみることにしよう。
(駐車場から。328m標高点かと思う)

どんよりした天気の中、崇禅寺の方までは入り込まず、門前車道沿いの駐車場に車を入れる。他に車が一台あるだけ。やって来た方向に戻り、車道を赤城神社に向かう。ふれあい道とは知らなかったが、赤城神社まで0.9kmの標識がある。あとで調べると、このふれあい道は「吾妻山から自然観察の森へのみち」というらしく、吾妻公園、吾妻山、ネイチャーセンター、崇禅寺、赤城神社を結んでいる。山中は吾妻山周辺となる。桐生では他に、新里から梨木温泉を経由してわたらせ渓谷鉄道の本宿駅に至るふれあい道「梨木へのみち」があるようだ。環境省がどういう基準でふれあい道を設置したのか。関東をぐるりとつなげているのはわかるが、既存の道をわざわざ整備して(道標を立てただけのところもある)シリーズ物に仕立て上げるのにどんな意義があるのだろう。
(道路傍で見かけた石祠)

(小倉の石幢)

(その前に置かれた石塔)

赤城神社への途中で、小高いところに石祠を見かけてわざわざ見に行き、「小倉の石幢」にも立ち寄る。石幢周辺は5年前に比べてかなりヤブ化していて、標識そのものが半分隠れている。気づかずに素通りしてしまいそうだ。
(赤城神社)

(こんなのを見ていたらズボンがトゲトゲ、ネバネバになった)

赤城神社に着くと、まずは見たいものがある。神社先の道沿いに置かれた石碑、石仏群。ここもまたヤブ化していて、さっきの石幢と合わせ、ズボンにかなりのトゲトゲが付いてしまい、取るのに手間がかかった。最初に見つけた時に比べて感慨は薄い。桐生あたりではこんなのがあちこちにあって当たり前といった思いがあるからだろう。
(歩きやすいハイキング道。傾斜も緩やかで幅も広い)

(気になった「ソノダ山」の標識)

神社下脇の階段を登って少し行くと、神社の裏手から出ているハイキング道に合流。しっかりした道を登る。相変わらずのダブルストックだ。どんよりした天気のせいか、紅葉の具合はさっぱりわからないが、元々きれいなところなのか。緑に混じって焼けたこげ茶の葉が目立つ。
途中、右下に向けて「ソノダ山→」の手書き標識が樹に括り付けられていた。そんな山があるのか。これもまた後で調べると、『やまの町 桐生』に「園田山214.3m」として記載があった。興味がそそられたが、寄り道している気分ではなくパスした。いずれということにしても、特別な魅力があればともかく、わざわざそれだけで行くのも考え物だ。そういえば、桐生には園田姓が多いのか。途中で見かけた議員ポスターに園田某があったし、高校の同級生にもいた。『やまの町』に記された園田氏の流れを汲むのか。
淡々と登っている。人の気配はないが、遠くで銃声が散発的に聞こえる。群馬県は15日から狩猟が解禁されたようだ。こうヨタヨタと歩いていると、とっさのすばやい行動もできないので、特に桐生や足利の里山あたりでは注意しなければならない。今のところ至近での発砲音はない。
(周辺の彩りはこんなもの。晴れていたとしても、これからを期待しても無理はあるだろう)

(南方面に桐生を垣間見る)

道が分岐した。尾根から外れた左手にロープが張られ、「登り→」のプレート。道がしっかりしているので巻き道かなと思い、それに従ったが、すぐに尾根道に合流し、尾根道には「下り→」のプレート。混雑するルートでもあるまいし、これは意味不明。桐生の町がよく見える。正面に見えるのは吾妻山から鳴神山に続く尾根。春にでもなったら二度目の縦走ピストンを試してみたい。その奥に見えるのは仙人ヶ岳の尾根だろう。
(経塚山山頂。ここから道は貧弱になる。ここまでの整備された道にしても、そんなに集客を望めるところでもないような気がするが)

(アップにすると失礼なのでこの大きさにしておくが、右下に328mと記されている)

展望を楽しみ、一登りすると経塚山。ここまで赤城神社から29分。コースタイムは確か30分だからまずまずの足運びだったようだ。ここでしばし休憩して一服。備え付けの寒暖計は10℃になっている。
ここでちょっとおかしなことに気づいた。奥にある山名板。手間をかけて作った板のようだが、書き添えられた標高が328mとなっている。1/25000地図で確認する限り、経塚山は340m以上350m未満の範囲にある。328mというのはさらに北の標高点だ。おそらく、328mを経塚山と勘違いし、登ってみたら、ここに経塚山の標識が置かれていた。そのまま離れた所に設置したといったところではないのか。板の作者がお気づきになっているのかどうか。場合によっては、これを鵜呑みにして328mの位置にいると思う人もいるだろう。里山だから、下に街並みも見えるし、特別に危険はないだろうけど。
(ピンクのツツジ。この時期でも低山ではよく見かける)

(ご立派な樹だった)

さらに北に向かう。ここも下っては登るの繰り返しになる。しっかりした道も、経塚山を過ぎると踏み跡になってしまった。明瞭な紅葉はないままに、季節外れのピンクのツツジが咲いていたりする。よくは知らないがそういう種類なのだろう。
(328m標高点付近)

(間違って下っている)

(正解はこちら)

杉の植林が右手に出てきて、登ると328m標高点。また下って登って次のピーク。ここでミスをする。北東に角度を変えるべきところを北に下ってしまった。里が近くに見え、その先には上り状になっている尾根がない。やっちまった。天気も悪いし、崇禅寺のモミジはあわてることもあるまい。石標に腰をおろして一服する。ちょっと身体が暑くなってきた。水を飲む。先日の大坊山もそうだったが、水の摂取量が多くなったような気がする。これまで、この程度の山なら真夏でも汗をかいても水なしで歩けた。
手前ピークに戻って北東に下る。ここは間違いそうなところかもしれない。北の尾根型の方が明瞭だ。落ち葉で滑りそうだ。かなり慎重に下ったが、途中、右手からトラバース道が合流。つまり、このピークに上がらずともに行けるようだ。
(ここを行くのかと迷った)

(花柄峠?の標識。直進方向には何も記されていない)

鞍部に着くと、林道のような道が右から合流。はて、これが崇禅寺に下る道なのか。標識があったと記憶しているが。周囲には見あたらない。ちょっと上に行ってみると標識が目に付いた。
崇禅寺の方向に細い道が続いている。弥陀の小径に続くのはこれだな。どういうわけか、さっきの林道にクロスすることはなかった。あれは純粋な作業道か。字がかすれた標識には「花柄峠みち」と記されているようだが、ここが花柄峠なのか。峠はもう少し先かなと思っていたが、どうもすっきりしない。鞍部だから、峠だと言われれば確かにそうではあるが、ピークが峠になっているところもある。
(崇禅寺へ続く道)

(伐採地に出る)

(吾妻山)

(それに続く稜線)

崇禅寺の方に向かう。まさに小径といった感じの道が続いている。だが区間は短く、いきなり伐採地に出てしまった。ここからの眺めは悪くはない。正面に見えるのは吾妻山だろう。たかが吾妻山と思えど、ここよりも150m以上も高く、堂々としたものだ。経塚山あたりで茶を濁したことが恥ずかしくなってくる。母校の校歌の歌詞に「あづまの山の嶺高く…」というのがあった。何でまたあんな吾妻山なんてと思ってはいたが、ここから見る吾妻山はまさに桐生の町の象徴とも言えるだろう。考えてみれば、足尾山地が迫った桐生では、川内や梅田からなら鳴神山も見えるだろうが、中心部からでは見えるはずもなく(高いビルならともかく)、やはりシンボルは吾妻山ということになろう。
ぼーっと突っ立って景色を眺めていたが、どんより天気は薄雲になり、空には青みも出てきた。崇禅寺のモミジも少しはきれいに映えるだろう。では下るか。伐採地斜面には作業道が下っているが、尾根上に花柄峠からの小径が続いている。
(崇禅寺はもう少しだろうが)

(まだまだ半端というよりも、色づきは感じない)

(つい気になって見てしまう。こんなに大きな山とはこれまで知らなかったし)

(階段が出てきて)

(雰囲気も出てきたが)

(行き着いたところは墓地)

(褪せた色だが、寺のモミジの様子からしてこれからのようだ。紅葉の判断は素人には難しい)

雑木の中をしばらく歩いて行くと、階段が現れる。地図上で実線になっている(これが「弥陀の小径」かと思う)部分に入り込んだようだ。階段は途切れ、ササの間の小道になった。左下前方、樹間越しに赤いのが見える。おっ、お祭りが始まっているようだな。
だが、小径はそのまま会場には直結していず、上の墓地につながっていた。ちょうどベンチもあって、腰掛けて一服するつもりでタバコを出しかけたら、下から二人連れが登って来た。話をすると、地元桐生の方らしく、崇禅寺のモミジを見終わって上に登って来たとのこと。こんなところにハイカースタイルがいたことを不思議がられ、いろいろと歩いて来たところを聞かれた。別にお二人はこれから山に登るというわけでもない。崇禅寺に来る前に宝徳寺に行ったら、人がいっぱいで中に入れず、床モミジは見られなかったそうだ。やはりなぁ。ではモミジ祭りを見に行くか。結局、タバコを吸うタイミングはなくしてしまった。
(ここでようやく赤いのが遠くに見えてくる)

(寺の上に出る)

周囲はまだまだ緑だ。ササが繁っているからなおのこと。そのうち寺に近づくに連れて赤いのが混じってくる。緑と赤の共存。赤はまだ弱い。当初から一週間から十日は早いと思っていたからほぼ予想通り。そんな半端な紅葉もまたそれなりに良い風情だ。嫌いではない。終わりかけを見るよりはましだろう。
(以下、見出しは不要だろう。その1)

(その2)

(その3)

(その4)

(その5)

(その6)

(その7)

(その8)

(その9)

(その10)

(その11)

(その12)

(崇禅寺本堂)

(この辺で終わりにする)

周回して寺の前に出る。今日からライトアップするのか、その準備に追われている人たちの姿。見物客も40人ほどいるか。大きなレンズで写真を撮っている人も多い。中には、いただいた朱印をスマホで撮っている若い女性もいる。ここの御朱印は、特にこの時期に合わせていろんな種類から選べるらしい。自分も朱印帳を持って来ればよかったかなと後悔したが、失敗したなと思うほどのものでもない。そこまでのめり込んではいない。
(去年、一昨年ともに、この通り沿いのモミジはすごかった。真っ赤になるのは少なくとも一週間後だろう)

(崇禅寺入口)

(駐車場。ここから見える吾妻山はそれほどの山容を感じない)

もう一回りして門を出て駐車場に向かう。さきほど話しかけられた二人連れのダンナさんの方がブラブラしていた。「またお会いしましたね」と声をかけられ、寺の上の山を指さし、左から登って来て、上から下って来たんですよと説明してやったが、桐生にお住まいでいながら、あまり山には興味がないようで(自分には何とももったいないなと思ったが)、経塚山なんて持ち出してもどんなものかなと思い、それは黙っていた。
出発から2時間半のハイキングだった。まぁ、こんなものでしょうといったところか。
(本日の軌跡)

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」
崇禅寺駐車場(9:00)……赤城神社……経塚山……花柄峠……崇禅寺……駐車場(11:30)
一昨年、去年と崇禅寺のモミジを見て、つい恒例の気分になっている。宝徳寺の床モミジも良いが、テレビ番組で紹介されたりしているから、今年は混みそうだし、自分には宝徳寺よりも、崇禅寺のモミジの方がお気に入りだ。 見ごろにはまだ一週間は早いだろうことはわかっている。出がけに昨日の様子をネットでチェックもした。やはり半分紅葉のようだ。それを楽しむのもいいか。天気もはっきりせず、歩きネタも特別にないし。
ただのモミジ見物ではつまらない。経塚山先の花柄峠付近から崇禅寺に下る道があることは5年前に歩いた時に知っていた。これが寺に近づくと「弥陀の小径」につながっているはず。前から興味もあったのでこれを歩いてみることにしよう。
(駐車場から。328m標高点かと思う)

どんよりした天気の中、崇禅寺の方までは入り込まず、門前車道沿いの駐車場に車を入れる。他に車が一台あるだけ。やって来た方向に戻り、車道を赤城神社に向かう。ふれあい道とは知らなかったが、赤城神社まで0.9kmの標識がある。あとで調べると、このふれあい道は「吾妻山から自然観察の森へのみち」というらしく、吾妻公園、吾妻山、ネイチャーセンター、崇禅寺、赤城神社を結んでいる。山中は吾妻山周辺となる。桐生では他に、新里から梨木温泉を経由してわたらせ渓谷鉄道の本宿駅に至るふれあい道「梨木へのみち」があるようだ。環境省がどういう基準でふれあい道を設置したのか。関東をぐるりとつなげているのはわかるが、既存の道をわざわざ整備して(道標を立てただけのところもある)シリーズ物に仕立て上げるのにどんな意義があるのだろう。
(道路傍で見かけた石祠)

(小倉の石幢)

(その前に置かれた石塔)

赤城神社への途中で、小高いところに石祠を見かけてわざわざ見に行き、「小倉の石幢」にも立ち寄る。石幢周辺は5年前に比べてかなりヤブ化していて、標識そのものが半分隠れている。気づかずに素通りしてしまいそうだ。
(赤城神社)

(こんなのを見ていたらズボンがトゲトゲ、ネバネバになった)

赤城神社に着くと、まずは見たいものがある。神社先の道沿いに置かれた石碑、石仏群。ここもまたヤブ化していて、さっきの石幢と合わせ、ズボンにかなりのトゲトゲが付いてしまい、取るのに手間がかかった。最初に見つけた時に比べて感慨は薄い。桐生あたりではこんなのがあちこちにあって当たり前といった思いがあるからだろう。
(歩きやすいハイキング道。傾斜も緩やかで幅も広い)

(気になった「ソノダ山」の標識)

神社下脇の階段を登って少し行くと、神社の裏手から出ているハイキング道に合流。しっかりした道を登る。相変わらずのダブルストックだ。どんよりした天気のせいか、紅葉の具合はさっぱりわからないが、元々きれいなところなのか。緑に混じって焼けたこげ茶の葉が目立つ。
途中、右下に向けて「ソノダ山→」の手書き標識が樹に括り付けられていた。そんな山があるのか。これもまた後で調べると、『やまの町 桐生』に「園田山214.3m」として記載があった。興味がそそられたが、寄り道している気分ではなくパスした。いずれということにしても、特別な魅力があればともかく、わざわざそれだけで行くのも考え物だ。そういえば、桐生には園田姓が多いのか。途中で見かけた議員ポスターに園田某があったし、高校の同級生にもいた。『やまの町』に記された園田氏の流れを汲むのか。
淡々と登っている。人の気配はないが、遠くで銃声が散発的に聞こえる。群馬県は15日から狩猟が解禁されたようだ。こうヨタヨタと歩いていると、とっさのすばやい行動もできないので、特に桐生や足利の里山あたりでは注意しなければならない。今のところ至近での発砲音はない。
(周辺の彩りはこんなもの。晴れていたとしても、これからを期待しても無理はあるだろう)

(南方面に桐生を垣間見る)

道が分岐した。尾根から外れた左手にロープが張られ、「登り→」のプレート。道がしっかりしているので巻き道かなと思い、それに従ったが、すぐに尾根道に合流し、尾根道には「下り→」のプレート。混雑するルートでもあるまいし、これは意味不明。桐生の町がよく見える。正面に見えるのは吾妻山から鳴神山に続く尾根。春にでもなったら二度目の縦走ピストンを試してみたい。その奥に見えるのは仙人ヶ岳の尾根だろう。
(経塚山山頂。ここから道は貧弱になる。ここまでの整備された道にしても、そんなに集客を望めるところでもないような気がするが)

(アップにすると失礼なのでこの大きさにしておくが、右下に328mと記されている)

展望を楽しみ、一登りすると経塚山。ここまで赤城神社から29分。コースタイムは確か30分だからまずまずの足運びだったようだ。ここでしばし休憩して一服。備え付けの寒暖計は10℃になっている。
ここでちょっとおかしなことに気づいた。奥にある山名板。手間をかけて作った板のようだが、書き添えられた標高が328mとなっている。1/25000地図で確認する限り、経塚山は340m以上350m未満の範囲にある。328mというのはさらに北の標高点だ。おそらく、328mを経塚山と勘違いし、登ってみたら、ここに経塚山の標識が置かれていた。そのまま離れた所に設置したといったところではないのか。板の作者がお気づきになっているのかどうか。場合によっては、これを鵜呑みにして328mの位置にいると思う人もいるだろう。里山だから、下に街並みも見えるし、特別に危険はないだろうけど。
(ピンクのツツジ。この時期でも低山ではよく見かける)

(ご立派な樹だった)

さらに北に向かう。ここも下っては登るの繰り返しになる。しっかりした道も、経塚山を過ぎると踏み跡になってしまった。明瞭な紅葉はないままに、季節外れのピンクのツツジが咲いていたりする。よくは知らないがそういう種類なのだろう。
(328m標高点付近)

(間違って下っている)

(正解はこちら)

杉の植林が右手に出てきて、登ると328m標高点。また下って登って次のピーク。ここでミスをする。北東に角度を変えるべきところを北に下ってしまった。里が近くに見え、その先には上り状になっている尾根がない。やっちまった。天気も悪いし、崇禅寺のモミジはあわてることもあるまい。石標に腰をおろして一服する。ちょっと身体が暑くなってきた。水を飲む。先日の大坊山もそうだったが、水の摂取量が多くなったような気がする。これまで、この程度の山なら真夏でも汗をかいても水なしで歩けた。
手前ピークに戻って北東に下る。ここは間違いそうなところかもしれない。北の尾根型の方が明瞭だ。落ち葉で滑りそうだ。かなり慎重に下ったが、途中、右手からトラバース道が合流。つまり、このピークに上がらずともに行けるようだ。
(ここを行くのかと迷った)

(花柄峠?の標識。直進方向には何も記されていない)

鞍部に着くと、林道のような道が右から合流。はて、これが崇禅寺に下る道なのか。標識があったと記憶しているが。周囲には見あたらない。ちょっと上に行ってみると標識が目に付いた。
崇禅寺の方向に細い道が続いている。弥陀の小径に続くのはこれだな。どういうわけか、さっきの林道にクロスすることはなかった。あれは純粋な作業道か。字がかすれた標識には「花柄峠みち」と記されているようだが、ここが花柄峠なのか。峠はもう少し先かなと思っていたが、どうもすっきりしない。鞍部だから、峠だと言われれば確かにそうではあるが、ピークが峠になっているところもある。
(崇禅寺へ続く道)

(伐採地に出る)

(吾妻山)

(それに続く稜線)

崇禅寺の方に向かう。まさに小径といった感じの道が続いている。だが区間は短く、いきなり伐採地に出てしまった。ここからの眺めは悪くはない。正面に見えるのは吾妻山だろう。たかが吾妻山と思えど、ここよりも150m以上も高く、堂々としたものだ。経塚山あたりで茶を濁したことが恥ずかしくなってくる。母校の校歌の歌詞に「あづまの山の嶺高く…」というのがあった。何でまたあんな吾妻山なんてと思ってはいたが、ここから見る吾妻山はまさに桐生の町の象徴とも言えるだろう。考えてみれば、足尾山地が迫った桐生では、川内や梅田からなら鳴神山も見えるだろうが、中心部からでは見えるはずもなく(高いビルならともかく)、やはりシンボルは吾妻山ということになろう。
ぼーっと突っ立って景色を眺めていたが、どんより天気は薄雲になり、空には青みも出てきた。崇禅寺のモミジも少しはきれいに映えるだろう。では下るか。伐採地斜面には作業道が下っているが、尾根上に花柄峠からの小径が続いている。
(崇禅寺はもう少しだろうが)

(まだまだ半端というよりも、色づきは感じない)

(つい気になって見てしまう。こんなに大きな山とはこれまで知らなかったし)

(階段が出てきて)

(雰囲気も出てきたが)

(行き着いたところは墓地)

(褪せた色だが、寺のモミジの様子からしてこれからのようだ。紅葉の判断は素人には難しい)

雑木の中をしばらく歩いて行くと、階段が現れる。地図上で実線になっている(これが「弥陀の小径」かと思う)部分に入り込んだようだ。階段は途切れ、ササの間の小道になった。左下前方、樹間越しに赤いのが見える。おっ、お祭りが始まっているようだな。
だが、小径はそのまま会場には直結していず、上の墓地につながっていた。ちょうどベンチもあって、腰掛けて一服するつもりでタバコを出しかけたら、下から二人連れが登って来た。話をすると、地元桐生の方らしく、崇禅寺のモミジを見終わって上に登って来たとのこと。こんなところにハイカースタイルがいたことを不思議がられ、いろいろと歩いて来たところを聞かれた。別にお二人はこれから山に登るというわけでもない。崇禅寺に来る前に宝徳寺に行ったら、人がいっぱいで中に入れず、床モミジは見られなかったそうだ。やはりなぁ。ではモミジ祭りを見に行くか。結局、タバコを吸うタイミングはなくしてしまった。
(ここでようやく赤いのが遠くに見えてくる)

(寺の上に出る)

周囲はまだまだ緑だ。ササが繁っているからなおのこと。そのうち寺に近づくに連れて赤いのが混じってくる。緑と赤の共存。赤はまだ弱い。当初から一週間から十日は早いと思っていたからほぼ予想通り。そんな半端な紅葉もまたそれなりに良い風情だ。嫌いではない。終わりかけを見るよりはましだろう。
(以下、見出しは不要だろう。その1)

(その2)

(その3)

(その4)

(その5)

(その6)

(その7)

(その8)

(その9)

(その10)

(その11)

(その12)

(崇禅寺本堂)

(この辺で終わりにする)

周回して寺の前に出る。今日からライトアップするのか、その準備に追われている人たちの姿。見物客も40人ほどいるか。大きなレンズで写真を撮っている人も多い。中には、いただいた朱印をスマホで撮っている若い女性もいる。ここの御朱印は、特にこの時期に合わせていろんな種類から選べるらしい。自分も朱印帳を持って来ればよかったかなと後悔したが、失敗したなと思うほどのものでもない。そこまでのめり込んではいない。
(去年、一昨年ともに、この通り沿いのモミジはすごかった。真っ赤になるのは少なくとも一週間後だろう)

(崇禅寺入口)

(駐車場。ここから見える吾妻山はそれほどの山容を感じない)

もう一回りして門を出て駐車場に向かう。さきほど話しかけられた二人連れのダンナさんの方がブラブラしていた。「またお会いしましたね」と声をかけられ、寺の上の山を指さし、左から登って来て、上から下って来たんですよと説明してやったが、桐生にお住まいでいながら、あまり山には興味がないようで(自分には何とももったいないなと思ったが)、経塚山なんて持ち出してもどんなものかなと思い、それは黙っていた。
出発から2時間半のハイキングだった。まぁ、こんなものでしょうといったところか。
(本日の軌跡)

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)、数値地図250mメッシュ(標高)、数値地図50mメッシュ(標高)及び基盤地図情報を使用した。(承認番号 平24情使、 第921号)」
小粒な歩きと雖も、調子を取り戻しつつある雰囲気が醸し出されていて、なぜか安心感をいだいてしまいました。
桐生のお寺の記事は、昨年から気になっておりました。太田にしようか、桐生にしようか・・・。どうしよう・・・。
ありがとうございます。まぁ、ボチボチといったところです。
同じ寺巡りとはいっても、桐生の寺の方が標高は高いです。太田はいわば平地です。
太田の大光院周辺も、昨日の時点ではまだですね。その近くに春日神社というのがありますが、そのイチョウの樹の黄色はもう少しといった感じ。赤味は山肌には目がつきませんから、寺はなお遅いでしょう。
今週末なら桐生の寺が見頃かと思います。太田は+一週間といったところでしょうか。ただ、今朝の冷え込みはかなりですから、もう少し早まるかもです。
冒頭に書かれている宝徳寺、11日の時点で無駄に混んでました。私は奥の鳴神山へ行きたかっただけなのに20分くらい一本道で宝徳寺の駐車場待ちの渋滞に否応なしに巻き込まれ里の紅葉全部散れと呪ってました。
なれあいの道の道標、これは石屋との癒着な公共事業ではないかとたまにみー猫さんが言ってましたがどうなんでしょう。
私は日曜歩こうとしたら天気予報が微妙なので引きこもっていた口ですが(南方面に桐生を垣間見る)では夕方みたいな暗さなのにその後青空も見えてますね。これならでかければ良かったかなあと。代わりに昨日出かけましたが。
紅葉の判断、いつもモミジのどす黒いような赤のやつがこれから緑が抜けて鮮やかな赤になるのかもう終わりの奴なのか迷っています。
安蘇の山は杉林が多いし、たまには寺を起点に歩くのもありかなあと思ってます。
それはさておき,328m峰の先のルートミス,確かにやらかすよなぁ~と思い出しながら拝見いたしました(笑)。
あそこのトラバースの起点は,ホント分からないですネ。みんな気付かずに通り過ぎるから,尾根上に道ができているし。
それと,328m峰の経塚山の標識,いつの間に付けたのやら。桐生や足利で良く見かける山名板の作者のようですが,経塚山には小倉山30分の標識があるし,間違えないで欲しいモノです。
花柄峠の位置は,確かに?ですよネ。おそらくあの位置なのでしょうが,いつの間にか標識が倒れて木に結わえられてしまったようだし。
崇禅寺の紅葉,山に絡めるとなるとどう歩くのが良いか,難しそうですネ。
11日時点で宝徳寺モミジ渋滞ですか。標高の低いところのモミジもまたしぶといですね。高い紅葉はあっさりと終わってしまうのに。宝徳寺の場合はテレビ番組の紹介もあるのでしょう。案外、桐生市民は怒っているかもしれませんよ。
それでいながら、崇禅寺の方はまだ静かのようで、宝徳寺のついでといった存在でしょう。やはり、ただのモミジよりも床付きの方が写真撮りには小道具になって良いんじゃないですか。時間をかけて写真を撮る。さっさと帰らない。だから駐車場も混むといったところもあるのでしょう。
まぁ、ハイトスさんの庵のある、普段は寂しい川内の集落ですから、年に一度のこと、おおらかな目で見てやってくださいな。
鳴神山。標高的には紅葉も終わりかけかもしれませんが、途中で頃合いが見られたでしょうね。私も行きたくてうずうずしているのですが、まだ自信がなくてねぇ。こんなところで茶を濁しているのですが、週末あたりは500mラインかもしれませんね。でもそうなると、典型的な里山で混みもするだろうしと、週末の山は思案中です。確かに安蘇山塊になれば植林だらけだし、前衛の大平山やら晃石山というのもどうかなと思ったりして。
ふれあいの道については、私としては詳しくもないのであまり何とも言えませんが、確かに一時的には石屋さんなり標識屋さんとのなれ合いがあったとしても、それで天下りするわけでもないですしね。役人の考えることは、あくまでも懐ポイポイよりも財団法人の新設、退職後の天下りと高収入確保でしょう。
まぁ、こんなところで、様子見しながら茶を濁していますが、本音のところでは虎視眈々としながらも、どんどん紅葉は下って来る。あせりますよ。今年は、だれでも見られる紅葉を見るしかしょうがないかなと半分以上はあきらめています。ましてこの時期ですし。
だからといって、ふみふみぃさんではないですが、だれも行かないようなところに行ってみたらずっと植林だったというのもねぇ。
低山、つまりは里山ほど、歩くハイカーは初心者が多いのですが、いい加減な標識やら踏み跡が多いのもまた困ったもので、地図を持って登っていても、ついためらわずに信じてしまう。里山ですから一晩明かすといった事態にはならないでしょうけど。
花柄峠の位置はあれで正解ですか。どうもすっきりしないですけどね。でも峠では普通、道が交叉する。それを前提にすれば、崇禅寺からの道との峠という理解もできはしますけど。
崇禅寺は吾妻山経由でも行けます。ただ、そうなると、自然観察の森から車道歩きになる。それが嫌なら弥陀の道になるでしょうね。