池やん!まいど!おおきに!ごきげんどぅ!

仕事・今までの人生
このごろ悩みが多くて困ります。
周りの多くの人に救われているのを
実感する今日この頃。

野菜マニアたる所以   その2/4

2009年07月20日 | 野菜の事
今回の研修会において、特に私が興味を持ったのは、耐病性と収量増量を図る
ために開発さた、接木用の台木の種類の選定方法である。
以前、生産者の方々が、接木用の台木として
《トルバムは使い勝手がいいが赤なすはイマイチだ!》とかを聞いたので、
私はその先入観が有ったのであるが、タキイ種苗の研究とその使用用途の説明は
適宜使い分けするために台木の種類があるということを公表している。
すなわち、栽培手法や土壌性格に応じた台木の選定が必要であるという事に
気づいた。

で、

本日はなすの栽培方法について特に枝葉の伸展を促す方法について
参考とすることがあったので、記す事にする。
なすの果に傷がつきにくく、最良の方法かもしれない。



↑水茄子系のタキイ種苗開発品種で紫水である。
 その姿は女性的で曲線美を持ち合わせている果の美しさは、
 清楚でどこかかわいらしくもある。
 私が原料として大阪府の泉州地域から直接買っているものとは少し果の形が
 違うのであるが・・・・・。
 以前この品種をトルバムの台木にて、淀の種苗農家に作ってもらい、
 契約栽培で京都市北区上賀茂柊野で定植し栽培したときに、
 良好な収量が確保できた事が有るので栽培が容易と考えられる品種でもある。
 しかし、地温の管理が重要ということを栽培要点として捕らえすぎて、
 収穫適期の後半に肥料切れを起こしたのであろうか急激に結実数が減って
 あせった事がある。
 即ち!肥料の管理と水管理に注意が必要である。
 水は、絶えず圃場の土壌がぬめぬめでぬれていること、
 株元に穴を開けて大量の穴肥えを施していたのであるが、
 不良要因があったようである。

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↑地面と平行にオレンジ色のネットが張られていて、なすの枝葉はその目の間を
 伸張して、開花し結実している。合理的かつ効率的にも有利な栽培方法で
 あると思う。以前のように枝を直接ナイロン紐で結ぶ手間も無く、
 枝を誘引し網目にくぐらせるだけの作業ゆえ効率が良いと思うが・・・・。
 
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↑その、地面と平行に張られているオレンジ色のネットの状況をなすの木の上から
 観察してみた。なすに干渉することなくその網は十分に枝を支え、
 逆円錐状に広がるなすの枝の伸張を全方向にバランスを取りながら
 促しているようである。
 バランスが取れていることは、当然、風による揺れに強いわけで、
 果皮の薄く傷から鮮度や商品価値の落ちる、水なすや賀茂なす、
 山科なす等の高級なすについては、栽培方法としては最良の方法かもしれない。

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↑水なす紫水の花である。強くカッと開いた展開した花弁は力強い。
 いつも不思議に思うが、果菜の花はランダムな展開の向きであるが、
 ひまわり等の一方向性に咲く花もあることを考えると植物の
 自然界での決まり事は神秘的である。
 何らかの開花ホルモンが作用しているのであろうが、
 朝顔は朝に咲き、夕顔は夕に咲き、昼顔はカトリーヌドヌーブが主演で、
 別のホルモンが作用し淫靡なイメージがある?ん。

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↑長なすの品種で筑陽である収穫時に径で最大部3センチ以上、
長さが25センチほどになり、漬物用には少し使いにくいのであるが、
焼きなすやなす煮物、揚げ物に的確な品種であると思う。
果の短いうちに収穫を早めることによって漬物にも使用できるのであるが、
その容姿を生かすなれば加熱料理用に適していると考えられる。
私がなす栽培の基本を勉強させていただいたのが、この品種で、
京都府園部町船坂で実際に農地を借り受けて栽培しなすつくりの基本を
習得できた作りやすい品種である。
かの、普段の何処にでもいてる近所のおっちゃんだと思っていたが、
当時、官房長官に、圃場で声を掛けられた事がある。
《に~チャン何処の人?》《ええ、なすやな~。》

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野菜マニアたる所以  その1/4

2009年07月18日 | 野菜の事


7月16日、タキイ種苗の滋賀県湖南市の研究農場へ
タキイ種苗が発売している夏野菜を中心とした夏季農場研修会に出かけてきた。
少し感動することが多かったので、
本日よりこの日感じたことを詳細に4回ほどに分けてブログに
記録しておきたいと思う。

この研修会には、2回目の参加で先回は秋冬野菜の展示発表と、
耐病性トマトの発表とその栽培要点の指導と農学博士の講演があったように
記憶している。

しかし、今回もこの広大な研究施設に驚く。
方角的には北と東が開けた丘陵地の平坦部に有るのであるが、
日影ができない日当たりの良い吹く風の爽やかな農場である。
その中を見学用に巡回バスが廻り、各作物別に圃場を巡回して見学する。
その作物に各専門分野の担当者さんが気さくに質問に応じてくれる。
詳しくはそのブリーダーさん【開発者】に栽培要点の初歩的な解説から
開発時に目標としたことや、栽培時の注意点や病害虫の駆除にいたるまで
事細かに見学者に応対している。
いかにも現場に出てますといった、日焼けがすさまじい方ばかりで
品種開発の苦労を感じ取れる。

今回の私の目的は、胡瓜、なす、トマトの品種について知識を深めておこうと
目的を明確にして参加することにした。

で、

胡瓜であるが下の三枚の写真を見てもらうだけで分かると思うが、
全て胡瓜なのであるがその形容は少しずつ違うのが分かると思う。
形容とその果の性質は漬物の加工特性に適するように、
本来、できうる限り使用用途別に品種は選択すべきであろう。


↑品名 シャキット 
  すばらしい名前である。品質を的確にあらわしているであろう。
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↑品名 夏すずみ
  私はこの品種の切断面の果の白さが糠漬や、昆布漬等の浅漬胡瓜製品に
  的確と思っている。
  製品の出来上がりの味もさることながら、その緑と果の色合いの対比が
  製品完成時に購買客に涼しさを提供する。
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↑品名 つやたろう
  表面が平滑でつややかに光沢を持ち、艶があり緑色が深い良い品種である。
  食欲を感じるその姿は、塩を少し振っただけで丸かじりが美味そうだ。
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近頃の整備された圃場は、土が見えない。当然雑草の繁茂も無い。
畝の通路幅も広く取り、定植間隔も適当で、葉の剪定もできている。
だから圃場での害虫も発生も少なく、
風通しも良い環境は病の発生も予防することも可能なのであろうか?
このシートの下には耕土が隠れているのであるが、草勢や着果の程度を観察して
適宜、施肥管理が行われているであろう。
潅水は、このシートの下にホースが隠れていて、満遍なく潅水を施している。
液体肥料なら、その潅水に適宜混ぜることにより十分な栄養の補給が可能である。
何よりも、圃場の整理、整頓、清掃は基本であるはずで、
消費者の目にも安心できる圃場の姿であろう。


お中元商品発送の中休みに商品発想を試作する。

2009年07月14日 | 私の仕事
胡瓜の赤しそ梅酢ジュレ添え!



今週末まで発送商品の漬け上がりの時間が空いたので、
以前やってみようと考えていた新商品の試作を今日はしてみた。
先日、このブログでも紹介した赤しその漬け上がりも上々なので、
赤しそのジュレを添えた胡瓜の浅漬はいかがなものであろうかと
試作を行ってみた。
昨日、京都府福知山産の胡瓜を軽く塩押しして昆布で漬け替えしてあるので
その昆布のあっさり下味と、少し甘めに仕上げたしその香りと色の良い
赤しそ梅酢のジュレがマッチングすると考えての試作である。

発想のきっかけには、お向かいの市場の漬物屋の女将さんの一言、
《赤しそのゼリーを作ってはるお客さんいてはんねんえ~。》
当ブログを良く見てくれていて色々とご意見頂戴する。
大将は朗らかで優しい方である。
色々とお話をさせていただいて勉強になることが多い。

《ゼラチンを溶かすときにダマ(玉)にならんよーに!》溶かす順番があると、
オコゼの唐揚げを酒肴に冷酒を飲みながら教えてくれた方もある。

ゼラチンを使うことに少し抵抗が有ったのであるが、
植物性で同等の性能を発揮できる食材が探し方がいけないのか、
私の知っている範囲では見つけることはできなかった。
とりあえずは・・・・・の感覚でゼラチンの使用となった。

ジュレソースとお漬物ともマッチングについては、
私自身初めての試作である。

この商品だけではなく、京都産の果菜を使用して色々なジュレを添えた、
さっぱりとした風味の夏向けの新感覚のお漬物を提供していきたいものである。





鞍馬の木の芽煮(きのめだき)

2009年07月13日 | 販売してます。


鞍馬のこだわり職人さんに、炊いてもらうことにしてから1ヶ月ほど、
ようやく商品が完成し、販売を開始する事とした。

パッケージは天然竹かわを使用し、
昭和40年代イメージの図案を掘り起こして採用し、
どこか懐かしさのあるほのぼのとした、アナログの質感を持たせてみた。



左から木の芽煮、山椒昆布、蕗のしぐれ煮。
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左からしめじのしぐれ煮、ちりめん山椒、葉とうがらし。
↓下のURLをクリックすると拡大表示されます。
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徹底的に他社製品を研究して、私なりの独自性を発揮すべく、
全て国内産の原料を産地を特定し、特に山椒にあっては、
京都市北区西賀茂氷室産出のものに限定して使用し、
うまみ調味料、保存料や酸味料特に合成化合物のもに関しては排除した。
天然素材由来のものの調味料や保湿剤、増粘多糖類に関しても
一切使用はしていない。
すなわち他社がやらないことをこれらの製品に注入し商品を開発してみた。
当然のことであるが、
京都市中で見受けられるものとは格段の品質と風味を作り出して、
これでどうだ!と世に問う気持ちでいっぱいである。

自信を持ってお奨めできる商品である。

価格も買いやすい価格を設定している。
¥500~¥1000実山椒が一番の高値(金額は税別)
実山椒はまだこれからである。乞うご期待。



赤しそで~す!

2009年07月08日 | 私の仕事


赤しそを買ってきた。約13キロほどである。



水洗いしながら全部葉をちぎると約5キロ。



葉に塩を満遍なくまぶす。



塩をまぶしてからしばらく放置するとしんなりとしてくる。



で、小分けに取り分けてもみ続けると真っ黒い汁が出てくる。



二回目の小分けしての塩もみを終了。



かなりの汁を絞り、ぱさぱさになるまで固く絞る。



すかさず、梅酢を注入。



見事である。即発色。



先ほどの搾りきったしその汁に梅酢ではなく、クエン酸を少量添加する。



これも発色する。が、色合いがイマイチ。


爽やかな風に当たる。

2009年07月02日 | おいしい事


鞍馬へ木ノ芽煮の製造の打ち合わせで訪問した。
で、
打ち合わせ終了して、時刻もころあいの午後3時。
お茶タイムとすることにした。

広河原行きのバスが鞍馬駅前をあえぎながらにバスが発車する
しかし、この花背峠越えのバスは、酷使されているのが良く分かる。
トレッドの角が削れたプラットホームの出たスタッドレスタイヤのままだし、
フェンダーのアーチの下のほうは、錆で簡単に指で押してしまえば
ズボッと貫通しそうである。
クラッチもジャダーが出ているのか、発進時クククククッと苦しそうだ。



多聞堂さんをふさぐようにして停車していたバスが発車すると同時に、
入店した。
店内の鞍馬駅側の席にすわり、暖かいコーヒーと、牛若餅を注文する。
店内には私一人、女将さんと美人のホール係さんの三人である。
で、ほっと一息。
コーヒーの苦さと、牛若餅のあっさりとした甘さが絶妙のうまさである。

世間話の内容もどこでも聞く今の京都の話。
新型インフルエンザのあの公表時より、客足が全然との事。
清水や、嵐山でさえ観光客が激減しているのだから、
鞍馬(京都市内観光の北の北限?大原もあるか?)ではなおさらである。
その会話の中で、少し商売にヒントを頂いた。
具現するには少し時間がかかるかもしれないが、
私にとってはすごく興味のあることなので、
近く企画を進めてみてもいいのかもしれないと思う。

鞍馬の人たちは、こんな山中にわざわざ人が来るか?という、
固定観念があるようだが反対に、こんな山中の郷だからこそ、
わざわざ訪ねていく価値があるのであるという逆の観念もあるはずだ。
出町柳から都市部へ向かうのではなく、出町柳から山間部へ向かう。
この都市回避に価値を見出せる人たちこそ通人といえるのかもしれない。
札束を振り回さない静なる社交世界がそこにあるように感じる。

鞍馬の火祭りは、見た人みんながすばらしいと言って止まない。

祇園祭の若年層総動員、京都観光初心者のお祭りや、
葵祭りや時代祭りのの王朝絵巻もどきやコスプレ行列ではなく、
地域のかたがたが中心となり、限られた狭いたったあれだけの地域で、
全世界から人を集める。
なんせ、
火祭り当日は見物だけではなく鞍馬に近づくことが大変である。
叡山電車の出町柳駅などで、以前、人があふれていたのを見たことがある。




「お一つからお包みします~。」の声でお客様が、店軒先で牛若餅5個購入。

しかしながら爽やかな風であった、昨夕は雷もなりドンと雨が降ったが、
店内を吹き抜ける風はスーッと爽やかである。
市中よりも大分気温が低いのを実感できる。

新物の山椒のにおいはまだであろうか?
隣ではふき山椒の袋詰めをしていたのがとっても気にかかる。
今度つまませてもらうこととしよう。