池やん!まいど!おおきに!ごきげんどぅ!

仕事・今までの人生
このごろ悩みが多くて困ります。
周りの多くの人に救われているのを
実感する今日この頃。

北陸豪雪 2018・2・5~7(1台/1500台)④総括

2018年02月26日 | 驚きました。
本年、2月1日から久々に、6年ほど前にお世話になった会社のお仕事を
させていただいていて、本業である農業が閑散期の収入確保ができて、
感謝の気持ちでいっぱいの今日この頃である。

で、2018年2月5日、あの日、私は、大阪から、北陸方面へ仕事の旅に出た。
往路=公共交通機関・復路=新車トラックの自走で京都へ帰るオペーレーションである。

しかしである・・・・・・。



2月7日の朝は、少し安堵の気持ちで迎える事が出来た。
何より、店内の食品は不足がちとは言えども、何らかの口にするものが手に入る場所で、
この地より、福井県内に入ることを画策することにした。

しかし、燃料が足りない。

とにかく、加賀インター取り付けと、国道8号線の交点に有る、給油所までの裏道を探す。
そこまで到達すれば、国道8号の代替え路として、加賀IC~福井ICが、
無料で開通しているという情報が有り、それにチャレンジする事にした。
福井県内に入れば、国道を使わない裏道を知る。

いっそ、海沿いに出て、国道305号で三国・越前方面へ向かう事も考えに有ったが、
万が一のことを考え、安全パイを選択する事にした。

昼前まで、じっと行動を抑制し、他車の動きを観察し、情報を収集する。



加賀市街地から、裏道を通り、数度の横向きスライドを経験し、
辛うじて給油所までたどり着いた。
この給油所でも、給油制限を行っている。
タンクローリーによる供給が途絶えている。
軽油50ℓまで、ガソリンにあっては、10ℓまで。
私は、万が一の為に40ℓを給油した。
フューエルゲージは、4分の1から4分の3まで上昇。
昨日、40ℓを給油しているので、約24時間で20ℓほどを消費している。



日が暮れて、福井市内での混雑を回避する目論見で、19時頃を出発予定に考え、
給油所横の日配食品は何も無いが、乾きモノ食料と水を買い、
時間を過ごす4時間ほど。
ままよと、加賀ICから高速道路を走るが、高速では走れない。
でこぼこが車の向きを安定させない。
せいぜい、時速30kmが安全速度。
猛吹雪の中、ハザードランプを一生分ほど点滅させ前車に続き低速走行する。



豪雪の被害が著しく市民生活に影響を及ぼした福井市内に、20年前の地理記憶をたどり、
武生で国道8号線への抜け道を求め流離う。
道路周辺の建物や、標識に見覚えが有るものを頼りにして、流離う。
で、武生に出た。
一気に、疲れが出てしまい、脱力と睡魔に襲われる。
が、国道8号を選ばず、険しいかもしれない国道365号→476号で敦賀市内方向を選ぶ。
敦賀に入れば、あとは庭先。
敦賀のどこかで、仮眠をと考えたが、日本海側を避けた方が無難と考え、
少し我慢で、湖北まで南下する決意を固めマキノ駅前で仮眠。

無事、京都帰着は、4日目早朝、2月8日・午前5時。

多くの方々に心配していただき、また、実際にご助力いただける私は幸せ者です。

越前岬  川野夏美 (2007年)


【総括】
観光地化された植えられた水仙ではない、岩の隙間で生きる自生水仙が見たい。

ただそれだけである。

水仙・・・・・。

越前岬の。

北陸豪雪 2018・2・5~7(1台/1500台)③情

2018年02月25日 | 驚きました。
本年、2月1日から久々に、6年ほど前にお世話になった会社のお仕事を
させていただいていて、本業である農業が閑散期の収入確保ができて、
感謝の気持ちでいっぱいの今日この頃である。

で、2018年2月5日、あの日、私は、大阪から、北陸方面へ仕事の旅に出た。
往路=公共交通機関・復路=新車トラックの自走で京都へ帰るオペーレーションである。

しかしである・・・・・・。



運転席の窓をノックするのは、防寒具に身を固めた一人の男性である。
ハッキリ言って、「びっくりした。」
眼だけが出ているからである。

「お困りごとはありませんか?」
「体調は大丈夫ですか?」
「少しのモノで申し訳ないですが、これでしのいで下さい。」
と、手渡されたものが上記画像の援助物資。
今の私のおかれている現状において、最高に感謝する言葉を申し上げた。



何もする事のない車内に於いての。停車12時間目の2月7日への日付変更は、
この援助物資を味わい、窓を全開にして、横殴りの雪を見て感動すら覚えていた。
「自然はすごい。」
「日本人の思いやりの心は素晴らしい。」と、しみじみ。
少し、運動をしようと思い、雪中を100m程先の、路側までけん引してくれたトラック迄を、
歩いたり、駆け足で3往復してみた。「ここまで埋まると全く動かんよなぁ~。」と思いながら、
運転席を見上げると、既にカーテンが閉められ睡眠タイムのご様子。

私も体が温まったところで、車内に戻り、またまた爆睡。



轟音と震動で目が覚める。
除雪車が、私の前と反対車線(金沢方向)で動いている。
しばらくして、除雪車からオペレーターが降りてきて、
この場で、車を放棄し避難するか、動かし出発地点方向へ向かう指示を受けるが、
新車回送を受託している職務であり、新車を放棄する事は不可能で、
私には、保全義務が有る旨を説明すると、何やら、無線で連絡を取り、立ち去って行った。
しばらくして、国交省の職員が登場し、災害適応法に基づき、
「この場所から退去し、方向転換に従ってもらう。」との事。
今の現状で、車を動かす事は危険極まりないので、動かす事は出来ないと申し伝えると、
理解を示してくれて、しばらく何やら連絡を取り、立ち去って行った。

しばらくして、別の除雪車があらわれ、安全な場所まで牽引をするので、
万が一の傷付けの責任に関して、免責同意をして欲しいとの事。

当然=快諾!!!

その除雪車で、前後左右の雪を大きく取り除き、
車体周辺の雪は、人力で取り除いてくれた。

私は「車内に居てください。」と言われ、作業を見学しているだけ。



で、牽引に応じ、北陸本線JR大聖寺駅近くまで牽引してもらう。
「助かった!」と思った瞬間。
すかさず、ローソンを見つけそこに停車。
で、爆睡。

加賀の女  北島三郎


加賀の人
金沢だけに限った事ではなく、石川県は美人が多いと思う。
この雪の中で、【遭難】の状況下にあっても、オヤジ精神を発揮していて、
お声かけいただいた、国道沿いの住民女子の美レベルが高い事に驚いていた。
雪国の女子は、色白で日本的美を備えている方々が多いと思うがいかがであろうか?
気さくに、高校生女子と母親であろうか?ほっぺ真っ赤とかわいいゴム長で近づいて来て、
「お困り事が有るならお伝えくださいねぇ~。」の一言とあれこれ二言。

私的に、秋田・熊本・博多と続き、四番目に加賀が入賞。

未だ、地元京都に出逢わない不思議続行中である。

オヤジ精神満載の私は、美人のお声にいつもテレテレで、
返す言葉が出ずに、イチコロ・ポン吉(笑)。

その④総括に続く。

北陸豪雪 2018・2・5~7(1台/1500台)②厳

2018年02月25日 | 驚きました。
本年、2月1日から久々に、6年ほど前にお世話になった会社のお仕事を
させていただいていて、本業である農業が閑散期の収入確保ができて、
感謝の気持ちでいっぱいの今日この頃である。

で、2018年2月5日、あの日、私は、大阪から、北陸方面へ仕事の旅に出た。
往路=公共交通機関・復路=新車トラックの自走で京都へ帰るオペーレーションである。

しかしである・・・・・・。



二日目、2月6日の朝は、夢虚ろの寝ぼけた朝を迎えた。
疲労度が半端なく辛い。
動きたく無い気持ちで一杯。

しかし、動かなければいけない。燃料が切れると、難渋必須となる。
しかし・・・・・。
この高さまで埋まってしまうと、もう、自力で雪から引き出す事は出来ない。
工場への出勤に困難をされた方々であったが、車を引き出す事に協力をしてくれた。
私も雪搔きをする。
少々、雪搔き作業には自信が有るのであるが、身体が思うように動かない。



かろうじて、工場を退出し京都方向へ車を向けるが、吹雪の中の氷雪路面を走行できているのが、
自分でも不思議なくらいである。
とりあえずは先ず、燃料を距離と燃費の割り算計算値よりも多く補給し、
所謂、【遭難】に対処する。



白と灰色と影の黒とのモノクロの景色の中を加賀市まで戻る事ができたが、
そこからが地獄の入口=1丁目。
お昼前に動きがピッタリ止まる。
しまったと後悔する。食料を買うのを忘れている。
その後、6時間が止まったまま。
日が暮れかける。



で、この少しの登り坂の交差点で雪に埋まりそうなので、と言うまでもなく、
すでに埋まっているので、この場所で埋もれるのは、危険極まりないと考え、
数時間おきには降りてきて車外で体操をしている前車の大型トラックのドライバーさんに
お願いをしてみた。
「ちょっと、じゃまにならない端まで引っ張ってもらえませんか?」と。
「どうせ当分やる事がないしのぉ~。」と、福井言葉で快諾していただき。
荷台下の道具箱をごそごそ。で、取り出したるラッシングベルトで牽引。
切れるかも?と思ったが、強いものだ。切れずにズルズリと路側へ退避できた。
しばし、二人で歓談。すごく励ましてくれた。
雪国のドライバーさん達は、慣れっこのようで、
この状況の今後の展開と注意事項をレクチャーしてくれる。

水と食料は必ず来るという事・国道沿線の住民の協力が有るという事・
国道を管理する国交省の指示に従う事・排気ガスの逃げ道を作る事と車内への侵入を防ぐ事
を力説してくれた。

先輩の同社ドライバーさんが、私の救出に出発したとの報告を受ける。
既に【遭難】の状態である事を告げ、場所を告げた。

厳しい暴風雪が続き、一気に車の足元に雪が重なる。
ヘッドライトに照らされた、車体前面に吹き付ける細かい雪は、下から上に吹き上げ、
オレンジ色に舞う、道路街灯のナトリューム色に染まる横殴りの細かい雪の様を、
変色のホタルだと、「美しい。」と感じる余裕は、
開き直りと諦めから感じたものであろうか。

辛い空腹のまま、日が暮れ、睡眠不足もあってか、横になったら爆睡してしまった。

目が覚めたのは、運転席の窓をノックする誰か?の声で。

北の螢★藤 圭子


厳しく忌まわしい自然の猛威の中にも、美は存在するものである事を実感する。
少しの見方を変えるだけの結果である。
苦しい事や辛い事も楽しめる。これが、開き直りから発生する余裕というものであろうか?
光る虫の集団に見える細かい雪の吹き上げる様は、一粒は、はかなく美しい。
フロントガラスにたどり付くも、ワイパーのひと拭きで簡単にその輝きと美しさが失せ、
視界から亡くなる。
また、ワイパーを動かさずにその最期の様を見ていても、ガラス面との温度差で水に変化し
流れ落ちる。

擬人してしまうと、美しく儚い。

その③情へ続く



北陸豪雪 2018・2・5~7(1台/1500台)①序章

2018年02月25日 | 驚きました。
本年、2月1日から久々に、6年ほど前にお世話になった会社のお仕事を
させていただいていて、本業である農業が閑散期の収入確保ができて、
感謝の気持ちでいっぱいの今日この頃である。

で、2018年2月5日、あの日、私は、大阪から、北陸方面へ仕事の旅に出た。
往路=公共交通機関・復路=新車トラックの自走で京都へ帰るオペーレーションである。

しかしである・・・・・・。



2月5日、午後四時三十分頃、私は大阪駅に居て、愕然とする。
北陸方面の列車運行についてである。
懇意にしている先発の先輩から、先輩自身もいっこうに進まない、特急列車の車内より、
鉄道利用を止めて、金沢駅までJR西日本高速バスの利用を勧める連絡を受け、
そのように実行した。

でも、豪雪により道路事情如何によっては、引き返す旨の条件付きで乗車券を購入する。
この時の予想の不安は、的中する。
金沢駅から目指している松任駅までの電車が無くなる(23時48分金沢発小松行き終電)。



バスは、名神高速道路を驀進し米原JCを超えるが、
北陸道木之本IC辺りから道路様相が急変する。
猛吹雪。
バスは、それでも、かろうじて通行止め規制を逃れ、横滑り数度・発信難渋数度、
延着ながらも金沢駅に到着した。
が、しかし・・・・・・・。
既に、23時45分を過ぎても尚その時まだ、私は高速バス車内に居た。
即ち、予測的中、松任駅への電車が無い。



金沢駅で立ちつくす数分間。
西金沢・野々市・松任と線路沿いに約10㎞を歩くぞ!と意を決して、
歩き始める事にした。

しかし、行く手を阻む猛吹雪である。
体は不思議だが、歩くという事によって汗ばむほどに温かいが、
しかし、その状態が続けられる事も無いを考え初めだしたら、
益々、加えて、生命の危険を感じる。

が、ひたすら、歩く。

野々市駅手前で、精神力維持の限界を感じた時、ぼんやり光るタクシーの天井行灯。
サッサと近づき、リアガラスをノックしてみる。
運転手さんは驚いた様子で、目的地までの乗車を快く引き受けてくれた。

寂しい事だが、世の中で最近感じる事が少なくなった、
《感謝する気持ち》でいっぱいになった。

で、引き取り場所へ到着する。
引き取る車を見て・・・・・、愕然。



出せない。

<軍歌>雪の進軍



《歩くという事》
人間が一番最初に学習する高度な本能運動が、私は歩くという事なのかもしれないと考える。
乳児~老人まで健常者なら歩く。
健常者の対意として、私の好きでない言葉の【障害者】という文言が有る。
何らかの日常生活において、困難を持つ方々をさす言葉であると考えるが、
【障害】という言葉が好きになれない。
知的障害・身体障害・・・・・・。
人は生まれる時に、親を選べないし、その身体能力の欠落を避けて選ぶ事はできない。
不幸にも、出生後の事故や病気による人体傷害(=障害では無い)を受けた方々も、
その運命を避けて通る事ができたとは言い難いのではないであろうか?とも考えている。

先日、とある温浴施設で、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の方であろうか、
私に一生懸命に話しかけてくる方がいた。
当然、意味が分らない。
しかしどうも、ボタンやファスナーを外し下げて欲しいようである。
当然、脱衣を手伝う事にしたが、他の入浴客は無視をしていた。
脱衣ロッカーに脱いだ衣服を入れる事もできず、
また入れたとしても取り出す事のできないこの方は、
脱衣所の床に寝て、脱衣をしていた。
私は入浴を先に済ませたが、湯ざめをしそうになったが、着衣を手伝った。

人それぞれに背負ってしまう【運命的個性】なのではないであろうか?
ご家族の方々は大変なご苦労をされておられるであろうし、
ご当人自身が本当に辛いと思う。

その個性を含む基本的人権を保証する福祉をクイモノにしたり、
或いは、金銭的利益・恫喝に利用するバカもいるようだが、
益々、福祉制度が理解し難く、遠い所に遠ざけている事象を多く見る。

ホンモノの福祉が無い事が嘆かわしく、避けて通れる宿命が無い事が悔しい。

では、話を変えて、

日頃、広い畑の中を肥糧袋を担ぎ、また、収穫した作物のコンテナを運び日々を、
農作業においては平然とこなしている。、
知らず知らずに鍛えられている足腰の強靭さは、機械化が進んだ近代農業技術が構築されている
とはいえども、農作業において基本中の基本である事は間違いがないと断言する。

私は両膝に欠陥を持つが、精神力が高まればかばいながらも行動に移せるようだと、
この一件で自覚した。

自身でも、「金沢駅で歩こう!」の無謀かもしれない決断ができたものだと、
その夜の仮眠場所である、燃料少ないが、エンジンを回し、
ヒーターの効いた、暖かい引き取りトラックの中で驚いてしまう。

既にこの時、2月6日、午前5時。


その②に続く。