池やん!まいど!おおきに!ごきげんどぅ!

仕事・今までの人生
このごろ悩みが多くて困ります。
周りの多くの人に救われているのを
実感する今日この頃。

北陸豪雪 2018・2・5~7(1台/1500台)②厳

2018年02月25日 | 驚きました。
本年、2月1日から久々に、6年ほど前にお世話になった会社のお仕事を
させていただいていて、本業である農業が閑散期の収入確保ができて、
感謝の気持ちでいっぱいの今日この頃である。

で、2018年2月5日、あの日、私は、大阪から、北陸方面へ仕事の旅に出た。
往路=公共交通機関・復路=新車トラックの自走で京都へ帰るオペーレーションである。

しかしである・・・・・・。



二日目、2月6日の朝は、夢虚ろの寝ぼけた朝を迎えた。
疲労度が半端なく辛い。
動きたく無い気持ちで一杯。

しかし、動かなければいけない。燃料が切れると、難渋必須となる。
しかし・・・・・。
この高さまで埋まってしまうと、もう、自力で雪から引き出す事は出来ない。
工場への出勤に困難をされた方々であったが、車を引き出す事に協力をしてくれた。
私も雪搔きをする。
少々、雪搔き作業には自信が有るのであるが、身体が思うように動かない。



かろうじて、工場を退出し京都方向へ車を向けるが、吹雪の中の氷雪路面を走行できているのが、
自分でも不思議なくらいである。
とりあえずは先ず、燃料を距離と燃費の割り算計算値よりも多く補給し、
所謂、【遭難】に対処する。



白と灰色と影の黒とのモノクロの景色の中を加賀市まで戻る事ができたが、
そこからが地獄の入口=1丁目。
お昼前に動きがピッタリ止まる。
しまったと後悔する。食料を買うのを忘れている。
その後、6時間が止まったまま。
日が暮れかける。



で、この少しの登り坂の交差点で雪に埋まりそうなので、と言うまでもなく、
すでに埋まっているので、この場所で埋もれるのは、危険極まりないと考え、
数時間おきには降りてきて車外で体操をしている前車の大型トラックのドライバーさんに
お願いをしてみた。
「ちょっと、じゃまにならない端まで引っ張ってもらえませんか?」と。
「どうせ当分やる事がないしのぉ~。」と、福井言葉で快諾していただき。
荷台下の道具箱をごそごそ。で、取り出したるラッシングベルトで牽引。
切れるかも?と思ったが、強いものだ。切れずにズルズリと路側へ退避できた。
しばし、二人で歓談。すごく励ましてくれた。
雪国のドライバーさん達は、慣れっこのようで、
この状況の今後の展開と注意事項をレクチャーしてくれる。

水と食料は必ず来るという事・国道沿線の住民の協力が有るという事・
国道を管理する国交省の指示に従う事・排気ガスの逃げ道を作る事と車内への侵入を防ぐ事
を力説してくれた。

先輩の同社ドライバーさんが、私の救出に出発したとの報告を受ける。
既に【遭難】の状態である事を告げ、場所を告げた。

厳しい暴風雪が続き、一気に車の足元に雪が重なる。
ヘッドライトに照らされた、車体前面に吹き付ける細かい雪は、下から上に吹き上げ、
オレンジ色に舞う、道路街灯のナトリューム色に染まる横殴りの細かい雪の様を、
変色のホタルだと、「美しい。」と感じる余裕は、
開き直りと諦めから感じたものであろうか。

辛い空腹のまま、日が暮れ、睡眠不足もあってか、横になったら爆睡してしまった。

目が覚めたのは、運転席の窓をノックする誰か?の声で。

北の螢★藤 圭子


厳しく忌まわしい自然の猛威の中にも、美は存在するものである事を実感する。
少しの見方を変えるだけの結果である。
苦しい事や辛い事も楽しめる。これが、開き直りから発生する余裕というものであろうか?
光る虫の集団に見える細かい雪の吹き上げる様は、一粒は、はかなく美しい。
フロントガラスにたどり付くも、ワイパーのひと拭きで簡単にその輝きと美しさが失せ、
視界から亡くなる。
また、ワイパーを動かさずにその最期の様を見ていても、ガラス面との温度差で水に変化し
流れ落ちる。

擬人してしまうと、美しく儚い。

その③情へ続く




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