池やん!まいど!おおきに!ごきげんどぅ!

仕事・今までの人生
このごろ悩みが多くて困ります。
周りの多くの人に救われているのを
実感する今日この頃。

京都府農林水産技術センターで勉強する

2012年07月25日 | 好きな日常
京都府農業水産技術センターを訪ねた。
知りたいという欲求がそうさせるのである。
いつものことであるが、先週のタキイ種苗の研究農場の見学といい、
さすがに毎週知識のつめこみには少し疲れがあることも確かである。
しかし
行か無ければいけないでなろうか?いや!行くべきだ!という
NOT~AS~SO・・・・の基本観念が脳内を支配しだしていたが、
いつの間にか、行ってやるぞ!についには変化をした。
今回はそんなに目的を持たないでいたのであるが興味を引くものがあれば
とことん質問するつもりで目新しい技術や京都府なりに思考している動きを
いち早く吸収してやろうという事でお伺いする事にした。


しかし蒸し暑い。日も高い午前中に到着して、
で、場内に入り農場内を見学させていただいた。

気象観測用の百葉箱もどこか懐かしい。
日々の気象状況を記録し病害虫の発生条件や生育条件の基礎資料を作っているのであろうか?
なかなか広いスペースを確保して設置されていた。



大豆生育状況と土壌の状態を区分してそれぞれが生育条件が違う環境作り出して、
観察研究している。
白い立て札には細かな発育の環境条件と作業の日付の情報が記載されていた。
漠然と感覚的に生育の状況を知るのではなく、その根拠をを明らかにする為には
条件を複数作り比較した観察の必要性を確認できた。



京都特産ナスの省力栽培方法の研究開発を行っていて
、ナスの生育特性上収穫と手入れが一気に集中して必要となる状況と
高齢化した農業者の作業軽減を図る栽培方法が研究開発されていた。
画像を見ても分かるのであるが、青い遮光ネットの向こう側の向かって右側は
V字で生育を誘引しているのに対して、向かって左側は平面で垂直に誘引している事が
分かろうかと思う。
省力栽培方法は収穫量は落ちるが左の平面の方。
私はこれの二本仕立てを実践している。



なすの試験地の周りで栽培されているバンカークロップ(障壁作物)のソルゴー。
これはなすの試験場内で噴霧した農薬の他所への飛散防止の役目が有るのであるが・・・・。
少し長さが足らないかもしれない。でも、短い品種も知っている



この作物はビール好きには注目!
試食をさせていただいたが、とにかくうまい!濃厚なのである。
丹波黒大豆枝豆《京 夏ずきん》
《紫ずきん》は知る人も多くベストセラーの枝豆であるが、
ビールが美味しい季節からは遅れた時期に出荷を迎えるので
そのビールが美味しい時期に出荷をしようと早く収穫できる品種を開発したようだ。
で、本年8月から本格的に出荷をされるのであるが、
もっと早い7月収穫を目指して栽培技術の開発が行われていた。



今回最大の知識吸収のセクションである。
害獣防除の柵の色々とその設置方法。
害獣の習性について研究員から詳しく話を聞いた。
この分野は相当濃い。
巣つかり1時間以上、その防除柵の設置方法サンプルを前にして
研究員も私も熱射病になるのではないか?という程汗だくで質疑応答を行った。
ここでこの話を語りまとめるにはあまりのも論理的ですごく長文になってしまう。
彼の今日の話だけではその一部を聞いただけなので不充分で、
何度か実際を示して考えてもらう機会や実験の方法などを指導してもらう事をよろしく!
を約束した。
ただ私の畑に鹿はまだ入って実害が無い。他の田や畑には足跡があったりするのであるが・・・・。
これのヒントや彼が実情から笑い話を行ってくれたのでたいそう楽しい学習であった。
私は朝早くから畑をうろうろする。これがどうも要のようである。
又他の生産者の注目を持たれる栽培をしているので畑に頻繁の出入りが有る。
これが重要との事。
実際に実害が頻繁に起こる畑に彼ら研究員が行って調査を開始すると
鹿はいなくなる。
これには笑って朗らかに答えてくれた。







で、電圧は6900V!
彼は素手で「こうすると感電しませんよ!」と素手でその線を握った。
なるほど!

今、京都市北東部から北部にかけて移動する30頭程、
南丹市から篠山市に同じように移動する30頭・
京丹波から福知山(三和)にかけて30頭ほどの移動する猿の群れが
確認されているとの事。
その群れの周りに5歳ぐらいの離れ猿が居てこれがなかなか曲者であるらしい。
先日は、比叡山で確認された固体が嵐山で見つけたとの事。
出町柳から京阪・阪急乗り換えて行ったと笑っていた。

この猿の習性解析の話をすれば長くなる。
何もかもに興味は尽きない。

自然との調和を目指す私の心中は一気に不安に変わってしまった。
もろくそれは崩れ去り害獣の被害が実際に私の身に深刻に降りかかったとしたならば、
それを防除をするであろう。

それは果たして調和なのか?
考えればしんどいが考えてしまう。

My Old Kentucky Home - Stephen Foster - Robert Shaw Chorale.avi


脳みそが口から出そうな知識吸収の毎日だ。
しがらみや調和を嫌って生きていたのになぜだろう?
この地で生まれた新しいしがらみや調和が心地良くさえあるのも事実。

一度整理しなければいけない。

私は最近何を目指し何をしていましたか?

安泰平穏な居場所どこにあるのであろう?

発想の為に大切にしたい基礎行動

2012年07月21日 | 独特の感覚
行政や企業の指導的立場や評価的立場の方々が多いのであるが
私の日々の行動を良く見て評価をくださる方々から、
「池さんの考えている事は不可解でその行動は理解ができない時があるが、
 なぜか、その発想がいつのまにか具現されていて本当に不思議だ?」
「その発想はどこから湧くのか?」
「なぜ、その行動が今すぐに必要なのか?」
私の動きを観察していてくれる方々が多くいる。
先日は、
「目的は何?で、どこに向かおうとしているのか?」
この質問には少し驚いてしまった。

目的?それなどは無い。発想はどこから湧く?どこからなどとは自身でも
あまり分かっていない。

タダ楽しい事だけを求めているとだけ答える。

しかし、発想のスタート時点だけはハッキリとここだ!を意識している。

数少ない給与生活の若い頃、
30年近く前に勤めた会社で聞いた、一言の言葉が私の物事に関する捕らえ方を変えた。
《見た事、感じた事を自分なりに評価してその事象に改善点が無いか?》を考える。
問題点を見つけ出す力をつけるともいえる。
対意を考えれば良い。
即ち、
《自分ならこのようにすればもっと心地よい》という事を考える。
これを基に物作りを考えたり、サービスを提供する。

その物作りやサービスに同感する者を集める事が独自性に共感した根強い
顧客層を生み出す可能性があるという事。
目に飛び込むものや五感で感じた事のアンテナを張り巡らせるわけだ。
で、それを実際に経済活動に生かせる術を考えていく。
即ち、
五感で感じる事全てに同感や異論、もう少し発展させた考えなどを整理して持つ事によって
自分なりの発想がスタートし、独自性を持った製品作りがスタートするのである。

先日の研究農場の見学でもその発想が沸いた。
下記の画像からである。
黄色のトマト・丸くないトマト・実り方に特徴のあるトマト。







現状のトマトの売り場でのパッケージは実に味気なく感じる。
1個売り、袋売り、トレーにパックされたもの・・・・。

もっと鮮度を消費者に訴える事ができないか?
もつと、自然の力を表現できないか?
もっと、購入後の鮮度維持を高める工夫ができないか?
等等・・・・・・・・・・を考えた。

この発想は来年、商品化して市場で勝負する為に雪降る時期に準備を進め
来年の夏には実際に販売をする。


また、その五感の経験はそれを元に次に起りうるであろう予測の結果を
見極める事ができる。
これは大切な事で、時間的な流れの中で起りうる事象の予測をたてることができる。
即ち、発想時点で経験を元の行動が《転ばぬ先の杖》となっている。

まとめれば、
発想の原料と計算できる結論は自分の五感の経験の中にどこにでも有る事になる。

五感の経験の働いていない創造物は普通一般の生産物でしかない。
それは創造物ではなく模倣というものに近い。

五感で感じる実経験が大切である事を私は過去からの体験として
常に行動内で意識をしている。
また、自身が五感での経験が無いものについて私は語らない。
分かっているつもりだけであって、分かっていない事だからだ。
返答は簡単、経験してない事は分からないで良いのだ。

《男子は出産の辛さを口で言い表せる事ができるか?
できようはずも無いし、表してもそれはわかっているつもりの空論でしかない。》
このように養老猛はこれを《バカの壁》で論じた。
私がその著を読んだとき、私の感覚がそこに有った。
同じ考えをを持つ人が居たと安心したのも懐かしい。

京漬物は京都だけでしか造れない漬物ではなく、
誰でもどこでも普通の家庭で作れる漬物が大半なのである。
《京》のイメージを利用してブランド化に成功した。
業界とメディアで作ったブランドに感じてしまい
そのなかで足掻いている弱小の事業規模では勝ち目は無いとの思いで
不安で不安で仕方が無かった。

それと病気が重なりもう身も心も最悪。

これが私が少し漬物から離れてみたい気持ちにさせた原因。
浜辺で造った砂山は潮が満ちれば、既に先は見えている。
《転ばぬ先の杖を折れない杖にする》を考えようと思った。

この事は考えなくて良いところまで考えてしまう事も伴う。
この事は良くも悪くもあるのも事実として経験をした。

なんか意味分からん文章になってしまったかなぁ~?
そうならごめん!

今日は朝早くから畑でだらだらと作業をしていたのであるが
昨日から梅雨の末期に戻ったような不安定な雨空が続いている。
ザーーーッときつく降っては少し止み、又作業を始めるとザーーーッと降る。
今日の気分はショパンのピアノソナタではない。

"I'm Singing in the rain", Gene Kelly


こんな事に早くなりたい。
Gene Kellyが、雨の中で純朴で美しく楽しくて、うらやましい。

先日、大量に作った餃子があまりにも美味しい!
その餃子を食すのを控えて準備を進める事にする。

五感で感じた経験を基に算した予測結果への、実践すべき対処法の研究である。
大げさかも知れないが・・・・・。

これも、《転ばぬ先の杖》だ。

少し予告を・・・・・・・。
近々、昆布の美味しいのを炊く事にした。又、当ブログで報告します。

研究農場を訪ねて

2012年07月20日 | 好きな日常
今週の水曜日、タキイ種苗の研究農場を訪問して最新の夏作物を見せていただいた。
興味を引く開発産物があったのでそのことを今日は詳しく書いてみる事にする。



下記画像はその研究農場の胡瓜の試験栽培風景。
露地栽培であるが完璧な生育管理がなされていて毎回その管理能力には驚嘆する。



で、今回の発見事は緑肥・景観用作物についてである。

字の如く畑や田んぼに休耕期間中に生やしておく草や花の作物である。

当然、本作前にトラクターで土と一緒に混ぜ込んでしまう作物である。
昔から水田の稲刈り後の春の一面の《れんげ》はよく知られた作物であろう。
このれんげの効用については、開花する時期の若い茎や葉に植物の成長を促す
窒素の含有量が高く分解されるスピードもすこぶる早い。
無機質窒素肥料(化学合成肥料)と同等の即効性を持ち合わせているのだ。
と、同時に見る人の心を和ませる。すばらしい!
上記に記したれんげ同様の他の植物に関しても本作の裏作に栽培する植物の
効用については、良く知れている事である。
ひまわり、えん麦、らい麦、菜種、ひえ、クローバーなど・・・・・・・・。

ここから以下は私の新しい知識の吸収した事を記述する事にする。

土を休める事無く農地として施肥を行い連作をして使用し続けていると
土壌中の微生物のバランスが崩れて病気が多発する傾向になってくる。
これを防ぐ為に、以前では土壌くん蒸剤が使用されてきた。
しかしながら最近では、その成分である臭化メチルがオゾン層を破壊するので
それが無いとどうしてもいけない不可欠なごく一部の使用を除いて
使用が禁止された。又使用できるクロルピクリン剤は周辺環境や作業者に
悪影響を及ぼす事は古くから認知されている。
*クロルピクリン剤=ドイツが開発した窒息・催涙毒ガスと聞いた事があるが?

で、
最近の研究でからし菜(シロカラシ)などを利用した生物くん蒸という技術研究が進んだ。
辛味成分が有害なセンチュウや細菌、雑草の繁殖抑制をする事が分かってきた。
その科学的な説明は、辛味成分の《グルコシノレート》が土中で加水分解されて、
《イソチオシアネート》と呼ぶガスを発生させてそのガスにさまざまな抑制成分が
含まれているという事の利用である。

これにすごく興味を引かれた。
元々土の中に居る微生物の力で病気を防止し雑草の生育を抑制しようというのである。

下記画像はマリーゴールドで、目を楽しませるだけでなく、
根菜類の生育や品質に被害を及ぼすセンチュウ類の生息密度を抑制する。



そして、もう一つの自然界の持つ不思議?からの研究で実用化されている先進技術。
アレロパシー作用である。
他感作用とも言われている。
植物が放出する何らかの成分が、他の生物に何らかの作用がおよぶ事である。
その影響が及ぶ生物は、植物は当然ながら、微生物、昆虫や小動物も含んでいる。
古くから薬草として人々は利用をしていたのもその例であるし、
タバコのニコチンの作用、除虫菊の成分である《ピレトリン》は
良く知られたものであろう。
その中でも、ベッチという植物は日陰で生育が旺盛で他の雑草を抑制する力を持つ。
成分が《シナアミド》が含まれていて抑制効果が発揮されている事が
ドイツ農業環境技術研究所によって明らかにされた。

ここで上記二つの技術を考えてみた。
全て天然物の有効利用であり化学合成品では無いという事が私の心情にすごく打ち響く。
早速試してみる事の決意をした。

下記画像はその生育状態が地面を這うように生育して密がゆえに地表に光を届けず
遮光性を高め、尚且つ生育旺盛なので他の雑層の生育を妨害する性質を持つ。
ヒルガオ科ダイカンドラ。という芝。ハートの葉がかわいい。



それともう一つ!
私はある地域で水田の中に囲まれて耕作している畑がある。
古くからの因習で未だにこの地域では、カメムシの防除を動力噴霧器で
広範囲に拡散する手法で行っている。
時代遅れの米作りの農法。
しかし、因習を継続する自己満足な農法が優先で改善はしない。
と、言うか新しい環境対応型の農法に聞く耳が無い。

その飛来する薬剤の粉剤の少量でも飛んでくるのが嫌なので
防護壁を設ける必要も有ろうか?
と、思っていたのであるが・・・・・・・・?

防除として来年は畑の周辺にその障壁となる背の高い防風ネットの
役割をする植物(ソルガム)を育てる事に決めた。
来年はこれを畑の周りに育てる事にする。

画像は緑肥用のひまわりである。



根が長いので土の深部で菌根菌(マイコライザ)を増やし、この後に植える作物の
リン酸の吸収を促進させる効果が期待できる。
花を咲かせて人を和ませるだけでなく、植物にはこのような後々までも益になる
作用が有る事を知った。

確実に世界が求めている食の生産に関する理念は、
化学合成肥料や化学合成農薬中心の生産技術の時代から自然環境共存型の技術に
変化をしている。
私が良く質問して協議する農協の優れた指導員もこの観点で居る方々が多い。

この事は、毎年この農場を訪れているが、この分野がすごく進化した
一番に感じた事である。
この種の研究成果の作物展示が年々の面積を増やしている。
研究開発者の話を直接聞き詳しく掘り下げて質疑応答ができた私は幸せであった。
その時の話は少し詳しくなりすぎる話なのでここでは記す事はしないが、
ホームページでは、触れてみるページを設けてみようかと思う。

今の農業世界でこの流れの現状を感じられない農業者は退場して欲しい。
これは私の率直な考え。
又、常識的循環の自然界の輪廻がどのような事か、
又、それを無視したらどのような結果が推測する事ができるかの知識が
付いて来れない農業者は自分がその作物を食べられるかを考えて欲しい。

農業者から良く聞く事・・・・・。
「うちで食べる物や孫に送るものは別で作ってるねん。」

こんな農業年寄りはイラン。×××・・・・。

農業は多数決で行動の有効性に対して良い悪いの決定はできない。
科学と一緒で、
実証と検証による研究の結果が行動指標の決定に結びつく。

これがこの話の結論。

明日からは白菜の苗作りの準備を早くも始めることにする。

餃子を作る。計算してみて・・・・・。

2012年07月16日 | こだわり
いつも買っている眠眠の餃子。
ありがたく100円以内の美味しさで価値観を見出し愛顧をしている。



で、
いったい自分で作るとどれだけの経費と労力でできるのであろうかと実践してみた。
材料は、地元に有るスーパーマーケットで購入した。



使用した総原材料費は約800円。
キャベツ1個・玉ネギ1個・にんにく1個弱・丹波高原ネギ適量・
豚ミンチ・市販餃子の皮。
これを、野菜類は細かく丁寧に刻み、豚ミンチと混ぜて一晩冷蔵庫で寝かせた。
調味料は賞味期限の切れた、生協での流通品の無添加鶏がらスープ顆粒だけ。



翌日の仕事を終わった夕方、それじゃー包むぞ!と、
自分なりに考えた調味料をもう一度練りこんで、餃子にした。
60枚の皮を買っていたのであるが足らなかった。
包む事のできなかった分は団子にしてこれも冷凍保管する事にした。
何か又料理に応用できるであろう。



その日の夕食は、池やんの《特製餃子定食》となすびとお揚げさん炊いたん。
畑の胡瓜・カイワレ・レタスのサラダ、冷奴を一つの皿に盛り付ける。
そして僅かの炊きたて御飯。



ごっつ、餃子、美味い。
でも、焼き方はヘタクソ。

これは、商売になるかぁ~~~?。

で、計算・・・・・・・・。
残った分を+20個として総数80個
人件費=作業時間、延べ二日間で2時間。¥1800
光熱費、物流コスト、利益分を算出しない1個当り=¥32.50

7個食べたので、原価¥227.50。超高級品である。
原価率を30%と考えていくと販売価格は・・・・・・・・・。
超~~~~~~高い。
私が売価を設定するならば、約750円(1個100円越で無ければいけない。)

昨夜の夕食、
王将の餃子がいかに安く作られているかがよく分かった。
市場流通の物と比較してみて、餃子の市場は安い流通世界で有る事に気が付いた。
とともに、王将の餃子の企業内の役割の秘密も何となく分かったように思う。
そこには利益ではないものが有る。

あれは世に知らしめる看板の役割である。
看板で来店した客が多いほど餃子以外で利益が上がる。

これは大切だ。

多様性の面白さと《たまたま》という短い時間の表現

2012年07月14日 | 独特の感覚
世の中を見渡してみよう。

当然周りには多くの人が居る。
その中でも自分と全く同じ人は居るであろうか?
居るわけが無い。

そんな事を考えていて、突然思いついたことが有る。
ひょつとして生物で同じものはこの世の中全て、無いのではないか?と。
個体差は工業製品でも工差をわずかながらにでも有しているので、
生物以外でもその範囲を広げることができるかもしれない。
が、そのことは後回しにして生物を考えてみた。

では、物質のその構造において同じものの分類を考えてみた時には元素レベルの
組み立てにまで細かくならないと同一のものは存在しないと
言えるのではないであろうかと結論を出してはみたが
異論は無いであろうか?

そんな、細かい話をしだすと自身の脳内が煮えてしまって
ゴッツ疲れるのであるが、ここからは少し真剣にバカな話に付き合っていただきたい。

土の中には1グラムの中に1億個の微生物が居ると言われている。
1円玉一個の質量分に日本国民が居るわけだ。
で、その一億個の性質が違うと言う予測論が言われている。
同様・同型であったり似た特性を持ちつつも少しのところでその特性の違いで、
分かれる事になるようだ。

その一億個の微生物の特性を有益に利用しようとその特徴の選別を行う
研究が行われている。
どのようにするか、1億個の中から目的に必要な有益な微生物を見つけ出す研究。
1円玉一個の質量分の微生物だけで1億個であるから、
生息できる環境の中から見つけ出すと言う事になると
たぶん数字では、表す事のできない数字中の一個と言う事になる。

私は、これが面白く感じる。
分子応答機構学という学問である。

先日このブログでも記したがカリブ海のラム酒工場跡地の土壌の中の微生物から
蛾の幼虫に対して毒性をもつ土壌放射線菌(スピノサド)というものが見つかった。
その発見は偶然に等しい。
《たまたま》農薬会社の研究者が休暇に訪れたその土を持ち帰って
微生物を調べているうちのその効果をこれまた偶然的に発見する事ができた。
なんとそれから製品化されるまでに17年もかかっている。
化学合成品ではありえない開発の遅さだ。

《たまたま》という、偶然の時間的短い尺度で表現されている発見であるが、
そこから見つかった有益性は、《たまたま》という時間よりはるかに
長い時間にわたり今後使われ続ける事になっていることに注目したいと思う。

微生物や植物や動物のみならず、身の回りの人間社会においても
同様に多様性を見ることができる。
容姿、性格・・・・・・・等、何一つ同じものは無い。
同じ人が居てる訳が無いし、鏡の中の自分でさえ本当に自分であるかどうかさえ
分からない事を感じる事は無いであろうか?

私は夜の鏡を見るのが怖い。これも多様性の一つと言える。

多様性が有るからこそこの世の中が面白い。

そのように感じる事が多い今日この頃。

雨が続いていてあまり仕事ができないでいる私は
雨の日中、深く考える事が多くなってきて、
又、どこか脳内で時空の狂いか隙間が生じだしたのかもしれない。

その分子応答機構学を研究しているところは京都大学農学部に有る。
自由で裾の広い視野の研究は京都大学ならではであると思う。
昔、友人の京都大学工学部大学院生が私に言った言葉が有る。
「池さん、東大は官僚科学者を作るけど、京大は好き物科学者を作るし集まっている。
基礎科学を掘り進むのが京大や!だから東大よりノーベル賞受賞者が多いやろ~。」と。



科学は先のスピノサドの発見ごとく、興味本位からの研究スタートが行き着く先への
奇跡の道を生む。

今、原発が安全の会見をしている科学者の多くが東大の傘を着ている事実を見て
私は信用できないでいる事実が有る。
彼らはたぶん「タバコの健康被害はない!」と言え!」と言えば、
科学的根拠で論じる事ができるのではないであろうか?
で、東大と言うブランドも人心を納得させるパワーも有る。

《たまたま》その官僚科学者には使って欲しくない言葉である。
なんか、そうでなかった時に言い訳に使われそうだ。
《たまたま》汚染が拡散した。とか・・・・・。

物事の始まりは《たまたま》から。
これは大切にしたい時間的尺度だ。

今日はこの動画で〆てみたい気分だ。

グッド・ナイト・ベイビー


渋い!渋すぎる!





有機堆肥と肥料の違い・完熟発酵堆肥とは。一(はじめ)から作ると言う事。

2012年07月02日 | 野菜作りの事
色々とご質問を受けることが多くなってきている。
私がこの地域で他の生産者と違った取り組みをしているからかもしれない。
先日は、とある女史からSNSを通じて以下のような質問を受けた。
北海道で高級スイカを○○○○○○という有機肥料を使用して
糖度の高いものを生産しているがこの、○○○○○○はどうなんでしょうか?

私の返答は、
完熟発酵されているものやったら別に良いのと違いますか~。

その訳は文章が長くなるのでこのブログで書いてみますとお伝えしたので
その約束どおりに書くことにする。

先ず、有機堆肥と肥料の違いをはっきりさせる必要が有る。
●有機堆肥
有機物を微生物によって完全に分解した肥料のこと。



有機堆肥を畑に全面にまいて、その土と混ぜ込む事によって
色々な効果を期待している。
実際に効果として期待できるのは、作物の生育に適した土壌を
作るという事。
水もちが良く水はけが良いという相反する事がバランスよく保たれる
ようになる。
水もちが良すぎると水が通気性を妨げる為に土が酸素が足らなくなる。
反して、水はけが良すぎる水が供給されず枯れてしまう。
この二つを相反する条件を作るのを助けるのが有機堆肥の役目でもあり
土の構造を変化させる。土の構造(団粒構造)は、堆肥中に含まれる
腐植質が土壌粒子を接着して作られていてその接着の役目をになう腐植質は
肥料のもちを高める性質が有る。
アンモニア、カルシウム、カリウムなどの陽イオンを保持する力が高まる。

この働きは化学合成肥料には無い。

で、

有機堆肥を施肥することによって、堆肥化微生物やミミズなどが増える。
これによって、野菜にとって厄介な病害虫菌の発生を抑制することができる。

堆肥中には多種多様な物質が含まれていて、畑の化学的変化に対して、
緩やかに和らげる働きが有る。

そのため、栽培に適した安定した性質の土を作ることが出来る事を期待できる。



●肥料
植物を生育させるための栄養分の事で、
農業者がその成育に応じて人為的に与える栄養分の事。

○無機肥料《「工場で作られる化学合成された肥料》
水に溶けやすくて即効性がある製品がが多く、反対に水に流れ易いので
定期的に生育状況に応じて肥料を追加する必要がある。
難点として有機物の量が少ないため、微生物に分解されずに
窒素が多すぎる状態でそのまま残ってしまい
長期間使用すると土壌障害の原因となる。

○有機肥料
有機物を原料とした肥料。有機肥料を施す事と有機物を施す事とは全く違う。
混同されがちだ。(単純に言うと有機肥料はウンコでない!ウンコは有機物!)
残念な事に有機物により土壌内の微生物に栄養分が与えられる為に、
無機肥料よりも土壌に良いと考える農業者も居る。
肥料だけ農産物の成長を促すわけではないので有機肥料が無機肥料より
優れているとは言えない。
悪い例として、完熟していない有機肥料では悪臭・ガス発生・虫発生等の問題を
発生させる。
しかし、
肥料を発酵させることによって生育に必要な養分が分解され利用しやすくなり、
又、匂いや周辺への迷惑も減り有害菌が増殖する事を防ぐことができる。

有機物は時間をかけて分解され、その後植物に吸収されるため即効性は低いが、
そのかわり土壌に長期間その効用が持続する訳ですわぁ。

大雑把に言って、堆肥は肥料の良く効く生育に適した土作りの為に利用して、
肥料はその生育を良好に保つ為の成長補助剤!

ご理解いただけましたかM女史!

次回は、化学合成肥料についてその効用を述べてみる事にする。

ア~長い文面を解り易く説明するのは苦労する。

で、
商売の話!

畑に堆肥をいれ、種を蒔き、水をやり手入れをして、
久々の農作業で肉体的に厳しい思いをしたのであるが何とか
一から手探りでやってきたがここまでたどり着ける事ができた。

で商品化完了!

下記の写真は壬生菜。
軸がしっかり歯ごたえを残す品種で、葉は素直で柔らかい。
他の流通品よりは少し短く小ぶりで、
食味は辛味が有るのが私は好きなのでその品種を育ててみた。
収穫直前で少し虫の害を受けたが、壬生菜はそれからも成長を続け、
株の根元で分軸が活発で次から次へと葉を広げて伸ばしてきて、
その虫の害をも隠す結果に育っている。
本来は秋収穫の壬生菜をこの時期に栽培するのは経験は無かったが、
今後の為に栽培の要点の貴重なノウハウを貯める事ができたので
たいへん貴重な経験であった。
何よりも虫の害に見舞われて、失望の時期もあり、
よく復活して育ってくれたとありがたく思っている。



下記写真は小松菜。
夏栽培用の高温に強い品種を選んで種を蒔いてみた。
生育の初期は全く発芽せずにこりゃ~ダメかもしれないと
思っていたのであるが、6月中旬から急激に発育をしだし、
全く壬生菜と違う生育の仕方に驚いている。
この品種も、軸はしっかり歯ごたえを残す品種。
かと言って筋っぽくなく調理をするとたいへん柔らかい。
食味は全くの菜っ葉である。そう~~~~菜っ葉!
この意味はお分かりであろうか。
調理前に茹でたとするとそのゆで汁には薄茶の色が付く
即ち成分が濃いのか。
その後、食するので有るが薄く塩だけでも美味しくいただける。
それだけ菜っ葉の味が濃いのである。

自己満足ではなく、本当に美味しいのだ。



濃くない私が作る、濃い野菜の今日はお話でした。